2016年07月26日
【白鯨伝説】アニメ あらすじ&感想 星を救うため白鯨に挑む鯨捕りたちの物語
白鯨伝説
1997年4月9日、NHK衛星第2テレビジョンにて放送
監督:出崎統
原作:出崎統、杉野昭夫
脚本:出崎統、植田浩二、
デュウの声:関俊彦
エイハブの声:大塚明夫
ラッキーの声:水谷優子
あらすじ・概要
人類が宇宙に進出した遥か未来、宇宙空間を無人で彷徨う廃棄された宇宙船は「鯨」と呼ばれ、それらの解体・回収作業を生業とする「鯨捕り」と呼ばれる男たちがいた。
危険な作業をこなす鯨捕りたちの中でも、誰もがその名を知る男・エイハブ船長と、彼が率いる凄腕の荒くれ集団「エイハブ鯨捕りカンパニー」。ある日、そのエイハブのもとにラッキーという名の少年が鯨捕りになるため訪れてきた。入団テストになんとか合格したことで晴れて船の一員になれたのだが、作業中にアンドロイドのデュウを拾ったことでラッキーの秘密が明らかになり、エイハブ一行は彼女から本来の目的を告げられる。エイハブは自身が持つ因縁とも繋がりがあったことでラッキーの依頼を受諾し、一行は惑星モアドへと舵を切った。
主要登場人物
・デュウ
惑星開発用に作られたアンドロイド。宇宙を漂流中にエイハブによって回収されたが、名前意外はほとんどの記憶を失っていた。
・エイハブ・イシュマール・アリ
宇宙船レディ・ウィスカー号の船長。勇猛果敢でどんな敵にもどんな困難にも臆することはなく、強い精神力と肉体、そして豊富な経験を持つ男。若い頃に出会った超戦艦「白鯨」に叩きのめされ、そのときに片目と片脚を失いました。。
・ラッキー・ラック
本名はサチコ・トキサダ。惑星モアドのレジスタンスのリーダー・シロー・トキサダの妹。エイハブに近づくため男のふりをしていたが、デュウによって女の子であることが発覚し、真の目的を彼らに伝えました。
感想
90年代に製作・放送されたSFアニメです。ハーマン・メルヴィルの小説「白鯨」をもとに作られた作品。エイハブ率いる凄腕の鯨捕りたちが、ラッキーの助けてほしいという求めに応じて滅びへ向かっていた惑星モアドを救いにいく物語です。
現代のアニメや昔のアニメのどの作品と比べても、作画・キャラ・ノリ・音楽などあらゆる面で独特な味わいを放っている作品ですね。
非常に濃い内容でシリアスな雰囲気を漂わせていますが、ギャグ要素も加味されているのでどの年代でも楽しめると思います。後半は若干スベリ気味だった気もしなくはないですけど。
おそらく本作はデュウとエイハブとラッキーの主人公が3人体制の作品。物語の全体を通しての主軸になる主人公はエイハブ。エイハブ以上に白鯨と密接な関わりを持つデュウ。ラッキーはヒロインでもあるのかな?エイハブと2人きりで話してるときは女の子してましからね彼女はこの物語の語り部でもあります。
ちょっとだけ腑に落ちないところや置いてけぼりをくらうこともあったので調べてみたら、このアニメは元々39話構成だったようです。様々な事情が災いして製作は大変だったようですけど監督の腕がよろしかったんでしょうね。引き込まれる重厚なストーリーに仕上がっていたと思います。
キャラクターは敵も味方もみんな個性が立っていて魅力的。中でもババというキャラはその図体の大きさ、出で立ち、特徴的なしゃべり方から強烈に印象付けられました。
あと、主人公の1人であるラッキーは、エイハブやデュウに比べると少し地味に感じそうになりましたが、彼女に声を吹き込んだ声優さんの演技力が素晴らしく、そのおかげでとても魅力的なキャラが出来上がっていました。普段は少年ぽい彼女が髪をおろした姿は可愛かったです。
敵のムラトや鞭を持った女王様もなかなか良いキャラだったかと。
主題歌はオープニングもエンディングも私の中では名曲に確定。特に工藤栄子さんのエンディング曲・「約束」はとても素晴らしく、今でもたまに聞いています。作中で流れるBGMもカッコイイので是非聞いて欲しいですね。
作画がこれまた作品内容と雰囲気にマッチしていたので良さを一層引き立てていました。少しだけクセが強くて怖い印象もある絵なのですが、バトルや鯨の迫力は見事で、美しさと儚さも感じることができ、そして登場人物たちの心情をうまく表現していたと思います。セル画凄いですね。最近のアニメではなかなかお目にかかることができないので感動しました。
記憶に残る素晴らしい作品でした。ストーリー、キャラクター、映像に音楽、どこをとっても一級品で、魅力に溢れたアニメ。シリアスとギャグのバランスも良く、感動もさせてもらえるので年齢性別問わず楽しめると思いますが、どちらかというと大人向けだと思います。私は後半のシリアス重視の展開も好きなんですが、前半の明るい雰囲気の方が好みかな。出来ることな39話フルに使って製作して欲しかったなという思いもありますが、それでなくても自分の中では名作・傑作に位置付けられる作品だと思っています。
面白いので是非ご覧になってください。自信を持って強くおすすめさせていただきます。
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