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市井の料理研究家兼ミリタリー研究家です。思いついたことを書いていきます。
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2022年10月22日

That's done(雑談)

週一回更新を公約してましたが、早くもネタ切れのため最近のニュースやトピックをネタにしてみたいと思います(^_^)

防衛装備庁、F−15緊急射出装置用部品、F−2緊急射出装置用部品を藤倉航装株式会社と契約

fujikura.jpg


引用元: 防衛装備庁 契約に係る情報の公表(中央調達分)令和4年度 月別契約情報/随意契約(基準以上)
https://onl.la/42rZBA1

これはマル防から撤退するダイセルさんに代わって、藤倉航装さんがF-15とF-2の射出座席の御守りをするということですね。藤倉航装さんは一般の方には余り馴染みがないかもしれませんが、マル防の特に航空畑では結構お世話になる会社さんです。また、ダイセルさんにはXAAM-5の際に大変お世話になりました。


防衛装備庁、F−2JMPS機能付加を米空軍省と契約

JMPSはJoint Mission Planning Systemの略で任務計画作成用システムでWindowsベースのものです。作成したデータはDTM(Data Transfer Module)というある種のメモリーカードのようなもので、機体に取り込まれます。F-15のMSIP機もDTMを使用しますが、大昔に数が足りなくて何とかならないかと某所で相談されたのは内緒です(w

以下はDTMの参考例
https://www.mrcy.com/products/data-storage-and-transfer/avionic-storage-and-transfer-systems/DTM2-avionics-data-transfer-module


防衛装備庁、スタンド・オフ電子戦機(その3)を川崎重工業と契約

動きが早いです。新造ではなくて既存機の改修なんですな。EC-1のアビオのお手伝いをした際に、「ああ、こいつは電子戦訓練だけじゃなくて、有事の際には実戦にも投入されるんだな。」と思いましたが、もう形振り構わず前面に出すようになりましたね。相手のデータリンクを妨害するということは、EC-1の後継だけでなく、スタンドオフ通信妨害を行うJ/ALQ-7を搭載するYS-11EAの後継でもあるわけですね。

photo040202.jpg
画像引用元: https://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2020/html/n42203000.html


94th FS and 94th FGS makes history at WSEP 22-12
https://www.acc.af.mil/News/Article/3186034/94th-fs-and-94th-fgs-makes-history-at-wsep-22-12/

巷でF-22が1機で空対空ミサイルを28発搭載したと騒いでますが、原文見ると"the units employed 28 air-to-air missiles"となっているので、部隊単位で28発を使ったという意味だと思うのですが。。。

1機に数多くのミサイルを積みたい、又はミサイルの補給を空中で出来ないかという話は以前からあるのですが、個人的にはドローンにミサイルを搭載して戦闘機に随伴させるという方法が良いかなと考えてます。

They also demonstrated a high-level of proficiency while shooting the F-22's six-barrel, 20mm Gatling gun, and the M61A2 Vulcan at the Advanced Gunnery Target System.
引用元: https://www.acc.af.mil/News/Article/3186034/94th-fs-and-94th-fgs-makes-history-at-wsep-22-12/

Advanced Gunnery Target Systemというのが気になりますね。本邦も使っているAGTS-36 Aerial gunnery target systemとは違うんでしょうね。

AGTS-36 Aerial gunnery target system
https://meggittdefense.com/product/agts-36-aerial-gunnery-target-system/


Russia Is Using ‘Stolen’ Highway Cameras To Equip Its ‘Cutting Edge’ Orlan-10 Drones – Swedish Media
https://eurasiantimes.com/swedish-shocker-for-moscow-its-media-claims-dozens-of-stolen/



前回、Sensys Gatso社の速度違反自動取締装置をネタにしましたが、スウェーデン国内で多くの速度違反自動取締装置が壊され、内蔵の一眼レフカメラが盗まれ、それがロシアのUAVのOrlan10に使われているのではないかという記事。今回のウクライナ戦争で明らかになったのは、ドローンの尋常ではない消耗で、有人機の運用がSAMの脅威等で低調になった代わりに、ドローンが積極的に用いられているのでしょう。WWUは航空機の一大消耗戦でしたが、次の世界大戦はドローンの大消耗戦になるかもしれません。


Egypt, MHI, and Soryu submarine deal
https://www.tacticalreport.com/news/article/60627-egypt-mhi-and-soryu-submarine-deal

そう来たかという感じの記事。エジプトが本邦のそうりゅう級潜水艦に興味があるとの由。通常潜水艦の市場には英米という巨大プレイヤーは入ってこないし、今後はロシアも入ってこなくなるかもしれないので、本邦も市場に隙入るチャンスは充分にある。もし、エジプトがそうりゅう級を入手したら、周辺国のみならず特に核付き巡航ミサイルを装備した潜水艦を反撃能力として遊弋させているイスラエルも余り良い感情は持たないかもしれない。

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2022年10月12日

Sensys Gatso社の速度違反自動取締装置

今回はマル防ではなく、ちょっと変わった話題。中々興味深いものですよこれは。

徐々にではありますが、本邦にもスウェーデンのSensys Gatso社の速度違反自動取締装置が入ってきつつあります。移動型のMSSSと固定型のSSSの二種類があるようです。また、まだ本邦ではまだ未確認(導入予定とは聞いている)のようですが、車載型も存在します。なお、本邦では沖電気さんが御守りをしているとのことですが、車載型は別の会社さんの御守りのようです。

このような新型の速度違反自動取締装置の導入は、国内大手電機メーカーさんが市場から撤退してしまったこと(サポートも継続できないHシステムも次々と撤去されています)、従来型の追跡式や赤旗で止めてサイン会場にお連れする方式では危険で且つ効率的ではないこと、またスクールゾーンなどで広がるゾーン30(制限速度30km)等の施策もあり、出来るだけリソースを掛けずに取り締まりを実施したい警察側の目論見があるようです。

MSSS(可搬型)


SSS(固定型)


In-Vehicle(車載型)


現行の速度違反自動取締装置にはレーザー方式とレーダー方式、ループコイル方式等がありますが、こちらはレーダー方式です。そして従来のレーダー探知機では警報が出ないということで色々と話題となってます。
余談ながら、Sensys Gatso社は速度違反自動取締装置にはレーザー方式は適していないと考えているそうです。確かに某社のレーザー方式の速度違反自動取締装置は低性能が伝えられています。

管理人としても、果たしてどのような構成、また速度をどのような方法で測定しているのか興味があるところです。

こちらのページを見てみます。
https://www.beamstraffic.com/dss.html

prod_big_ssII.jpg
引用元: https://www.beamstraffic.com/dss.html

SSSの内部が見える写真が掲載されています。小さくて見難いですが、真ん中にある黒い円形の物がレーダーモジュール(こちらはRS240というレーダーモジュールのようです)で、その下に一眼レフカメラのようなものが確認できます。このカメラはファームを改修した日本製一眼レフ(Canon又はNikon)でカメラのインターフェイスはUSB接続だそうです。制御は対環境性のLinux PCとのことで、撮影データはSDカードに収められるそうです。まぁ、COTS品のオンパレードですね。なお、海外の固定型では撮影データを3Gや4G回線で、外部へ送信するものもあるとのことです。

このレーダーモジュールはSensys Gatso社製品には速度違反自動取締装置だけでなく他に鉄道関連など広範に使われており、SSSやMSSSに使われているものはRS242と呼ばれているようです。なお、FCCでマニュアルが公開されています。こちらの外部インターフェイスは車でお馴染みのCAN-BUSのようです。

名称の24というのは恐らく周波数でしょう(24GHz帯)。また日本国内で使われているということは、技適を取っている筈なので総務省電波利用ホームページで調べてみました。

https://www.tele.soumu.go.jp/giteki/SearchServlet?pageID=jg01_01&PC=005&TC=N&PK=1&FN=355tuv&SN=%94F%8F%D8&LN=12&R1=*****&R2=*****

注目すべきはその周波数と送信出力(空中線電力)です。送信出力(空中線電力)は何と0.0025W です。これじゃレーダー探知機で捉えるのは難しいというのも分かる気がします。所謂、マル防でいうLPI(Low Probability of Intercept)ですね。最初、この内容を見たとき、このレーダーはFM-CW方式なのかなと思いました。確か同じスウェーデンの対艦ミサイルRBS-15のレーダーシーカーもFM-CW方式でしたね。

なお、外見は不格好ながら管理人はこのミサイルを結構高く評価しており、もし世界中で好きなミサイルを5つ挙げよと言われたら、恐らくこのミサイルを入れます(w

960px-RBS_15_Mk4.jpg
引用元: By Swadim - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=82133183

レーダーの方式ですが、先ほどのページの中に以下のような記載があります。

Continuous speed verification by applying two independent methods

引用元: https://www.beamstraffic.com/dss.html


つまり2つの独立した方法で継続的に速度検証を行っていると書かれています。2つの独立した方法とは恐らく、速度測定と距離測定を別個同時に行っているということだと思います。

だとするとレーダーの方式はFM-CW方式ではなく、FCM(Fast-Chirp Modulation)方式が考えられます。というのは、FM-CW方式で速度と距離を算出する際は同じくビート周波数を使って行いますが、FCM方式では距離はビート周波数、速度は位相差を用いていることから、2つの独立した方法と言えると思います。また、FM-CW方式では周波数ペアリングの問題で複数同時ターゲットを追尾補足することは技術的に難しいことを考えると、やはりFCM方式の可能性が高くなります。

最後にこの速度違反自動取締装置の価格なんですが、MSSSはスウェーデン現地価格で7万€程とお聞きしました。まぁ、本邦契約価格だと御守り代も含めて1千数百万円ってところじゃないでしょうか。下手すると億単位と噂される某社さんのHシステムやオービスなどに比べると、大幅に安いと言えます。


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2022年10月01日

アクティブ・デコイはミサイルへと向かう

先日の記事(結局はデコイしかない)の続きです。

その中で、セミアクティブレーダー誘導の対空ミサイルには曳航式デコイ(ジャマー)が有効であること、またアクティブレーダー誘導に対して曳航式は余り有効ではないことを述べました。

航空事業部某技術幹部殿曰く

「曳航型はセミアクティブレーダー誘導には有効だが、アクティブレーダー誘導には有効ではないので、射出型デコイが必要だ。」

浅学な自分は最初この意味が分かりませんでした。しかし、現在はこうではないかと推測しています。

航空事業部には射出型デコイとしてJ/ALQ-9というものをF-15j/DJに装備しています。これは珍しいもので、部隊の方も名前は聞いたことあるけど見たことが無いと言わしめる程です。"F-15用射出型ECM装置"で検索すると入札公告等で結構ヒットします。そして特筆すべきはこのJ/ALQ-9の性能については特定防衛秘密に指定されていることです。

参議院情報監視審査会の活動経過

戦闘機用射出型 ECM 装置(J/ALQ−9)の J/S 比、初期設定値、ドップラー周波数及び妨害可能時間に関する定量的データ(試験により得られたデータを除く。)

引用元: 参議院情報監視審査会の活動経過


(注)J/S比のJはミサイルが受信する妨害波の電力、Sはミサイル自身のレーダ受信電力のことで、これが1を下回ると妨害が有効ではなくなる。

さて、このJ/ALQ-9ですが、前方型と後方型があります。これも何故デコイに前方型と後方型があるのか、またこのデコイは外観の写真等が全く出てきません。従って一般的にはどんな形なのかも分からないのです。
それは何故なのか。

実はこのデコイは飛翔体という名称で、主契約会社である富士通さんから特許が取られています。そちらの特許情報からこのデコイがどういうものなのかを知ることができます。

飛翔体
https://patents.google.com/patent/JP4237873B2/ja?oq=JP4237873B2

全体の外観図
0004237873-2.png
引用元: 飛翔体

収納状態
0004237873-3.png
引用元: 飛翔体

なお、以下の特許も関連するようです。

小型電子機器用カートリッジアセンブリ
https://patents.google.com/patent/JP3904727B2/ja?oq=JP3904727B2

飛翔体および射出装置
https://patents.google.com/patent/JPH08207898A/ja?oq=JPH08207898A

電波妨害装置
https://patents.google.com/patent/JP3660773B2/ja?oq=JP3660773B2

航空機
https://patents.google.com/patent/JP2005114457A/ja?oq=JP2005114457A

自分は以前、某所にてこのデコイを拝見したことがありますが(実物は鮮やかな赤色で塗装されています)、外観図よりももっと細長い感じです。直径は大人の親指よりちょっと太い程度の大きさです。

このデコイはF-15J/DJのチャフ・フレアディスペンサー であるAN/ALE-45に搭載されており、必要時に射出されます(まず機体搭載型ECMで妨害を開始し、ミサイル側が妨害に引っ掛かったのをトリガーとして、射出型デコイを発射してその後に内装型ECMの妨害を停止するか徐々に弱める。従って、射出式デコイはECMコントローラの判断で自動的に射出される)。射出されると展開翼を開いて飛翔し、熱電池を動力源として電波を発信して電波妨害を開始します。この際にこのデコイは射出されて単純に直下に落下するのではなくて、水平方向に飛翔する。そして、前方用では前方に、後方用には後方にアンテナが付いており、そこからそれぞれの方向へ妨害波を発信します。

AN/ALE-45J
左側筐体がチャフ及びデコイ用、右側筐体がフレア用
1280px-AN_ALE-45J_countermeasure_dispensers_at_JASDF_Komatsu_Air_Base_September_17,_2018_01.jpg

引用元: By Hunini - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=72818798

つまり、このデコイは相手のミサイルの方向へ送信アンテナを向けて飛翔する形になります。これが前方用と後方用が存在する所以です。

聞き及んだところによると、一度に4器のデコイが射出され、それそれの方向へ電波妨害を行いながら飛翔することになります。なお、曳航式の場合は母機と一緒に飛翔するため母機と同じ速度となるため、速度欺瞞の必要はありませんが、射出型になると発射母機と飛翔速度がことなるため、最適な△f(母機とデコイのドップラ周波数の変位分)を算出し、妨害成分に乗せてやる必要があります。

以上のことから、航空事業部某技術幹部殿の発言の真意はこういうことじゃないかと推察しています。

この射出型デコイは電波妨害を実施しながら、ミサイル側へ向かって飛翔し、状況によっては相手ミサイルと発射母機の間に割り込んで妨害を実施し、より実効性が高い妨害を実施することができる。それに対して母機の近辺を飛翔する曳航式は射出型に比べて送信出力を大きく出来る利点があるが、自らレーダー波を送信するアクティブレーダーホーミング誘導に対しては、距離が近くなるとミサイルが受信する妨害波の電力がミサイル自身のレーダ受信電力よりも低くなってくる(J/S比が1以下になる)ため、妨害の効果が無くなり妨害対処可能な距離範囲が短くなってしまう。つまり母機との距離が曳航索によって固定されているが故にアクティブレーダーホーミング誘導に対して脆弱であると言えます。

そしてこのJ/ALQ-9の姿が余り公に晒されないのは、元々配備数が多くないこともさることながら、この形態による飛翔性能を外観から余り類推されたくない意図があるのかもしれません。

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