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2016年11月21日

【LAST EXILE】アニメ 感想&あらすじ 壮大な世界観と飛行艇の魅力溢れるSFファンタジー作品


LAST EXILE(ラストエグザイル)
2003年4月からテレビ東京ほかにて放送
監督:千明孝一
原作:GONZO
脚本:千明孝一、冨岡淳広ほか
クラウス・ヴァルカの声:浅野まゆみ
ラヴィ・ヘッドの声:斎藤千和

あらすじ・概要

環境悪化により人類の地球での生存が困難になったため建造された人口惑星「プレステール」。プレステールに存在する2大国の一つ「アナトレー」の辺境に暮らすクラウスとラヴィは、パイロットとナビだった2人の父が残した小型飛行艇ヴァンシップに乗り、空の運び屋を営みながら父達が果たせなかったグランドストリームを越えることを夢見ていた。
ある日、2人はヴァンシップレース・ノルキア杯に参加してる途中、アルと呼ばれる謎の少女と出会い、傷を負ったヴァンシップ乗りから彼女を空中戦艦シルヴァーナに送り届ける任務を頼まれる。クラウスはラヴィの反対を押し切り任務を引き継ついだことで、2人はこの世界に関わる戦いに巻き込まれていく。

主要登場人物

・クラウス・ヴァルカ
主人公。15歳。父の残したヴァンシップでパイロットとして空の配達人を営む少年。一見頼りなく見えるが、大人にも負けない卓越した操舵技術の持ち主。のんびりで朝に弱く、ラヴィからはねぼすけとよく言われています。ラヴィとクラウスの父達が果たせなかったグランドストリームを越えるという夢を持つ。意外と頑固。

・ラヴィ・ヘッド
クラウスの幼馴染の少女。15歳。ヴァンシップのナビ・メンテを担当し、クラウスと一緒に空の配達人の仕事をしています。元気で明るく、のんびりなクラウスを引っ張り、彼の身の回りの世話までこなすしっかり者。情に厚く頑固なクラウスに振り回されることもよくある少女です。クラウスと同じ夢を持つ。

・アルヴィス・E・ハミルトン
ギルド四大家系の一つ、ハミルトン家の娘。11歳。愛称「アル」。クラウスたちがシルヴァーナに送り届けることになった少女です。彼女自身がエグザイルに繋がる重要なキー。乳母・ギータと執事・グラフと共に森で隠れ住んでいたが、ギルドに見つかったことで、世界一安全な場所とされるシルヴァーナへ向かっていました。

・アレックス・ロウ
空中戦艦シルヴァーナの艦長。28歳。階級「大佐」。常に冷静沈着、寡黙で無表情だが、船員からの人望・信頼は厚い男性。輝かしい数々の戦功を上げているが軍には属さず、独自の判断と目的で動いています。婚約者ユーリスを失っており、その原因となったデルフィーネ・エラクレアへ強い復讐心を持つ。

・ディーオ・エラクレア
ギルドの最高権力者の弟。ギルド四大家系エラクレア家の次期党首候補。新しい物、自分を楽しませてくれるものに目がなく、縛られることを嫌う自由な少年。クラウスの非凡な操縦技術を目にしたことで興味を持ち、以来彼のことを「インメルマン」と呼ぶようになります。『ラストエグザイル-銀翼のファム-』にも登場。

感想

空の運び屋として小型飛空艇ヴァンシップに乗る2人の少年少女が、謎の少女に出会ったことで世界を揺るがす戦いに巻き込まれていき、世界を救うため父親達が果たせなかった夢に挑む激動と波乱の物語。
SFファンタジーかな。2003年に制作されたとは思えないほどハイクオリティの作画で描かれているアニメ作品。2011年には続編となる『ラストエグザイル-銀翼のファム-』も放送され、さらに全2巻からなる『ラストエグザイル-砂時計の旅人-』というクラウス、ラヴィ、アル達のその後を描いたコミックも出てます。

この作品の魅力は何と言っても独特の雰囲気ある壮大な世界観、そして大空を駆け巡るヴァンシップですね。
人類が地球で生存することが困難になったことから、脱出するため、そして自然浄化を待つために建造された一時避難先、それが物語の舞台となる人口惑星「プレステール」です。「エグザイル」というのは地球とプレステールを繋ぐ星間移民船のことですね。
プレステールに存在する2つの大国「アナトレー」と「デュシス」がそれぞれの思惑と思想の違いから対立している情勢。この2大国の上にはさらに「ギルド」というプレステールを管理する組織が存在し、調停役を担いながら争いを利用して世界の調整を行っていました。2大国がギルドの掌の上でいいように踊らされてる世界ですね。

はっきり申しまして、ストーリーの出来は普通より少し良い程度の評価しか持てませんでした。破綻もなければつまらないというわけでもなく、序盤や中盤から最終話にかけての話は面白いと感じましたが、いかんせん説明不足が目立ちます。なんだかあっさりと幕を閉じた感も否めません。
ただ、群像劇的な面白さはありましたね。主人公たちが全体の流れを作って物語を動かしていく作品ではありません。様々な人に焦点をあてることでキャラを掘り下げ、視点を変えることで多面的な面白さを生み出せていたと思います。広げてしまったことで深さが足りなかったようには感じました。
難はあっても私なんかは最初から特に世界観とヴァンシップに魅了され、あと音楽・キャラクターを気に入ったことで楽しめましたけどね。

巨大な空中飛行戦艦による迫力ある砲撃戦は見応え満点でした。安っぽいCGではなく、高いクオリティで生み出されたかっこいい戦艦、その戦艦同士の激しい戦闘描写は圧倒的な迫力があります。
空中戦艦より気に入ったのが小型飛行艇ヴァンシップです。スピード感、躍動感溢れる軽快なヴァンシップの動き、空を飛んでいるという浮遊感ある見せ方、大空を猛スピードで走る爽快感、戦艦とはまた違った迫力ある姿を見せてくれましたね。
レースやドッグファイトでの縦横無尽な動き、渓谷を駆け抜ける姿、空の配達人という仕事、空へのロマンも溢れています。もういっそ世界がどうとかは忘れて、配達人としての仕事とレースをメインに描いたアニメ作品にしてしまえばいいのに、なんて思ってしまったこともありました。
蒸気流れるレトロでクラシックなメカデザインも味があって素晴らしいので、メカ好きの人も楽しめるんじゃないですかね。

女性キャラ男性キャラ共に個性溢れる魅力的な人達ばかりですね。その中で一番好きになったのはクラウスのナビであるラヴィですね。しっかり者で気の強い面もある一方、年頃の少女らしい純粋さと可愛らしさもあり、ヴァンシップへの愛はクラウスよりも彼女の方から強く感じられました。
戦闘に参加しどんどん才能を伸ばしていくクラウスから離れ、ヴァンシップからも降り、整備士に転向したことによって物語上での影を薄めていったんですよね。もうサポートのみの登場になるのかなと残念に思っていたところ、2人の共通の夢であるグランドストリームへ挑むことに。あの場面のシナリオは良かったですね。やっぱり夢に挑むなら2人で、そしてクラウスの後ろにはラヴィという図が一番しっくりきました。

マイナスポイントもあれど、それを差し引いても「素晴らしい!」と言える作品。大空を駆け巡るロマン溢れる世界観、美しく迫力ある映像の力、魅力的なキャラクター、高いクオリティを維持して最後まで作られていましたね。
音楽がこれまた素晴らしく、映像やキャラクターの心情を一層深みあるものに押し上げ、世界に引き込ませる力もあったと思います。OPが苦手という人もいますけど私は重みがあって結構好きでした。
壮大な世界観、冒険や群像劇、それと素晴らしい映像美を味わいたい人におすすめの作品です。よければ観賞してみてください。



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posted by ハネ吉 at 18:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ
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とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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