2018年04月08日
口腔周囲筋の左右対称性を改善するには 〜患者、専門職、学生向け〜
皆さんこんにちは。
桃の助です
私たち言語聴覚士は顔の表情筋に対しても訓練を行っています。
主に顔面神経麻痺による口腔や表情筋の動かしにくさが出現した方に対して、神経と筋の再賦活化を図っています。
このページでは、顔面神経麻痺による顔面の左右対称性が失われている方に対してどの筋に対してアプローチを行うかを説明したいと思います。
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医療従事者であれば顔面神経麻痺はほぼ理解していると思いますが、再確認のため書きます。
顔面神経が麻痺をすると表情運動や咀嚼、発語、味覚、目の保護作用が侵されます。
症状が重度の場合は顔面の左右対称性が著しく崩れ、社会生活にも支障が出てしまう場合もあります。
原因として多いのは、脳卒中後、ベル麻痺、Hunt症候群があります。
その他にも耳や耳下腺の手術後の後遺症、中耳炎、耳下腺悪性腫瘍などがあります。
また、障害される部位によって症状が異なり、
・中枢性の障害であれば反対側の下半分が麻痺になります。
・末梢性の障害であれば同側の上下半分が麻痺になります。
その他の症状について詳しく知りたい方はこちらから→顔面神経疾患について
口腔周囲の左右対称性の崩れが生じる原因として、口角が下がる事が一番の原因となります。
(画像は末梢性顔面神経麻痺なので、目尻も落ちています)
つまり、口角を上げる事が出来れば左右対称性は改善し、元通りの顔に戻ります。
ではどういった訓練が適しているのかというと、
言語聴覚士は口唇や口唇周囲の表情筋に麻痺がある場合に、口腔の麻痺を行います。
言語訓練において左右対称性の改善を目的とした訓練はあまり推奨されておらず、口唇の突出・横引きを行う訓練が推奨されています。
つまり、「うー」「いー」の口の形を練習する事です。
口唇の横引き、突出訓練は口輪筋や笑筋などは鍛える事ができると思います。
それらは構音にとってとても重要な訓練と言えますが、左右対称性を改善するには不十分なんです。
左右対称性を改善するには、下がった口角を上げる練習をする必要があります。
「うー」「いー」の練習では口角は下がったまま運動を行います。
それではいつまでたっても曲がった顔のままです。
ではどうすればいいのかと言うと、
上の歯がたくさん見えるように、唇を上に動かす必要があります。
そうする事で、上方向に運動を行う「上唇鼻翼挙筋」や「上唇挙筋」、「頬骨筋」、「口角挙筋」などの運動を行う事ができ、麻痺が改善してきます。
普段の生活で例を挙げると、
歯磨きで鏡を見ながら前歯を磨く時に、大きく唇を横と上下方向に広げますよね?
あの運動が必要なんです。
簡単な事なんですが、それを認識していない言語聴覚士もたくさんいます。
その他にも、目をギュッと閉じる練習が非常に効果があります。
力いっぱい目を閉じることによって頬の筋肉も働き、口角が上に引かれる感覚が分かると思います。
皆さんも一度試してみてください。
練習を沢山することはとてもいい事であり、大切だと思います。
しかし、あまり長時間同じ動作を続けると、筋肉に異常な緊張が入ってしまい、さらに症状を悪化させてしまう事もあります。
そういった場合は緊張が上がった筋肉の部位を和らげる必要があります。
筋肉の緊張の上がり下がりについては毎日注意深く観察を行ってください。
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それではまた。
桃の助でした
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桃の助です
私たち言語聴覚士は顔の表情筋に対しても訓練を行っています。
主に顔面神経麻痺による口腔や表情筋の動かしにくさが出現した方に対して、神経と筋の再賦活化を図っています。
このページでは、顔面神経麻痺による顔面の左右対称性が失われている方に対してどの筋に対してアプローチを行うかを説明したいと思います。
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顔面神経麻痺とは
医療従事者であれば顔面神経麻痺はほぼ理解していると思いますが、再確認のため書きます。
顔面神経が麻痺をすると表情運動や咀嚼、発語、味覚、目の保護作用が侵されます。
症状が重度の場合は顔面の左右対称性が著しく崩れ、社会生活にも支障が出てしまう場合もあります。
原因として多いのは、脳卒中後、ベル麻痺、Hunt症候群があります。
その他にも耳や耳下腺の手術後の後遺症、中耳炎、耳下腺悪性腫瘍などがあります。
また、障害される部位によって症状が異なり、
・中枢性の障害であれば反対側の下半分が麻痺になります。
・末梢性の障害であれば同側の上下半分が麻痺になります。
その他の症状について詳しく知りたい方はこちらから→顔面神経疾患について
左右対称性の崩れ
口腔周囲の左右対称性の崩れが生じる原因として、口角が下がる事が一番の原因となります。
(画像は末梢性顔面神経麻痺なので、目尻も落ちています)
つまり、口角を上げる事が出来れば左右対称性は改善し、元通りの顔に戻ります。
ではどういった訓練が適しているのかというと、
左右対称性改善のためには
言語聴覚士は口唇や口唇周囲の表情筋に麻痺がある場合に、口腔の麻痺を行います。
言語訓練において左右対称性の改善を目的とした訓練はあまり推奨されておらず、口唇の突出・横引きを行う訓練が推奨されています。
つまり、「うー」「いー」の口の形を練習する事です。
口唇の横引き、突出訓練は口輪筋や笑筋などは鍛える事ができると思います。
それらは構音にとってとても重要な訓練と言えますが、左右対称性を改善するには不十分なんです。
左右対称性を改善するには、下がった口角を上げる練習をする必要があります。
「うー」「いー」の練習では口角は下がったまま運動を行います。
それではいつまでたっても曲がった顔のままです。
ではどうすればいいのかと言うと、
上の歯がたくさん見えるように、唇を上に動かす必要があります。
そうする事で、上方向に運動を行う「上唇鼻翼挙筋」や「上唇挙筋」、「頬骨筋」、「口角挙筋」などの運動を行う事ができ、麻痺が改善してきます。
普段の生活で例を挙げると、
歯磨きで鏡を見ながら前歯を磨く時に、大きく唇を横と上下方向に広げますよね?
あの運動が必要なんです。
簡単な事なんですが、それを認識していない言語聴覚士もたくさんいます。
その他にも、目をギュッと閉じる練習が非常に効果があります。
力いっぱい目を閉じることによって頬の筋肉も働き、口角が上に引かれる感覚が分かると思います。
皆さんも一度試してみてください。
注意点
練習を沢山することはとてもいい事であり、大切だと思います。
しかし、あまり長時間同じ動作を続けると、筋肉に異常な緊張が入ってしまい、さらに症状を悪化させてしまう事もあります。
そういった場合は緊張が上がった筋肉の部位を和らげる必要があります。
筋肉の緊張の上がり下がりについては毎日注意深く観察を行ってください。
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それではまた。
桃の助でした
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