2016年07月28日
【妖怪アパートの幽雅な日常】マンガ 感想&あらすじ 人間と幽霊と妖怪たちの賑やかな共同生活
月刊少年シリウス。2011年7月号から連載中。既刊14巻
著者:深山和香
原著:香月日輪
両親を交通事故で亡くし、叔父夫婦に引き取られて育った稲葉夕士。自分がいることで負担になってること、叔父夫婦の娘に疎まれていたことから、高校進学を期に念願の寮生活を始めることに・・・なっていたのだが、その寮が火災で全焼してしまうことに。
必死で変わりのアパートを探してみたものの、まだ未成年の身の上であり、金銭面でも折り合いがつかなかったことで見つけることができずにいた。そんなとき、どこからか聞こえてきた誰かの声に誘われ、怪しげな不動産を見つけた夕士。そこで条件に見合った『寿荘』という好物件を紹介してもらい、さっそく手続きを済まして下宿生活を始めることになった。
しかし、家賃の安さに釣られて大した下調べもせず決めてしまったそのアパートは、人間の住人だけではなく、幽霊や妖怪たちも共同生活している妖怪アパートだった。
・稲葉夕士
主人公。部屋は202号室。条東商業高校に入学した高校生。現実的に独り立ちすることを考え、高校で簿記やパソコン技術を見に付け、卒業後は即戦力で働こうと決めていました。ですが、妖怪アパートで暮らすうちにその考えにも変化が起きてきます。
・久賀秋音
204号室の住人。除霊師。夕士より1コ上の女子高生。明るく元気で大食い。夜は人間だけでなく妖怪も診察する「月野木病院」で働いてます。
・龍
203号室の住人。長身で黒髪長髪のイケメンです。たぶん人間です。温厚で穏やかな性格ですが、厳しい面も持ってます。彼がアパートを訪れると、霊たちがひれ伏すほどの強い力を持つ霊能力者。
・長谷泉貴
夕士の親友。イケメンで頭脳明晰、実家は金持ちです。アパートの住人ではないんですが、よくご飯食べに尋ねてきます。母に虐待されて死んでしまったクリという少年の幽霊を溺愛してます。
原作者・香月日輪によるライトノベルのコミカライズ作品。稲葉夕士が妖怪アパートで様々な人間や幽霊たちと交流する中で、様々なことを経験しながら成長していく姿を描いた物語です。
ハートフルな妖怪ファンタジー&コメディ。ちなみに小説の方は未読。人間、幽霊、妖怪など様々な人達との賑やかな共同生活と、夕士が人として、そして霊能者としても成長していく様子を描いているので、少しバトル要素も含まれています。
メインから脇役までクセの強すぎるキャラクターが揃ってます。メインの舞台となる寿荘のオーナーからして、黒い大きな塊に目だけがついてるよくわからない妖怪です。
クリという幼い男の子や犬のシロなど、幽霊たちもここでは穏やかに暮らしていますが、彼らの生前のエピソードを知ると胸が痛くなりますね。中にはかなり凄惨な死に方をしてる人もいますから。なので、アパートでの暮らしの中で笑顔をみせるようになったクリとシロをみてると、こちらの心まで救われた気持ちになります。
私が幽霊の中で一番好きなのはるり子さん。出てくるのは手だけの幽霊なんですが、照れてもじもじしてる様子はとても可愛いですね。彼女の手料理はとても美味しそうなのはもちろんのこと、ほっとするような温かさと優しさを感じます。『妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記』なる本まで出てるようです。
登場する人間キャラ達は妖怪や幽霊に負けてないどころか、それ以上に濃いキャラばかり。霊能者多数、暴走族風の48歳の画家、眼帯・黒いコート・オールバック・外人(?)の骨董屋、怪しげな本を世界各地から集めている古本屋といったアパートの面々や、夕士が通っている学校にもクセの強いキャラが多いですね。
夕士は元々霊能者としての素質を持っていたようで、なんかへんてこな精霊が宿る魔導書のマスターにもなってしまったりと、多くはないですけどバトルに発展するエピソードもあります。もちろんそれがメインではなく、あくまで本作は夕士の人としての成長を描いた作品なので、霊能者としての経験や出会いは単純な強さだけではなく、彼の心の成長にも繋がっています。
学校での人間関係でもいろいろトラブルに巻き込まれますが、妖怪アパートには人生経験豊かな人達が多く、彼らの言葉から多くを学んで広く多角的な視点で物事を見て判断できるように成長していきます。
現実でも実際に問題になってる時事ネタもたびたび話題になってまして、アパートの住人や学校の教師の話を聞くと、なるほどなと学ばせてもらえることも多々ありました。とはいえ、問題提起にはそれほど深くは切り込まないので、そんな小難しい話にはなりません。人によっては内容が薄いと感じてしまうかもしれません。
とても面白かったです。幽霊たちの生前エピソードでは悲しみや怒りが湧くこともありましたが、ハートフルな話が多めなので全体的にはホッコリさせてもらえる内容です。
ちょくちょく出てくる格言めいたセリフも好きなところ。夕士が少しずつでもちゃんと成長してることはよく伝わってきますし、クリがどんどん愛らしくなっていくのも微笑ましくて良かったです。夕士と長谷とクリはなんかもう親子に見えてきますね。長谷が父親っぽいので、この場合夕士が母親役になるのかな?
大人も子供も楽しめる内容だと思いますので、よければ読んでみてください。
【eBookJapan】 妖怪アパートの幽雅な日常
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著者:深山和香
原著:香月日輪
あらすじ・概要
両親を交通事故で亡くし、叔父夫婦に引き取られて育った稲葉夕士。自分がいることで負担になってること、叔父夫婦の娘に疎まれていたことから、高校進学を期に念願の寮生活を始めることに・・・なっていたのだが、その寮が火災で全焼してしまうことに。
必死で変わりのアパートを探してみたものの、まだ未成年の身の上であり、金銭面でも折り合いがつかなかったことで見つけることができずにいた。そんなとき、どこからか聞こえてきた誰かの声に誘われ、怪しげな不動産を見つけた夕士。そこで条件に見合った『寿荘』という好物件を紹介してもらい、さっそく手続きを済まして下宿生活を始めることになった。
しかし、家賃の安さに釣られて大した下調べもせず決めてしまったそのアパートは、人間の住人だけではなく、幽霊や妖怪たちも共同生活している妖怪アパートだった。
主要登場人物
・稲葉夕士
主人公。部屋は202号室。条東商業高校に入学した高校生。現実的に独り立ちすることを考え、高校で簿記やパソコン技術を見に付け、卒業後は即戦力で働こうと決めていました。ですが、妖怪アパートで暮らすうちにその考えにも変化が起きてきます。
・久賀秋音
204号室の住人。除霊師。夕士より1コ上の女子高生。明るく元気で大食い。夜は人間だけでなく妖怪も診察する「月野木病院」で働いてます。
・龍
203号室の住人。長身で黒髪長髪のイケメンです。たぶん人間です。温厚で穏やかな性格ですが、厳しい面も持ってます。彼がアパートを訪れると、霊たちがひれ伏すほどの強い力を持つ霊能力者。
・長谷泉貴
夕士の親友。イケメンで頭脳明晰、実家は金持ちです。アパートの住人ではないんですが、よくご飯食べに尋ねてきます。母に虐待されて死んでしまったクリという少年の幽霊を溺愛してます。
感想
原作者・香月日輪によるライトノベルのコミカライズ作品。稲葉夕士が妖怪アパートで様々な人間や幽霊たちと交流する中で、様々なことを経験しながら成長していく姿を描いた物語です。
ハートフルな妖怪ファンタジー&コメディ。ちなみに小説の方は未読。人間、幽霊、妖怪など様々な人達との賑やかな共同生活と、夕士が人として、そして霊能者としても成長していく様子を描いているので、少しバトル要素も含まれています。
メインから脇役までクセの強すぎるキャラクターが揃ってます。メインの舞台となる寿荘のオーナーからして、黒い大きな塊に目だけがついてるよくわからない妖怪です。
クリという幼い男の子や犬のシロなど、幽霊たちもここでは穏やかに暮らしていますが、彼らの生前のエピソードを知ると胸が痛くなりますね。中にはかなり凄惨な死に方をしてる人もいますから。なので、アパートでの暮らしの中で笑顔をみせるようになったクリとシロをみてると、こちらの心まで救われた気持ちになります。
私が幽霊の中で一番好きなのはるり子さん。出てくるのは手だけの幽霊なんですが、照れてもじもじしてる様子はとても可愛いですね。彼女の手料理はとても美味しそうなのはもちろんのこと、ほっとするような温かさと優しさを感じます。『妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記』なる本まで出てるようです。
登場する人間キャラ達は妖怪や幽霊に負けてないどころか、それ以上に濃いキャラばかり。霊能者多数、暴走族風の48歳の画家、眼帯・黒いコート・オールバック・外人(?)の骨董屋、怪しげな本を世界各地から集めている古本屋といったアパートの面々や、夕士が通っている学校にもクセの強いキャラが多いですね。
夕士は元々霊能者としての素質を持っていたようで、なんかへんてこな精霊が宿る魔導書のマスターにもなってしまったりと、多くはないですけどバトルに発展するエピソードもあります。もちろんそれがメインではなく、あくまで本作は夕士の人としての成長を描いた作品なので、霊能者としての経験や出会いは単純な強さだけではなく、彼の心の成長にも繋がっています。
学校での人間関係でもいろいろトラブルに巻き込まれますが、妖怪アパートには人生経験豊かな人達が多く、彼らの言葉から多くを学んで広く多角的な視点で物事を見て判断できるように成長していきます。
現実でも実際に問題になってる時事ネタもたびたび話題になってまして、アパートの住人や学校の教師の話を聞くと、なるほどなと学ばせてもらえることも多々ありました。とはいえ、問題提起にはそれほど深くは切り込まないので、そんな小難しい話にはなりません。人によっては内容が薄いと感じてしまうかもしれません。
とても面白かったです。幽霊たちの生前エピソードでは悲しみや怒りが湧くこともありましたが、ハートフルな話が多めなので全体的にはホッコリさせてもらえる内容です。
ちょくちょく出てくる格言めいたセリフも好きなところ。夕士が少しずつでもちゃんと成長してることはよく伝わってきますし、クリがどんどん愛らしくなっていくのも微笑ましくて良かったです。夕士と長谷とクリはなんかもう親子に見えてきますね。長谷が父親っぽいので、この場合夕士が母親役になるのかな?
大人も子供も楽しめる内容だと思いますので、よければ読んでみてください。
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