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2018年02月07日

【ランウェイで笑って】マンガ 感想&あらすじ ファッションの世界で戦う少女モデルと少年デザイナーが織り成す青春ストーリー

週刊少年マガジン。2017年26号から連載中。既刊3巻
著者:猪ノ谷言葉



あらすじ

高校3年生の藤戸千雪(ふじと ちゆき)は、父親がモデル事務所「ミルネージュ」の社長を務めていることもあって、小さい頃から、世界で最も有名なファッションの祭典「パリ・コレ」のモデルになることを夢見ていた。

小学4年生(10歳)の時点で既に身長は158cmにまで達し、周囲からも将来を有望視されていた・・・・のだが、そこで成長はピタリと止まってしまい、1cmも伸びることなく高校3年生を迎えることに。
それでも夢を諦めることはしなかった千雪は、クビになったミルネージュのオーディションを、何度不合格を言い渡されても受け続けていた。

そんなある日、彼女は同じクラスメイトで手芸部に所属する男子生徒・都村育人(つむら いくと)と出会い、「高卒でもファッションデザイナーになれると思う?」と聞かれ、何事もハッキリ言ってしまう千雪は「無理」と言ってしまう。しかし、彼はファッションデザイナーになりたくても、家庭に専門の学校へ通うような金銭的な余裕はなく、諦めて就職しようと考えていることを知る。

夢はあっても生まれ持ったモノがそれを許さない状況に、自らの姿を彼に重ねた千雪。実は大手芸能事務所から合格を貰っていたのだが、改めて自分の夢を再確認して吹っ切れたことで、育人に「わたしが一番魅力的に着れる服」を依頼。

そして、完成した服を着て再度ミルネージュのオーディションに挑んだ千雪は、審査員の元パリコレモデルの雫に可能性を見せたことで、見事合格を勝ち取るのだった。その一方で、育人もまたひょんなことから、千雪の父親であるミルネージュ社長の目に止まることになり・・・。

これは、藤戸千雪がトップモデルに至るまでの物語――。そして、都村育人がトップデザイナーに至るまでの物語。


ネタバレも少し含まれているので注意
少しでもネタバレ嫌な人はスルーで。



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感想・見どころ

漫画はジャンル問わず幅広く読んでいますが、意外と「ファッション系」の作品はあんまり見かけませんね。少女向け・女性向けのマンガならそれなりに存在してるのかもしれませんけど、こと男性読者が多い雑誌にはほとんどないイメージを勝手に抱いてます。
ぱっと思い浮かぶところでも、以前紹介した『服を着るならこんなふうに』ぐらい。これは、オシャレ初心者の男性目線でファッションを知ることができるため、私のような私服が「ちょっとな・・・」という男性にはホントありがたい作品です。
オシャレにしろ、モデルにしろ、デザイナーにしろ、ダサイ私にとってはめちゃくちゃ眩しく、ちょっと恐れ多い世界でもありますけど、知るとなかなかに興味深くもありますね。

そういったことで、本日は少年誌では珍しいファッションを題材に取り扱った『ランウェイで笑って』という作品を紹介させていただきます。

158センチの低身長でありながらパリ・コレモデルを目指す美少女と、貧しい暮らしの中でもファッションデザイナーを目指す同級生の少年。この、一途に夢を叶えるために突き進む2人の成長と挑戦を描いた物語。
「ファッション」を題材にした少女モデルと少年デザイナー2人が織り成す青春ストーリー。帯での謳い文句は「夢はパリコレ!挑め世界!!」(1巻)、「ファッション×少年マンガ!※注意※どうしようもなく服が好きになります!!」(2巻)、「今一番の“オシャレ”と“熱い物語”あります。」(3巻)。
作者は「第95回マガジン新人漫画賞」において、作品『星に願いを』で特選を受賞されている漫画家・猪ノ谷言葉(いのや ことば)先生。

諦めたくない夢を抱き、ファッションの世界で共に戦う主人公とヒロイン

どんな作品かというと、少年誌では異例とも言える『ファッション業界』をテーマにした漫画。パリコレとか、モデルとか、デザイナーとか、男性読者の中にはちょっと距離を感じる方も多いことでしょう。
しかしながら、煌びやかでもありながら、中身はガッツリとスポ根してる王道青春ストーリーであり、強烈なパッションがそこかしこから噴き出し、魂が震えること間違いナシの作品。

※ちなみに“ランウェイ”と言うのは、ファッションショーでモデルさんたちが歩く細長い舞台のこと。

作品の軸となるのは、パリ・コレを目指す少女・藤戸 千雪(ふじと ちゆき)と、トップデザイナーを目指す少年・都村 育人(つむら いくと)。

この2人が、「無理」と言われても諦めたくない夢≠叶えるため、それぞれの戦場で戦い、一歩一歩成長していくと同時に、少しずつ距離を縮めていく話。

これ、1話ではパリ・コレを目指す千雪の物語を描いていることから、彼女が主人公だと思わされるのですが、ラストで予想外の主人公入れ替え。育人が主人公であること、千雪がヒロインであることが判明。
この意表を突く流れが面白い。まあ、実際のところは千雪と育人のダブル主人公と言っても差し支えないんですけどね。

美少女ではあってもパリ・コレを目指すには身長が致命的に足りない千雪。才能はあってもデザインを学びに行くだけの経済的余裕がない育人。
周囲からは厳しい宣告を突きつけられながらも、前だけを見て夢に向かって歩き出します。互いに影響を与え、時に支え合い、高め合い、対抗心を燃やしながら、折れることなく戦う姿はとにかく熱いです。

逆境に屈しない姿が眩しい

上記にもちょろっと書いた通り、2人共それぞれが抱く夢に対して、生まれながらのハンディキャップを背負っています。なので、「無理」「諦めろ」「叶わない」と言われることは珍しくありませんでした。

千雪が目指すパリ・コレは、女性でも身長が最低175センチは求められる限られた人たちだけの世界。で、肝心の千雪はというと、そのラインに掠りもしない158センチという低身長です。
残酷ではあっても、周囲が反対するのも分かります。というより、ここまではっきり足りないモノが分かっていて、それが努力ではどうにもできないことであったなら、多くの人は自分から降りてしまうと思います。

でも、千雪はこう言います――「藤戸千雪じゃいられないんだよ、諦めちゃったら」と。自分はずっとそうやって生きてきたから、それに諦めたくない理由があるから、彼女はパリ・コレという目標を口に出し続けます。そして、諦めずに戦っていた彼女は、遂に自分の運命を変えるデザイナー志望の少年と出会ったわけです。

その当人である都村育人もまた、目指したい夢はあっても、生まれ持ったモノがそれを許してくれない事情を抱えていました。ファッションデザイナーになるためには、当然そっち系の学校で学ぶ必要があります。でも、貧しい家庭であり、家族思いでもある育人は、妹達の将来を考えて自分は就職の道を選び、夢を諦めかけていました。
でも、千雪が育人に出会って運命が動き出したように、育人もまた千雪との出会いによって、夢への扉が開くことになります。

とは言え、立ち塞がる壁はとんでもなく高く、そして分厚い。2人が戦っているのはプロのシビアな現場ですので、様々な困難が降りかかり、才能と努力だけではどうにもならないこともあります。
それでも、夢とか野望とか、逆境に屈しない強い想いによって、運すらも自ら引き寄せ、夢に向かって猛進していきます。

既に戦友でもある千雪と育人は、意図せず支え合う関係にもなっていて、怖気づきそうなところでも、別の場所で無茶な戦いをしている相手の存在を背中に感じると、前に進まずにはいられなくなってます。その姿が、関係が、とにかく眩しく、応援せずにはいられなくなりますね。

ファッション業界は意外と体育会系

モデルにしろデザイナーにしろ、ファッション業界というのは、外から見てる分には華やかなイメージを抱く人が多いと思います。でも、実は意外と体育会系でとっても過酷・・・

それは漫画の中だけの話ではなく、調べてみるとそんな話はゴロゴロ出てきます。この作品を読んでると、その一端をのぞくこともできるため、華やかなショーの舞台裏での目まぐるしいやりとりを見た後だと、ランウェイを歩くモデルの見方も変わってきます。

千雪なんて育人の前で脱ぎます。躊躇なく下着もはずして。その瞬間はぎょっとしましたけど、そこにはまったくエロさはなく、「プロの現場では裸がモデルの衣装であることは常識」。恥ずかしさを全く見せないその姿は、完全なるプロ。というよりあれはもう戦士ですね。美しいだけではなく、雄雄しくもあり、カッコよくもあり、思わず目を奪われました。

それから、少年誌なのでファッション業界に疎い読者は多いと思いますけど、それを面白く、分かりやすく読ませているのは単純にすごい。
例えば、ファッションショーに出演してるモデルさんが高身長ばかりなことや、近年のトップモデルはランウェイで笑わないことなど、結構不思議に思うことは多々ありますよね。それは、あくまで服を見せるショーであるから、モデルの顔に視線を集めてはいけないから、モデルは服を引き立てるための存在だから、服を良く見せるためには相応のスタイルが必要だから。

また、「意外と皆が知らないファッション用語」という解説もエピソードの合間に挟まれていますので、豆知識を得る楽しみもあります。

最後に

ということで、トップモデルを目指す少女とトップデザイナーを目指す少年の、挑戦と成長を描いた青春ストーリー『ランウェイで笑って』の紹介でした。

下から這い上がっていくサクセスストーリーはシビれますね。珍しいテーマを扱い、読者に知らない世界を知る楽しみを味合わせながら、テンポ良い王道展開で胸を熱くさせているのも良かったです。

ファッションをテーマに持ってくるだけあって、作者先生の絵が非常に綺麗。キャラクターは可愛く、服を纏ったモデルたちは美しく、見せ場での絵による演出は特に素晴らしいと思います。

ストーリーは面白い、テーマも興味深い、絵は綺麗、演出も見事。でも、やっぱり何よりも千雪が可愛すぎます。中身は男らしいんだけど、時折見せる乙女の表情がたまらないギャップになっていて、思わずクラっとしてしまう可愛さ。3巻までの時点では、育人にスポットを当てた物語になっているので、千雪サイドの物語を強く希望します。

個人的な願望言わせてもらいますと、あまりにもトントン拍子で上手く事が運ぶ展開にはなって欲しくないですね。最近の作品はストレスになるシリアス要素を削ぐ傾向にありますけど、やっぱりドラマ性を重視した成長ストーリーでもあるなら、挫折や波乱もあった方が盛り上がりますから。

幅広い読者層に楽しんでもらえる作品ですけど、中でも夢を追いかけてる人、諦めた夢がある人、挫折しそうになってる人には特に胸に来る作品だと思いますので、よければ読んでみてください。自信を持って強くおすすめさせていただきます。



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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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