池袋。五坪。店名は今調べて初めて知った。
サンシャイン60通りから少し入った先、イーストヴィレッジの手前にある。
少し前から昼時に「ヨーロピアン牛かつカレー」の看板が出ている。心が動く。
今日は考えなくこの前に来ていて、じゃあと入ってみる。
店内は狭い。店頭に五坪と書いてあった。後で知ったのが、それが店名。
テーブルにメニュー。「ヨーロピアン牛かつカレー」とその派生種。初めての方はこれをおすすめと書いてあった基本形を注文。
ヨーロピアン牛かつカレー。990円。コールスローと、特製ソースとわさびがつく。特製ソースとわさびは味変のためとの事。
けっこうな大皿での提供。メニューにはダブルとかトリプルとかもあった。
茶色のおいしそうなカレーの色。あぁ、そうか。ヨーロピアンと書いてあった。
ライスはサフランライス。少しかかっていたのはタバスコかな。カレーにもチーズがデフォで少しかかっている。
牛カツは単体では実は個人的にあまり積極的に食べない。
チキンカツがあればチキンカツ、ヒレかロースならヒレを選びがち。
それでも牛カツカレーに心が動いたのは牛とカレーの相性がよく、カツとカレーの相性がいいからか、あるいは目新しさか。
食べてみると合う。
レアに揚がった牛カツとヨーロピアンカレーとサフランライス。強め×強め×強めの味がこれはこれでバランスがいい。ベクトルが違うからか調和のとれた三角形として成立している。
おいしい。
くどくない。飽きない。チーズとかがちょうどよく隠し味になっているのかな。特製ソースやわさびといった強めの味変をしなくても十分最後までおいしい。
これは作った人の信念を感じる。自分がおいしいと信じるカレーとライスとトッピングと食べ方を改良した結果だろう。たぶん料理人ではなく客的視点からの。
これは牛カツで正解だ。牛カツでないとおもしろくも何ともない。またこれ以外のカレーもライスも考えられない。これで黄色いカレーとか白いご飯とかあり得ない。それはチェーン店のランチで550円でよくある。
つまり、戦略的にも正しい。これで普通のチキンカツカレーだと多少おいしくても既存店に勝てない。正直、小さい店が池袋で生き残るのは難しい。クオリティに加えてオリジナリティが必要とされる。
おいしかったです。店の人に「おいしかったです」と、つい口で言ってくる。
食べログで3.04か。口コミは4件。口コミの4件は3.4が1人、3.5が3人。実際に行った人の得点はもっと上だけど食べログ補正で下がっているパターン。
まだ認知されていない店。いい店です。じきにもっと混むでしょう。
