数あるブログのジャンルの中でも根強い人気を保つ飲食店の食レポブログ。私もまた、読者として日常的に楽しませてもらっています。
飲食店の紹介は、実用性からみると自宅近くの地域が取り上げられているほうが情報として使えるのですが、その一方で、ちょっと遠くにある飲食店を現地の食文化とともに紹介するタイプのブログもまた、想像を掻き立てられてよいですよね。
その「遠くにありて思う」食レポブログのなかから、わたしが愛読しているブログを勝手に紹介します
「食べ台湾!美味しい台北」です
http://www.tabetaiwan.com/
ブログの概要
月間50万PVを超える人気を誇るこのブログ。2011年9月にスタートして、8周年を迎えました。
台北を中心に、台湾の各地の飲食店をリポート。老舗の大型店から、旅行ではなかなか入りにくい地元の方が通う家庭的なお店まで。
伝統の台湾料理の他、創作料理、B級グルメやファストフード、スーパーで買えるお菓子まで幅広く紹介しています。食生活を通して台湾の日常、暮らしが見えてくる内容になっています。
その人気から、書籍化も。
きれいな写真も注目です。ガイドブックの写真は、現実離れしたきらきらしたビジュアルになるものですが、当ブログの写真は良い意味でプロっぽくなくリアリティにあふれています
料理はもちろん店構えや街並み、店員さんやお客さん、卓上の気になるアイテムまで、空気感を伝える写真の数々は、月並みですが実際に台湾にいるかのような感覚を与えます
【ブログの魅力】紹介したい店を本音で語る姿勢
Aiwanさんが同ブログを開設したきっかけは、台湾でガイドブックのみを頼りに、日本からのお客様を飲食店に招待したところ「・・・」という味だったこと。
「なぜガイドブックに載っている店は、時々おいしくないことがあるのか」という、誰しも感じたことのある疑問から、自分の本音のみで書けるブログをつくることにしたそう。
私もライターのお仕事をさせていただいたことがあるのでよくわかります。
基本ガイドブック等は取材する店を決めてからいくもので、当たり前ですがマイナスの評論はしません。ライターは仕事として、その店の良いところを(無理やりにでも)見つけて増幅させて書きます。
飲食店がお金を出す広告ならもちろんですが、金銭的な関係のないガイドブックでも、よほどのことがなければ取材をOKしてくれた店をヨイショする記事を書くわけです。
その点「食べ台湾」は、そういった利害関係がないので本音の記述。
基本的にはおすすめのお店であり、またAiwanさんの人柄?もあり露骨な毒舌はありませんが、味はもちろん値段感や店内の雰囲気、接客等々、Aiwanさんの好みを織り交ぜた記述は読みごたえがあります。
取り上げようとして取材(食事)をしたものの、思いっきり没にしたお店も多々あるのではないかと想像します。
もちろん、人には好みがありますので、実際に行った人が記事と異なる印象を持つことは多々あるでしょうが、客観性を保ちつつ、利害のない書き手が素直な感想をつづっているところが人気の秘密でしょう
【おすすめページ】 小籠包!
私自身が好物だからでもありますが、ブログではとくに小籠包の紹介がおすすめ。蒸し器に入った小籠包の写真だけでも、なぜか私たちをわくわくさせてくれます。
店による個性の違いも分かりやすく説明されています。
台湾の小籠包のお店として、日本でもよく知られている「鼎泰豊」ももちろん紹介
http://www.tabetaiwan.com/archives/998343.html
また、この記事もおススメ。紹介されている店は残念ながら閉店してしまっているようですが、灌湯包(ガンタンバオ)というスープ多めの小籠包の描写がいいんです
http://www.tabetaiwan.com/archives/26278700.html
どぼどぼっと、うまみのつまった汁がこぼれおちる様子は、食欲をいやがおうにもそそります。
小籠包にかぎらず、好きな料理に絞って店を比較してみるのもよいでしょう。
なお、ブログ上には、紹介されたスポットをGoogleマップ上に示したページもありますので、現地で店探しをするのも簡単。台湾に旅行に行った時の手引きとしても使えそうです。
ということで、以上Aiwanさん「食べ台湾」のレポートでした。
【こくち!】
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