2018年06月22日
アガベ・アテナータ「ボーチンブルー」の見分け方
1.はじめに
アガベのアテナータは,アガベにしては珍しく幹立ちすることや,トゲのない柔らかな葉が優しい雰囲気を醸しだすため,インテリア植物としても人気のある観葉植物だが,斑入りや色変わりなどの種類も非常に多い,なかでも「ボーチンブルー」は,ブルー系ではよく知られたアテナータだろう
2. ボーチンブルーの見分け方は意外と難しい
上に掲載した写真は,私が育てているアテナータだが,左がボーチンブルーで,右が一般的にアテナータと言えばこちらをさす場合が多い初緑である,これくらい葉色の違いがはっきりしていれば,だれの目にも違いがはっきりわかるのだろうが,実際は葉の色で見分けるのは意外と難しい
3.ボーチンブルーを葉の色で見分けるのは難しい
下の写真は左がボーチンブルー,右が初緑なのだが,この程度の葉色の違いでは,ほとんど区別がつかない,並んだ両者を比較すれば,どちらかと言えば左のボーチンブルーの方がやや青みが強いかな,という程度で,単体で右の初緑をボーチンブルーだよと言われても解らないかもしれない
さらに下の写真は,左がちょっと肥料不足気味のボーチンブルーで,右は初緑である,これを比べると,初緑の方が色が濃くて,両者は逆に見えてしまう,ことほどさように葉色は用土や肥料の状況などで簡単に変化してしまうので,ボーチンブルーを見分ける指標としては曖昧さがある
4.ボーチンブルーを葉の厚みで見分けるのは難しい
ボーチンブルーは初緑に比べると,葉が厚くてしっかりしてるとかの記載も見かけるが,確かにその傾向はあるが,小さい株ではどちらも葉はペラペラで区別が付きにくい,下の写真のようにある程度大きな株になると,確かに葉に厚みがでてくるが,単独で見た場合は判断が難しいかもしれない
5.ボーチンブルーを新葉の展開する様子で見分ける
ということで,ボーチンブルーを葉の色や厚さなどで見分けることは難しいのだが,それ以外の見分ける方法を紹介したい,その方法は新しく展開する葉の様子を観察するという方法なのだが,以下に日を追った写真を掲載するので,両者の違いを比べてほしい,左がボーチンブルー,右が初緑である
◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(1日目)
◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(2日目)
◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(3日目)
◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(4日目)
◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(5日目)
◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(6日目)
◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(7日目)
◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(8日目)
◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(9日目)
6.9日目の状態を反対から見た様子
下の写真は9日目の様子を反対側から撮影したものである,これでも違いがわかると思う,なおこのボーチンブルーを見分ける方法は,多少の慣れが必要だが,毎日新しく展開してくる葉の様子を観察していると,おのずと解るようになる,またそこそこ小さな株でも有効な判断方法である
7.ボーチンブルーの見分け方の要点
下の写真の矢印部分に注目してほしい,矢印Aの部分だが,ボーチンブルーは次の葉を抱きかかえてるように見えるが,初緑は開放的な状態である,矢印Bの部分は次に展開してくる葉なのだが,ボーチンブルーは,先がほどけたような風情を呈しているが,初緑は単純なとがった三角錐である
8.おわりに
アガベ・アテナータは,種から育てられているものもあるので,まったく同じ環境で育てても,葉の幅や葉色がわずかに違ったりとか,性質がちょっと異なる個体が存在する,このため,この見分け方では区別できないようなボーチンブルーが存在する可能性もある,この点はご容赦願いたい
2018年06月17日
苗や種子を第四種郵便で発送する場合の手順や注意点
1.はじめに
ヤフオクで植物の苗や種子などを出品してると,第四種郵便に対応してほしいという依頼が来たりするのだが,私は不着や紛失時のトラブルを避けるために,これまでほとんどの場合,商品の追跡が可能なレターパックなどの発送方法しか利用してこなかった
2.第四種郵便の希望が増えてきた
厚みのある球根を1個とか2個とか落札したような場合,第4種郵便なら送料は72円とか110円なのに,レターパックプラスの場合は510円という送料になる,落札者としてはそこまでの送料は出したくないと思うだろうから,第四種郵便で発送してほしいという要望がくるのは当然だろう
3.定形外郵便が使いにくくなった
追跡とかは不要なので,とにかく安い発送方法を希望するという人には,定形外郵便で送ったりしてきたのだが,定形外郵便の料金体系が変わって,厚さ3cmを超えると規格外ということになり,その場合,最低料金でも200円と,定形外郵便が利用しにくくなってしまった
4.送料が高くなってオークションが低迷
おまけに,最近,宅配業者がどこもかしこも配送料金を値上げしてからというもの,送料が高くなるものはあきらかに入札件数が減ってるし,その分,競り合いも起こらず,落札金額は低下傾向にある,ここは少しでも入札増が期待できるなら,第四種郵便にも対応するしかない
5.第四種郵便の発送に関して調べる
ということで,これまで第四種郵便に関しては,私はまったく利用したことのない発送方法なので,ネットでイロイロ情報をあさってみたんだが,この発送方法に関しては,あちこちの質問コーナーにたくさん質問が上がっていて,みなさん試行錯誤しながら利用してるようである
なかには,どうも利用者はちゃんとしてるのに,郵便局側の対応に問題が有る例も散見され,これはちょっと心して利用しないとイケナイのではないかと身構えてしまう,そもそもこの第四種郵便をよくわかってない郵便局の職員がいるというような投稿も見かけたが,本当だろうか?
6.第四種郵便の発送に関しての注意事項
郵便のサイトで確認すると,植物関係で利用できるのは「植物種子,苗,苗木,茎もしくは根で栽植の用に供するもの」と記載されている,この「栽植の用に供する」というのが重要で,植物の種子でも食用や動物のエサ用はダメ,またドライフラワー,切り花,手芸工作用の材料などもダメである
つまりその送る植物の種をまいたり,苗を植え付けたりして栽培するということが条件なわけだが,これが意外とややこしく混乱の一因でもある,例えばヒマワリの種をハムスターのエサとしては送ることはできないが,花として観賞するヒマワリを育てるためと言うことにすれば送れることになる
ほかにも注意点として「第四種郵便」とオモテに朱書きすること,また中身が見える状態で窓口に提出する必要がある,この中身が見える方法というのが,これまた難しいのだが,現物を郵便局まで持って行って,送るものを確認してもらってから封をするという方法もあるようだ
さらに総重量は1kg以内でなければならない,なお,大きさに関しては,定形外郵便などよりかなり融通が利く,最大の長辺が60cm以下で,3辺の合計は90cm以下であること,最小の規定もあるが,こちらは「特例」もあるので,詳細は郵便のホームページ→(こちら)を参照してほしい
7.第四種郵便について郵便局で相談する
今回初めて第四種郵便で送ろうとしてるのは,直径が4cmくらいの花の球根が8球である,第四種郵便での発送は初めてなので,いきなり窓口に持って行って,不備があって受付してもらえないとかのトラブルはゴメンだから,事前に品物や包装資材をもって直接郵便局に聞きに行った
いつものかわいいおねえさんが2人でやってる簡易郵便局に行って「これこれしかじかの球根をこれこれしかじかの梱包で第四種郵便で発送したいのだけど」と質問したら,詳細は省くが,中が見える梱包方法や注意すべき事項について,ものすごく丁寧にアドバイスしてもらい大助かり
この簡易郵便局のおねえさんたち,いつもにこにこ愛想がいいし,実は距離的には集荷を担当してる中央郵便局がずっと近いのだが,この中央郵便局の郵便窓口は愛想が無いこと甚だしく,無愛想に単に事務的に処理するだけ,料金同じなら愛想いい方に行くのは必然だろう,あっ,話がそれた!
8.第四種郵便の実際の発送手順
実際にクッション封筒に球根を入れて発送する手順を以下に示すが,今回は球根なので大きめのクッション封筒を使用しているが,送るものによりけりだから,梱包方法等は,それぞれで工夫すればいいと思う,先の郵便局の話では条件さえ満たしてればかなり柔軟に対応可能とのことだった
◆発送する球根
◆クッション封筒の準備
◆第四種郵便のラベルを準備
◆チャック付きポリ袋に入れる
◆封筒に入れて一部を開けて封をする
◆発送用の完成した荷姿
9.第四種郵便を実際に郵便局に持ち込む
第四種郵便に関しては郵便局側と内容物のことでトラブったり,持ち込んだ荷物が第四種郵便に該当するか,その解釈について延々と上部機関とやりとりしてて大変だったとかのブログ記事等をいくつも見たので,内心ヒヤヒヤだったが写真の梱包状態のものを持って行ったらすんなりOKだった
これは,数日前に実際送る品物(球根)を持ち込んで,あれこれ相談してたから,すんなりOKだったんだろうが,中でも「中が見える梱包方法」という部分は,郵便局によって解釈に違いがあるようである,私は封筒の一部を開けて中が確認できさえすればいいと言われたので,写真の方法を取った
なお,ちょっと裏技的な梱包方法として,球根類なんかは,ペットボトルを加工した容器に入れて,外側に宛先シール貼ったような状態でもOKですよってアドバイスされたけど,なるほどね〜,クッション封筒は100円くらいするけど,ペットボトルなら家に困るくらい溜まっててタダだしね
10.おわりに
掘り取ったばかりの苗や球根等を送る場合,水分や泥が付着してるだろうから,それなりに配慮した梱包方法を採用するか,泥は洗い落として水気は乾燥してから発送するなど,この点は特に気を付けた方がいい,郵便局の方で「他の郵便物を汚すかもしれない」と判断されたらアウトである
2018年06月12日
ゆうパック(おてがる版)はサイズ間違いで高額請求の危険!
1.はじめに
最近ヤフオクの商品発送は,ゆうパック(おてがる版)を利用するようになったのだが,田舎の市なので中央郵便局にさえ,ゆうプリタッチが設置されていない,またローソンの店舗は近くにあるが,どうもこのシステムは信用できないので,いつも郵便局の窓口に直接荷物を持ち込んで手続きしてる
2.ゆうパック(おてがる版)は郵便局員でさえ慣れてない
その郵便局も,最初に荷物を持って行った時は,慣れてない感アリアリで,説明書を見ながらアレコレ同僚の方と相談しながらの手続きで,信じられないだろうが15分くらいかかった,ただ,最近は私が毎週月曜日に持ち込むので,だいぶ慣れてきたように思っていたんだが・・・
3.ゆうパック(おてがる版)のサイズ間違い
先日100サイズの荷物を持っていって手続きしてもらったところ,「あっ,またe発送野郎が来た」な〜んて感じで,スマホの2次元コードをピッと読み取って,タッチパネルをポチポチ,印刷された用紙から貼付用部分を切り取って渡してくれる,私はビニル封筒に入れてペタンと箱に貼る
おねえさんはその間にさらに処理を進めて,最終的に伝票を2枚渡してくれて手続き完了,「じゃ、お願いしますね」と言って窓口を離れたんだが,出口のところで「あれっ?,メジャーでサイズを測ったっけ?」と気づいたんで,伝票を見たら,なんと170サイズにマルがしてあるではないか
この品物,かなり遠方の人が落札したんで,100サイズなら1,520円だが,170サイズだと2,520円と1,000円も高くなる,気づかなかったら大損である,急いで窓口に戻って「サイズ間違ってますよ」と訴えて,訂正してもらうことになったのだが,その訂正に時間がかかることおびただしい
4.サイズ間違いの修正はものすごく時間がかかる
このシステムについては,以前,時間指定が変更できないってことで記事書いたのだが(詳細は→こちら),出品者が2次元コードを発行すると,その後は修正できないという欠点がある,今回は郵便局における郵便局側のミスだから,その場でササッと変更できるかと思いきや
なんと上記の写真のようなサイズ修正に10分も待たされてしまった,窓口の人だけでなく,奥にいた管理職風のおっさんまで出てきて,タッチパネルとコードリーダーをあれこれ操作してる,毎回愚痴ってばかりで申し訳ないが,このシステムは根本的な部分でおかしい,全然「おてがる」じゃない
5.ゆうパック(おてがる版)はシステムがおかしい
こういうシステムは「人間は間違いをおかす」という前提で構築しないと,とんでも無いことになるんだが,ほんとどうなってるんだろう,今回の件に関して言えば,サイズを選択する画面の前に「商品のサイズ測定をしてから実寸サイズを選択してください」の画面を入れればいいだろうに
たぶんおねえさんは伝票の最大サイズ「170」の文字を見て,これは170サイズの荷物だなと勘違いしたんだろう,だいたいこの印刷されて出てくる伝票に「最大サイズ 170」という文字は必要ないと思うのだが,なんであんな無意味な数字が記載されてるんだろう,勘違い誘発の元にしかなってない
この間違いを誘発する「最大サイズ 170」の表示は,2018年の9月からは記載されなくなったようである,ほんとなんでこんな意味のない表示がしてあるのか疑問だったのだが,サイズミスで高額な送料を請求されたりとか,イロイロ苦情が多かったのだろう
6.ゆうパック(おてがる版)をローソンで発送する危険性
先にローソンでは出さないと書いたが,ローソンの荷物が郵便局について,不慣れな局員が操作して今回のようなことになったら,そのまま170サイズの料金が請求されてしまうということである,実際ネットにそういう事故例がアップされてる,だから私はローソンからは発送しない
たぶん実際発送した荷物は小さいサイズなのに,最大サイズの170サイズの料金をヤフーから請求されているにもかかわらず,当人が気づいてないという事例が相当あるんじゃないだろうか,これはもうお金に関する部分だから由々しき問題である
これを別途にヤフーウォレットの請求明細から確認しようとしても,上のように前月のまとめた請求金額しか表示されず,例えば今月の利用状況や金額等を個別に確認できるようにはなってない,これはおかしい,ヤフーカードなんかと同様の月々の個々の利用明細が解るようにすべきである
この点に関しては,よほど苦情が多かったのだろう,最近になってヤフーウォレットの利用状況の表示方法が変更になって,配送サービス利用料として個々のオークションごとに確認できるように変更された,ゆうパック(おてがる版)の場合は備考欄にサイズが表示されるようになっている
ただし,これも本人が意識して発送の都度ヤフーウォレットの利用状況にアクセスしてサイズ確認を行い,間違っていたら郵便局に連絡するとかの対応を取らないといけない,根本的なサイズ間違いが起こらないようなシステム変更では無いという点は注意した方がいい
7.ローソンから発送した場合は必ずサイズ確認を!
ゆうパック(おてがる版)は,郵便局で受付されて,しばらくしたら落札者に自動で発送連絡が行くから,出品者はそこでとりあえず発送までは無事完了したと思い,「荷物を追跡する」ボタンから状況を確認する人は少ないのではなかろうか,確認してもサイズまで見る人がどれくらいいるだろう
ローソンから発送した人は,ネットで荷物を追跡することができる状態になったら,必ず取引ナビの「荷物を追跡する」ボタンから,郵便のページに行ってサイズ確認した方がいい,間違っていたら,即座に郵便局に連絡するべし,時間が経ってからだと,かなり面倒なことになる
8.おわりに
郵便のシステムってなんでこうもスマートじゃないんだろう,定形外郵便の改定でも定形外の中に規格内と規格外という区分を作って複雑化してるし,今回の件,ローソンの新人バイトさんが間違えるならまだしも,郵便局の職員が間違えるようなシステムって,それ自体がおかしいと思わないのだろうか
2018年06月10日
アガベの種(タネ)は好光性種子か嫌光性種子か?
1.はじめに
植物の種(タネ)は光が当たっていた方がよく発芽する好光性種子(光発芽種子,明発芽種子とも言う)と,暗いところの方がよく発芽する嫌光性種子(暗発芽種子とも言う)に大きく分けることができる,またそのいずれでもなく,光の有る無しに関係なく発芽する中性タイプの植物も存在する
2.アガベの種まきは好光性方式か嫌光性方式か?
私はアガベに関しては,種まき用土に種を深さ0.5〜1cmほど埋め込む方法で,問題なく発芽してるのだが(下の写真),ネットの情報では,アガベは好光性種子なので,タッパーなどに入れた用土に種を置き,覆土無しで,保湿のためにフタをして,明るい場所で管理しなさいというような記述が多い
これは例えば「agave seedling」等の用語で検索してヒットする海外のナーセリーなどでも,同じように光を好むので覆土はしないようにとか,覆土は薄くとか記載されているところが多い,ただ,ほとんどの文章が似たり寄ったりで,他のホームページからの転載や孫引きのようなところが多い
3.本当にアガベの種は好光性種子なのか?
アガベの自生地は人の手が加わっていないような不毛な土地が多いため,人の目に触れる機会が少なく,また,テキーラの原料になるアガベ・テキラーナのように経済栽培されている種類は少ないため,アガベに関しては,生理生態面に関する研究などはあまり行われていないのが実情だろう
ネットで検索しても確度の高い情報を見つけるのが難しいのだが,イロイロ検索してたら,オックスフォード大学が出してる「Journal of Plant Ecology」の第9巻,第2号(2016年)におもしろい記事を見つけた,オックスフォード大学の刊行物に掲載されてる論文なら相応の信頼度はあるだろう
掲載されているのは,メキシコのポトシノ科学技術研究院環境科学部門のJoel Flores博士の論文で,タイトルは「Effect of light on seed germination and seedling shape of succulent species from Mexico 」(メキシコ産多肉種の種子発芽および苗形状に及ぼす光の影響)というもの
13種類の植物(そのうちアガベはアメリカーナ,アングスティフォリア,アスペリィーマ,ジェントリー,レチュギラ,サルミアーナの6種類)について,タイトルの内容に関して実験した結果が報告されているのだが,関連部分をグーグル翻訳に助けてもらって読んでみたら,意外なことが解った
4.アガベの種子は好光性種子でも嫌光性種子でもない!
下の一覧表はアガベの部分だけ抜粋したものである,Light(光有り,12時間照明)とDarkness(暗黒)の2つの条件を,25℃のチャンバー内に設けて,30日後に発芽率を調査した結果である,これを見ると,アガベは光があっても暗黒でも発芽率に差は無く,また統計的にも有意差は無いようである
つまり,アガベの発芽に関しては,非常に簡単に言ってしまえば,光があっても無くても発芽には関係なく,どちらでもちゃんと芽が出てくるということになる,この辺の論拠に関しては,論文中で統計的に突っ込んだ解析もしてあるので,詳細は原文を読んで頂きたい,→原文はこちら
5.アガベは好光性や嫌光性とは関係なく発芽を判断する
アガベが発芽を判断する場合,とにかく水分が有るか無いかが重要で,発芽可能な水分量があると判断したら,光の有無なんか関係無しに,とにかく早く芽や根を出して,根付いてしまったほうがいいという戦略なのだろう,過酷な環境で生き残るためのサバイバル術,恐るべし,アガベの生存戦略
6.すべてのアガベに当てはまるかは不明?
なお,植物は一般的に小さい種は好光性種子である場合が多い,これは小さい種はエネルギー源である胚乳等も小さいので,土の中に埋もれてしまうと,地上に芽を出す前に力尽きてしまう可能性が高くなる,それを回避するために「好光性」というシステムを獲得したのだろう
そのため,好光性種子の植物は,一般的に種は小さいが数は非常に多く,数をばらまくことで,生存の確率を上げるという手法を取っている,そして好光性という機能で,地表またはきわめて地表に近いということを感知してから芽を出すという,効率的に子孫を多く残す方法を編み出したのだろう
アガベは250種類くらいあるので,非常に種が小さく光があった方がよく発芽するようなアガベが存在するかもしれないが,とりあえず下の写真のような,手で簡単につまめるような大きさ(この場合横幅が4〜5mmくらい)の種なら種まき用土に1cmくらいの深さに埋め込んでも正常に発芽してくる
7.おわりに
ということでタイトルの「アガベの種(タネ)は好光性種子か嫌光性種子か?」の疑問に関しては,アガベは明るくても暗くても発芽可能なので,光の有無に左右されない,いわゆる「中性タイプ」ということになり,この問いかけに対する正解は「どちらでもない」ということになる
2018年06月06日
重量物を送る際のダンボール箱に持ち手を付ける方法(作り方)
1.はじめに
以前,鉢植え植物等を発送する際の梱包方法や固定テクニックという記事を書いたが(詳細は→こちら),そのときにも強調したが,鉢植え植物を発送する場合,逆さまや横倒しにされないような梱包を心がける必要がある,そのための工夫の1つが持ち手の作成である
2.鉢植え植物を発送する際の持ち手の必要性
鉢植え植物を送ってトラブルが起きるのは,ほとんど人がそれを扱う時である,事業所で配送コンテナに移すとき,トラックに積み込むとき,中継点で積み替えるときなど,人がその荷物を扱うとき事故が起こる,移動中のトラックや配送センター内で配送待ちしてるような時には起きない
なぜ人が動かすときに落としたり倒したりというような事故が起きるかというと,その荷物が持ちにくいというのも理由の1つである,ちょうど具合のいい部分に持つところがあれば,必然的にそこを持つから箱が不自然な持ち方をされて落ちたり,横倒しになったりという危険がかなり軽減される
特に重い箱の場合,持つところがないと手が滑ったり,また大きな箱の場合,持つところがないと,足下が見えないから変な持ち方をして,商品だけでなく作業をする人自体もちょっとあぶない状況になってしまう,こういう観点からもお互いのために持ち手を付けましょうと言うことである
3.鉢植え植物を発送する際の持ち手の作成
この作業はちょっと面倒に感じるかもしれないが,重量のある鉢植え植物なら,価格的にも高い場合が多いだろうし,箱が倒れたり落とされたりとかの危険は極力排除するべきだろう,ということで下の写真の箱を例に,重量のある鉢植え植物を発送する際に,持ち手を付ける方法を紹介する
なお,ここで紹介する方法は,できるだけコストをかけない方法という前提なので,市販のプラスチック製の持ち手などは使用しない,そのへんにある手近なもので,ある程度の重量に耐えられるという方法を紹介する,手間はかかってもいいが,お金はかけたくないという人向けである
◆箱に持ち手を付ける作業−手順1
まず10cm×20cm程度の段ボール片を2枚準備する
さらに30cm〜35cmくらいのポリロープを2本準備する
◆箱に持ち手を付ける作業−手順2
段ボール片の上下に両面テープ(使用テープは幅25mmの製品)を貼る
上下の2カ所貼って中央部部分はあけておくこと
◆箱に持ち手を付ける作業−手順3
両面テープの裏紙を剥がして段ボール箱の内側に密着させる
段ボールの折りの部分等を目安にすると位置決めしやすい
◆箱に持ち手を付ける作業−手順4
持ち手を付ける外側部分には補強のためにガムテープを貼っておく
あまり重くない品物の場合は無くてもいいが念のため貼っておいた方が安心
◆箱に持ち手を付ける作業−手順5
持ち手になるポリロープを通す穴を開ける
普通のポリロープの太さならNo,2のプラスドライバーがちょうどいい
◆箱に持ち手を付ける作業−手順6
外側から両方の穴にポリロープを通す
ポリロープのヨリがばらけてしまわないように注意しよう
◆箱に持ち手を付ける作業−手順7
内側でポリロープを結ぶ,この際かならずほどけにくい「本結び」にすること
本結びを知らない人は特に特殊な結び方では無いのでググればすぐに解ると思う
◆箱に持ち手を付ける作業−完成
下の写真が外から見たできあがりの状態
念のため両面テープの密着具合などを確認しておこう
4.鉢植え植物を発送する際の使用ダンボール
発送する品物次第だが,そこそこ重量のある鉢物を梱包する場合は,使用する段ボールは可能な限りダブルのものを使用した方がいい,下の写真で言えば上がシングルの段ボール,下がダブルの段ボールである,当然だがダブルはシングルに比べて強度が強く安心感がある
5.おわりに
この方法で,試しにどれくらいの重さまで耐えられるか,実際に箱に約20kgの重量物を入れて持ち上げてみたが持ち手は大丈夫だった,ただ20kgにもなると段ボールがたわんで,底が抜けてしまいそうになる,そういう重量物は段ボール箱での発送自体を見直すか,別な補強方法を検討した方がいい
6.関連記事
◆再利用のダンボール箱に持ち手を付ける方法(詳細は→こちら)
2018年05月31日
ゆうパック(おてがる版)は配達時間の変更ができるか?
1.はじめに
ヤフオクの商品発送は,はこBOONが無くなってから通常のゆうパック利用がメインで,ゆうパック(おてがる版)の方は当初ゴタゴタがあって避けてたが,通常のゆうパックより若干料金が安いことや発送連絡が自動で行われるなど便利な点もあるので,最近はコチラでの発送が多くなってきた
2.ゆうパック(おてがる版)の配達時間の変更
先日終了したオークション(ヤフオク)で,落札者が代金支払いや配送時間等の手続きが終了してから,「配送時間は希望なしにしてたが午前中に変更してほしい」と連絡があった,私は郵便局に差し出す時に,窓口で時間指定を変更すればいいだろうと,「了解しました」と返事をした
で,郵便局に荷物を持って行って,これこれしかじかなので「配達希望時間を午前中に変更してほしい」とお願いしたら,「配達時間の変更はできません」と言われた,えっ,なんで? と理解できなかったんで「前の時間指定を取り消して新たに指定できないんですか?」と食い下がってみた
すると係の人が「匿名配送は落札側の情報が優先されるため,出品側でその手の情報変更はできないシステムになってます」と言われた,が〜ん,それシステム的におかしいでしょ,都合が悪くなって時間変更したいって要望は,起こりうることなのにそれを想定してないなんて,基本的におかしい
3.ゆうパック(おてがる版)は配達時間の変更はできない
どうにもこうにも納得できないんで,帰宅してからネットで検索しても,これに関する情報は無い,ただ「おてがる版」に関する質問や不満はやたらヒットする,どうもみなさんいろいろ困ってるようである,クリックポストの発足時もそうだったが,どうにもこうにも郵便のシステムはおかしい
また,ゆうパック(おてがる版)の不具合情報で,「コンビニで発送手続き時,Loppiで配送日時変更ができてしまう不具合発生,ゆうパック(おてがる版)は取引ナビで指定した配送希望時間帯から変更はできません,Loppiで配達日時を変更されても配達時には反映されません」てのを見つけた
これを見る限り,一度取引ナビで指定した時間は変更できないと読める,取引ナビで出品者は時間指定とかはできないから,落札者がミスった段階でアウトである,落札者がシステムに慣れてなくて,時間指定を見落としてしまったとか,時間を変更したいとかいう場合の救済システムは無いらしい
4.ゆうパック(おてがる版)は配達時間以外も変更できない
この一度確定してしまうと変更できないという点は,出品者も気をつけないといけない,というのも私のミスなんだが,こわれもの指定を行わずに2次元コードを発行してしまった時に,その手続きをキャンセルして,再度こわれもの指定をした手続きをしようとしても,できないのである
どうにもこうにも,この2次元コードの発行ですべて確定してしまって,前に戻るという設定が無い(間違いが訂正できる設定が無い)というのは,システムとしておかしい,落札側と出品側の双方に,手続き完了前に「これでOK? Yes/No」の確認画面を入れるとか,改良してほしい
ほんと無い物ねだりで恐縮だが,はこBOONはファミポートで,こわれもの指定や配達時間指定はコレコレになってるけど,これでいいのか?変更したいならいま変更しなさいってなってたけど,ああいう風にできないわけが無いと思うが,システム構築した人の能力なんでしょうか
5.ゆうパック(おてがる版)は配達時間の変更はできません
ということで,タイトルの「ゆうパック(おてがる版)は配達時間の変更ができるか?」の疑問に関する回答は,現段階(2018.05.31時点)では「できない」ということになる,しかしですね,郵便局の進めているIT化は,どうにもこうにも利用者目線で構築されてないように思う
6.ゆうパック(おてがる版)はなぜ伝票が2枚なのか?
下の写真は郵便局で,ゆうパック(おてがる版)を発送した時に渡される伝票である,左がゆうパック(おてがる版)の伝票,この場合伝票名は「e発送サービス」となってる,右が後納郵便物等取扱票(お客様用)というシロモノなんだが,なんで控え伝票を別々に2枚も発行するんだろう
左の伝票がヤフオクの部分で,右が郵便局の伝票なんだろうか,一応両方に同じ荷物追跡用の「お問い合わせ番号」が記載されてる,つまりIT的に言えば,情報共有して連携してるんだから,こういう無駄な部分をなくせばいいと思うんだけどね,やっぱお役所体質が抜けてないのだろうか
全国的レベルでみれば,多少なりとも紙資源の無駄遣いになってると思うし,手間が増えて通常のゆうパックより時間かかるし,お互いなんもいいことない,もう,いっそのことファミリーマートと提携して,昔やってた「Yahoo!ゆうパック」を復活させた方がいいんじゃないだろうか
7.おわりに
クリックポストも当初はむちゃくちゃ使いにくかったが,その後多少は改善されたから,こちらの方もそのうちなんとかなるかもしれないが,ほんとなんか隔靴掻痒なシステムである,はこBOONのシステム構築したとこに頼めば,速攻でかゆいとこに手が届くシステムができあがったりして・・・
8.追加情報
当初指定した配送希望時間帯を変更したいというような問い合わせが多かったのだろうか,最近,ゆうパック(おてがる版)のご利用説明ページ,「落札者は取引ナビでゆうパックの配送希望時間帯を選択できます」の部分に「※最初に選択した時間帯からの変更はできません」と明記されてる(下図)
9.関連記事
◆ゆうパック(おてがる版)はサイズ間違いで高額請求の危険!(詳細は→こちら)
2018年05月29日
プラスチック容器などに貼られたシールやラベルの剥がし方
1.はじめに
よく百均商品を購入するんだが,例えば上のようなプラスチック容器(この場合は園芸用の鉢)に張ってある,商品名などのラベルというかシールなどが,気になるから剥がそうとすると,これが意外に頑固で簡単に剥がれない,なんであんなに強力な粘着剤を使ってるんだろう
2.シールやラベルは剥がす必要があるのか?
別にラベルなんか付いててもいいじゃないかという意見もあろうが,掲載のプラスチック鉢などの場合,時間が経つとラベルが色あせしてくるし,屋外で管理してると紙の表層がボロボロになり,粘着剤だけが残って,観賞用の植物などを植えてると,雰囲気ぶちこわしになるんである
また,台所用品とかお風呂用品なんかは,水に濡れることが多いので,ラベルの表層の紙部分がだんだんすれてきて見た目が非常に悪くなるうえに,この部分だけ湿気を保ってしまうので,カビやすくなってしまうという,それなりに衛生面からの懸念も出てくる
3.シールやラベルを無理に剥がした場合
ということで,ラベルを剥がすわけだが,これがもう無理に剥がすとたいてい下の写真のような最悪の状況になる,こうなると手に負えないので,剥離用のスプレーなんかを使って削るというか,はぎ取るしかないんだが,これが超絶面倒くさいうえに,しかもスプレーのにおいは意外ときつい
4.シールやラベルは間単に剥がせる
このような悲惨な状況を回避するにはどうしたらいいかということだが,これは実に簡単に解決できる,ラベル部分をヘアドライヤーで暖めて,ラベルを接着している粘着剤を柔らかくしてから,レベルの端の方からゆっくりと剥がしていけばいい,何の苦もなく間単にきれいに剥がすことができる
5.シールやラベル剥がす場合の暖め方法
暖める時間は張ってあるラベルの大きさや,またその張ってある対象物によりけりだし,また気温によっても多少は変わるだろうが,例で示してるプラスチック鉢に張ってある5cm×7cmくらいのラベルの場合で,ラベルの全体部分を15秒〜20秒程度暖めれば十分である
6.シールやラベル剥がす場合の注意事項
この方法でラベルを剥がす場合,特に注意しなければいけないのが,暖めすぎによるプラスチックの変形である,特に薄い材質の場合変形しやすいので注意しよう,裏側に手が当てられるような製品なら手を当てていて熱さを感じたら加熱をやめ,ラベルの端をもって剥がしてみる
そのまま剥がせるようなら,ゆっくりと剥がしていけばいいが,あっ,ちょっとヤバイって時は,剥がす作業をいったんやめて,また加熱してから作業しよう,とにかく薄い材質のものは暖まるのも早いのだが,冷めてしまうのも早いので,何回か繰り返しながら丁寧にやったほうがいい
7.おわりに
このラベルやシールを剥がす作業は,商品を購入した時点ですぐに行った方がいい,購入後に時間が経てば経つほど,粘着剤の粘性がだんだん失われていく,柔らかさが無くなって固化してしまうと暖めて粘着剤を柔らかくするのがきわめて難しくなってしまう,購入後すぐに対応したほうがいいい