2016年08月08日
【天空のエスカフローネ】アニメ 感想&あらすじ 想いが力になる異世界ロボットファンタジー
天空のエスカフローネ
1996年4月2日、テレビ東京系にて放送
監督:赤根和樹
原案:矢立肇、河森正治
脚本:
神崎ひとみの声:坂本真綾
バァンの声:関智一
あらすじ・概要
陸上部に所属するタロット占いが趣味の元気な女子高生・神崎ひとみ。ある日、憧れの天野先輩が外国へ引っ越すことを知り、「100mで13秒の壁を破れたら、私のファーストキスお願いします」と告白する。気持ちを伝えたひとみは全力で走っていたのだが、ゴール直前に突然光の柱が現れ、その中から剣を構えた少年と巨大な竜が現れる。少年・バァンはひとみの助けもあってなんとか竜を倒すことができたのだが、再び出現した光の柱にバァンだけでなくひとみまで飲み込まれてしまい、異世界ガイアへ飛ばされてしまった。
異世界で生きることになったひとみは、人型機械ガイメルフ「エスカフローネ」に乗るバァンや彼の仲間たちと、世界を巻き込む戦いに身を投じていく。
主要登場人物
・神崎ひとみ
主人公兼ヒロイン。陸上部所属のタロット占いが趣味の女子高生。占いが得意という以外は基本元気で前向きな普通の女の子。未来予知のような力があるようで、バァンたちもその力に度々救われています。
・バァン・ファーネル
もう1人の主人公。ファーネリア国の王子。ガイメレフ・エスカフローネと契約して搭乗します。無口で無愛想ですが、真っ直ぐで根は優しい性格。人と竜神人の混血で、背中に白い翼を生やすこともできます。
・アレン・クルゼード・シェザール
アストリア王国の騎士。ガイメレフ「シェラザード」に搭乗。ひとみの憧れの人である天野先輩にそっくりな青年。性格も戦い方もまさに貴公子といった感じのイケメンです。
・フォルケン・ラクール・デ・ファーネル
ザイバッハ帝国軍の軍師。バァンの兄でファーネリアの王子だったが、王位継承の儀式の途中で行方不明。無表情で母国が滅びても何の感情も見せませんが、本来は誰よりも優し人物で、戦いを嫌っています。翼は黒。
感想
90年代に製作・放送されたアニメです。普通の女子高生が謎の少年と出会い、共にガイアという異世界に飛ばされ、その世界で巻き起こる戦いに身を投じていく話。
「人を信じる」、「人と分かり合う」、想いの力が世界をも変えるというのがテーマかと。「想い」が作品のキーであり、強い「想い」は現実をも引き寄せます。
ファンタジー世界を舞台にしたロボットアニメに加え、少女マンガのような恋愛要素もある作品です。
恋愛要素が結構濃い内容でしたね。主人公・ひとみの良い意味での「若さ・青臭さ」を感じられる恋愛をうまく描かれていたと思います。最初のころは「憧れ」を「恋」と勘違いし、それによって心が揺れ動き苦悩するなど、若いけど年頃の女の子の青春だったなと感じました。あの状況下で恋に悩んでるあたり結構大物にも見えましたが、あるいはそれも若さ故なのかもしれませんね。ひとみはいろいろな経験を経て真実の恋を見つけ、作品のキーであるその「想い」が力になっていきます。
アレンもなかなか濃い恋愛でしたが、個人的に印象深いのはミラーナ姫。アレンに想いを寄せていたときはまだ若いというより子供っぽさが強い子でしたが、衝撃の事実が判明した後の婚約者・ドライデンとのやりとりを経てからは、明らかに美しい女性へと成長していました。ミラーナ姫の恋の結末は描かれていませんが、ドライデンが男でも惚れそうになるほどカッコイイ人物だったので彼とくっついて欲しいですね。
この作品の大きな魅力であるガイメレフでの戦闘シーンはなかなか見応えがありました。最近の重さを感じさせない細やかで軽やかな動作のロボットも嫌いではありませんが、重量感あふれる動きと金属と金属がぶつかり合う衝撃と音を放ちながらの戦闘も迫力あって良いですね。ガイメレフは世界観、時代的にデジタル機器の類は搭載されておらず、ロボというより鉄で出来たからくり人形に鎧を纏わせた様相をしてます。最初はロボットにマントなんて邪魔でしかないと思ってたんですが、動きに合わせてはためくマントが意外とかっこよかったです。
古めの作品ながら作画は神がかってました。1話から最終話にかけてくずれることなく全編通してしっかり描かれた作画には感服です。仮にリメイクしたら逆に悪くなるんじゃないかと思ってしまうほど。丁寧にしっかり描かれすぎてるせいで迫り来る怪物がとても恐ろしくも感じてしまいました。
映像を彩る音楽の美しさも魅力のひとつですね。主人公の声も担当している坂本真綾さんが歌うオープニング曲『約束はいらない』は素晴らしかったです。やさしく柔らかな歌声、幻想的で切なさある曲と詩、聴き入ってしまいました。官野よう子さんと溝口肇さんが手がけたその他の曲も作品の世界観をよく表現されていたと思います。
世界観、バトル、映像、音楽、どれも素晴らしく、見ごたえある作品でした。一部唐突だなと思うところはあったものの、全体的にはよく纏まっていたストーリー構成で、ラストも個人的に好きな幕の下ろし方。
声優さんたちの演技の素晴らしさもこの作品の魅力のひとつでしたね。主人公の少女らしさもうまく表現されていましたし、何より敵役のディランドゥを演じた「ばーろー」のコナン君でお馴染みの高山みなみさんが適役でした。
味方も敵もどのキャラクターも味があって魅力に溢れていました。顔のデザインに少し特徴がありますが、それを受け入れられるのなら気に入ってもらえると思います。
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