逆にマイナスになってしまったことがあるかもしれません。
直感には思いつきのように感じられるところがある一方で
これまでの知識や経験値の集積によって
瞬間的に最適解を導いてくれることもあります。
例えば、選択式のテストで
最初にあなたが思いついた答えが
結果的に正解だったことが多いとされるのも
これまでの経験則があるからこそ、というところもありますね。
出て来た答えに対して、大まかなイメージを持てるからこそ
選択の確率を高めていることになります。
そうした最初の認識を作りあげていくプロセスで
自分が分かったつもりの錯覚を起こしているかもしれない。
そんな疑問を持つことは有効なアプローチなのでしょうか！？
そこで、｢知っているつもり 無知の科学｣の著書の中では
CRTテストの問題の中で、あなたの思考は直観型か熟考型なのか、という点で
直観のワナについて、触れられています。
｢バットとボールで合計１ドル１０セントである。
バットはボールより１ドル高い。ボールはいくらか｣
瞬間的に答えに飛びつこうとすると、１０セントと答えてしまうかもしれません。
｢湖面にスイレンの葉が並んでいる。その面積は毎日２倍になる。
４８日で湖面全体がスイレンの葉で覆われるとすると、
湖の半分が覆われるまでには何日かかるか。｣
こちらについては、２４日ではないか、と目星をつけるかもしれません。
｢５台の機械を５分間動かすと、製品が５つできる。
１００台の機械で１００個の製品を作るには、何分かかるか。｣
こちらも選択式で１００分という答えがあったら、つい飛びついてしまうかもしれませんね。
こうして生まれる錯覚に騙されてしまうのも
直感の持つ力を過大評価しているところから、と言えるところがありそうです。
基本的に人は複雑な思考を嫌い、シンプルなかたちで
答えを求めようとするところがあります。
そこで、あなたが問題の前提をキャッチした際に
すでに分かっているという思い込みがあるのであれば
見えなくさせてしまっているものは、無いだろうか？と
内省的な時間を取ることを意識したほうが良いかもしれません。
これまでの経験則からくる思い込みが
目の前の問題を正しく認識させていない可能性があるからこそ
これまでのやり方がこれからも良いものとは限らないことを
意識することの大切さを感じさせられます。
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