■AAM-4の送信方式は技本50年史では"特殊変調方式"と呼称している
■この方式によりAAM-4は高い電波秘匿性とECCM能力を得ている
画像引用元: 日本語版ウィキペディアのHidekiさん - 原版の投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=13296614による
先日、AAM-4Bの仕様書を閲覧したことをお伝えしましたが、
AAM-4Bは指令による飛しょう停止機能を持つ
その仕様書の中の付表3 システム性能で以下の文言があります。
5 被発見性
排煙の被視認性尾が顕著に高くならないものとする。
(ア)方式を使用し、ミサイル誘導に使用する放射電波はレーダ警戒装置による探知の可能性の低いものとする。
引用元: 99式空対空誘導弾(B)仕様書(CPS-U13200-4)
つまり、AAM-4の仕様書の中に電波系(アクティブレーダーシーカー、指令受信装置、4象限電波式近接信管)は相手のレーダ警戒装置(RWR)に引っ掛からないようにしろとの要求がある訳です。ではこの(ア)方式とは一体何なのでしょうか。
展示されているAAM-4B 、4象限アクティブレーダー近接信管の窓が確認できる
画像引用元: By Motokoka - Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=96175286
現在公開されている、技本50年史ではAAM-4について以下のような記述があります。
(エ)結果
d. 特殊変調方式及び高い妨害電波除去機能を有する信号処理アルゴリズムを実現したことにより、電波の秘匿性に優れ、強度の電子戦環境下で有効に対処できる高いECCM性を有した。
(オ)特記事項
b 特殊変調方式の信号処理技術は、高いECCM性及びクラッタ抑圧性を有しており、広範囲な兵器システムに活用できる。
引用元: 技本50年史P177
この(ア)方式は特殊変調方式と呼称されているようです。では、この特殊変調方式とは何なのか?
管理人はこの内容について存じていますが、ここで公言するのは控えさせて頂くことにします。というのは、以前官側からXAAM-4の資料を頂いた際に、この内容に少し触れたものがあったため(勿論、方式の名称は□です)、その資料が上席の指示により回収されたという経験がありました。AAM-4が制式化されてからもう四半世紀になりますが、この方式について世の中に殆ど触れたものが無いことから、官側が如何にこの秘密保持に努めているかが容易に想像できます。
ただ、どうしても知りたい方は以下の要点を抑えつつ、主にネットを探してみると良いでしょう。一つヒントを申し上げれば、この呼称名は英文字です。
・最近のレーダーの技術動向、被探知性(LPI)を高めるためにどのような送信方式を採用しているか
・AAM-4の主契約会社はどのような特許を有しているか(随契根拠)
・欺瞞妨害に強い変調方式
いささか消化不良ですが、今回はこの辺りでご勘弁を(^^)
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コメントありがとうございます。機微な内容に触れるため、管理人の判断で一部を伏字にさせていただきました。ご容赦ください。
仰ることは御説御尤もです。官側は秘匿することが慣例化してしまっているのでしょう。今や検索するとwikiにも載っている極普通の技術です。
管理人にはこんな経験があります。M特機の方とお話しした際、J/FPS-3が何処のレーダーサイトに配備されているか頑なに口を閉ざすのです。そんなことはwikiにも普通に掲載されているに関わらずです。
仰るように行き過ぎた秘密主義というのもなんだかなあぁという気がします。管理人は只の市井のアマチュア料理研究家(wに過ぎませんが、XAAM-4関連ではお世話になっているため、このような姿勢を取らせていただいてます(ただ、菅側担当者の多くは既にリタイヤされているでしょう)。
いつか気兼ねなく語れる日が来ると良いですね。
無線関係の業界人なら誰でもすぐに秘匿性に優れた方式というのは間違いなくxxxxxxxxだと推測すると思います.(xxxxxxxとは原理の異なる未だ一般に知られていない手法という可能性もありますが) xxxxxxxxと言っても、xxxxなのかxxxxxxなのか、はたまたxxxxみたいな方法なのかは分かりませんが、秘匿性の鍵となるのはxxxxxを容易に解析することが出来ないという技術的特性であって、今の時代にxxxxxxを使っていること自体を必死になって秘密にしようとする意味は無いと思います.