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2015年04月10日
起業で、案外気づかれていないこと、ひとつ
今回のテーマについては、結論から。
起業したら、自分の本を出すことが、有利です。
もちろん、前提があります、おおむねつぎのような場合。
資格を取って起業する、というような場合で、さらに、その本が名刺代りになる、相手方も名刺をもらっておいて便利だ、というような場合。
かつて編集者としての経験はありましたが、その時期には、このような活用については、意識の外でした。
最近、思い当るところあって、実地に3,4種の本を取り寄せ、上記の結論のような観点から再検討を加えてみましたが、この結論はたぶんはずれてはいないでしょう。
好個の例はこれです。
山下剛芳著「不動産屋を開業して絶対儲かる74のヒケツ」(エクスナレッジ 2013年7月刊)
どうもたいそうな書名で、加えて一面識もない著者のものですが、客観的には、実例として適しています。
著者の資格は行政書士、平成20年に事務所を立ち上げ、以来、宅建業免許申請、会社設立に特化した業務を行ってきたといいます。
平成24年度に、宅建業免許申請取次ぎ実績第1位として全日本不動産協会東京都本部から感謝状をもらっているとありますから、事業は成功しているとみてよいでしょう。
本の内容は、T会社設立までの流れ、UWebマーケティング、V 税金と経費 といった3部構成といえますが、大半はTが占めています。
内容についての評価は、とくにここでは触れません。タイトルで、関心のある人が読むのでしょうし、読む人の備えている知識・経験の多寡で評価は違ってくるものでしょう。
ただ、この本が、2013年(平成25年)刊であることから、著者は事務所立ち上げから5年目にこの本を刊行していることになるのに、注目しておくべきでしょう。
たいへん多忙であったでしょう時期に、よく準備し、手間ひまかけて、よく刊行にこぎつけたものと思います。
刊行後、この本、あるいはこの名刺は、顧客のリヴィズィット(再訪問)をもつなぎとめて、事業経営に資するところが大きいものと思われます。(記事下 Amason 商品リンク作成ツールより)
さて、すこし出版の製作技術的なことをいっておきますと、この本の奥付裏に、小さく、本文DTP制作として、(株)有朋社とあります。当然、直接の制作は版元サイドに任せているわけです。
DTP,すなわち、デスク・トップ・パブリッシング 。
デジタルデータとしての原稿を、コンピュータを媒介させて組上げそのまま印刷ができる形に仕上げる制作様式のことです。
この過程が出版の成否を左右するといっても過言ではありません。
したがって、書き手としては、とくに表とか図式などのDTP制作担当のセンス・力量を、よく見定めてから、出版依頼をすべきでしょう。
なお、この本は全176ページ。原則、左ページに表・図式のたぐいが配置されて、右ページの小テーマ・文章内容に対応しています。
紙の厚さに配慮すれば、このページ数でも、1冊の本に仕立てることは可能です。
このタイプの本は、テーマ立てをし、少しずつ書きすすめれば、実現できることでしょう。
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タグ:起業 自分の本 DTP