池袋。俺の出番。
場所がわかりにくい。東池袋3丁目の交差点から2本先。サンシャイン側からは豊島自動車練習所の角の道。
前に来て「俺のとんとん麺」がおいしかったのだが、その後、たまにぶらっと歩いてもたどり着けなかった。
今日はちゃんと調べたら、こんな所だった。なるほど。普段はぶらっと歩いていてもここまで来る前にさすがにどこかで曲がる。
店名はともすれば逆に狙った感じの今時の店っぽくもあるが、地域密着型のラーメン屋。近くで働いている人の人気店。
店内は家庭的というか、地方の店っぽい。
カウンターもあるが、店の真ん中にある10人用のテーブルがメイン。お一人様は普通、ここでの相席になると思う。
うまとろ豚カレー。850円。
今日はこれを食べに来た。
さて。
カップ麺以外で、カレーラーメンを食べた事のある人はどのぐらいいるだろうか。
人生で一度か二度、よく行く店でたまに違うものでも食べてみるかと思って食べてみて、今一だった経験をした人がその中で少なくない気がする。
自分もそのうちの一人だ。
うどんのキャパは広い。カレーうどんは難易度が低い。
そばはうどん程キャパが広くない。カレーそばはカレーうどんより難易度が高い。
そして、ラーメンはそばよりもカレーとの相性は難しい。
ラーメンはカレーと違う文化だ。違う系統の味だ。
うどん屋そば屋にカレーはあっても、ラーメン屋にカレーがあるとは限らない。
カレーそばはカレーうどんの応用で作られても、カレーラーメンは応用が利かない。レシピを練る必要がある。レシピを練らないで、イメージで作ると今一になる。
それ故、カレーラーメンは邪道なイメージがある。大体、今一な結果になるとも。
そのカレーラーメンが俺の出番のメニューにあるのを見つけて、心を動かされて来た。
ネタではない。根拠はないが、おいしそうに思えたからだ。
メニュー名は「うまとろ豚カレー」。俺の出番にカレー系のメニューは他にもある。要注意。
予備知識はメニューにあるというだけ。
そして、実物。
まず、ビジュアルが素晴らしい。十分なコーンが嬉しいが玉子が炙ってあるよね、これ。
食べてみます。
まず、カレー。
おいしい。当然だが、カレーライスやその他のメニューのカレーの流用ではなく、これ専用のカレー。カレーラーメン専用のカレー。ゴロゴロしたコーンが非常においしい。
そして、麺。
太くなく、どちらかというと細麺の部類。十分コシがあって、そして、このカレーに合う。
いや、たぶん、この麺に合うようにカレーを作った順番だろうが、非常に高い完成度。
これ、すごくうまい。
醤油や味噌や塩やとんこつがあって、それのおまけみたいな立場でなくて、これがきちんと、非常にうまい。
おいしいカレーラーメンって成立するんだ。
きちんとレシピを練れば。麺とカレーとその他のバランスをきちんと考えれば。
うまいな、これと思って食べていたら、玉子、半熟玉子でした。すげー。半熟玉子の片面を炙ってある。これ単独もうまいですよ。この発想すごいと思った。
ちなみに豚肉も炙ってある。焼きのうまさがプラスされている。
海苔とネギとカイワレのバランスもものすごくちょうどいい。
すごく、うまかった。
会計の際につい「すごい、おいしかったです」と口から出る。店の人に伝えると同時に、宣言。誰に対してというか、「おいしいカレーラーメンって世の中にはあるんだ」という発表。
個人的にディンタイフォン以来、ひさしぶりに素直にうまいもの食べたと思った。
俺の出番、うまい。たぶん、他のメニューもうまい。レシピがちゃんと考え抜かれている。
食べログで3.51。池袋で本当にうまいラーメン屋。実力高いです。
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