2016年06月13日
【星を追う子ども】アニメ 感想&あらすじ 帰るべき居るべき場所へ
星を追う子ども
2011年5月7日公開
監督:新海誠
他作品:秒速5センチメートル
原作:新海誠
脚本:新海誠
アスナの声:金元寿子
シュンの声:入野自由
父を幼いころに亡くし、それからは看護士の母と2人で暮らしていたアスナ。忙しい母に代わって家事をこなしながら、学校が終わると自作の基地へ訪れ、父の形見である鉱石ラジオを聞いていた。
ある日、基地に向かう途中、クマのような化け物に襲われたアスナだったが、シュンという謎の少年に助けられる。アガルタという場所から来たらしいシュンと次第に親しくなり、また会うことを約束した翌日、彼の遺体が川からあがったことを聞かされる。
シュンに出会う以前の1人で過ごしていた日常に戻ったアスナは、臨時教師として赴任してきた森崎から、アガルタのことを聞かされ興味を抱く。その帰り道、アスナはシュンとそっくりな少年・シンに出会ったことをきっかけに、アガルタの世界に足を踏み入れることになる。
雰囲気がジブリ作品に少し似てましたね。観る前にジブリっぽいと聞かされていた通りの雰囲気で、特にラピュタっぽさがあったような気がします。あるシーンで「あれ、ムスカさん?」と思ってしまいました。似せてることを隠す気なんてさらさらないように見受けられましたが、あえて似せたんですかね?ただ、ジブリでは作れない内容だったなとも思いましたけど。
本作の主人公はしっかり者の少女・渡瀬明日菜。勉強ができて委員長も務めていますが、同級生とはなかなか親しくなれず1人で過ごすことが多い子。自分の居場所はここにはないのではという不安と寂しさを抱えています。
アガルタから来たというシュンは、地上を夢見て扉を抜けてやってきた少年。
シュンが持ち出したものを回収するために地上にやってきた、シュンの弟のシン。態度や表情には出しませんが、シュンの死に傷ついているようです。
臨時教師としてやってきた森崎。亡くなった妻と再会するためにアガルタを目指しています。大人ですけど森崎も星を追う子どもの1人でしょうね。
映像美はさすが新海監督といった素晴らしい出来栄え。背景絵の存在感が強かったです。山の風景、空一面に広がる星々、アガルタの幻想的な風景、どの映像も一級品で、そのなかでも特に光の使い方がとても巧みだったと思います。
アスナの気持ちはそれなりに共感できるところがありました。ここではないどこか遠くへ行きたいという気持ちは、自分もアスナぐらいのときに抱いたことがあります。アスナに関しては、これといって何か強い信念を持ってアガルタに行ったわけではないように思えました。シュンを探すという目的はあったのでしょうが、信念・執念が強かったのはむしろ森崎であって、アスナはただついていったという感じに見えましたね。今思い返してみると、自分もあの年代の頃は物事に流され気味で、主体性は薄かったかもと思ってしまいました。ただ、何かを求める渇望感だけはあるんですよね。当時は無自覚だったと思いますけど。
自分はアスナに共感できるところがあったので、結構楽しんで観ることができました。唐突な場面展開もあったので困惑しそうになったという欠点もありましたけどね。
「生と死」や「居場所」など、いろいろ考えさせられる作品内容でした。どの目線に立つかによってがらっと評価も印象も変わる作品だと思います。映像や音楽のクオリティは文句なしで高いです。
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