2016年09月26日
【SoltyRei(ソルティレイ)】アニメ 感想・あらすじ 機械の少女と家族を失った男のSFアクション作品
SoltyRei
2005年10月6日に放送
監督:平池芳正
原作:Shuzilow.HA/GONZO
脚本:木村暢ほか
ソルティの声:斎藤桃子
ロイの声:中田譲治
ローズの声:浅野真澄
あらすじ・概要
多くの人々を死に追いやることになってしまった未曾有の大災害「ブラストフォール」。その事件から12年後、妻を病で早くに亡くし、幼い娘をブラストフォールに奪われたロイ・レヴァントは、娘が生きていることを信じて賞金稼ぎをしながら今もその行方を探し続けていた。ある日、捕らえた賞金首の仲間の襲撃を受け窮地に陥っていたロイだったが、空から落ちてきた1人の少女により偶然救われる。全身機械で作られていた少女は記憶を失っており、ロイはしぶしぶ彼女の身を養女として引き受け、ソルティと名付けられた彼女と一緒に暮らすことに。その暮らしにソルティを気に入った義賊のローズも加わり、賑やかになっていく生活の中でソルティは人間らしさを手に入れ、ロイは閉ざしていた心を開いていく。だが、次第にソルティの秘密が明らかになっていき、ソルティたちは大きな渦に巻き込まれていく。
主要登場人物
・ソルティ・レヴァント
空から降ってきた全身機械の少女。悪意のない純真無垢な子です。見た目は可愛らしい少女だけど、驚異的な身体能力の持ち主。記憶を失っており、身元を明かすものがなかったため、ロイに養女として引き取られます。
・ロイ・レヴァント
賞金稼ぎ。40歳。娘のリタはブラストフォールにより行方不明。リタを探すために警察を退職し、賞金稼ぎとして「マーベリック・ハンターズオフィス」に所属。リタの件で心を閉ざしていたが、ソルティと暮らす中で彼にも変化が・・・。
・ローズ・アンダーソン
盗賊グループに属している少女。17歳。わがままでプライドが高く、思ったことはそのまま口に出す勝気な子。ソルティを仲間にするため勝手に住み込む迷惑な子でもあります。ブラストフォール以前の記憶を失っています。
・ミランダ・マーベリック
ロイが契約している「マーベリック・ハンターズオフィス」の女所長。ブラストフォールで夫を失っており、現在は娘のカーシャと2人暮らしをしています。元々は凄腕のハンター。
・カーシャ・マーベリック
ミランダの1人娘。9歳。小さい頃からおっかないハンターが周りにいたため、度胸が据わっており、あまり物怖じしません。あと、おませさんです。
感想
家族を失ったことで心を閉ざしてしまった男が、とあるきっかけで出会った機械の少女や家に住み着いちゃった盗賊の少女と暮らしていく中で、少しずつ失った心と家族を取り戻していく物語。父と娘の親子愛・家族愛がテーマとなっており、さらに爽快なアクションを楽しめる作品でもあります。どうジャンル付けしていいのか少し悩みますけど、SFアクション?って感じでしょうか。可愛いリゼンブルという全身機械の少女と、最近では滅多にいないハードボイルド系の渋いおじさんの2人が主人公の作品です。
1話完結ものではないですね。日常回のほのぼした話やコメディア色が強めの話であっても、この作品の世界観になにかしら繋がっていたと思います。序盤では主にソルティとロイの交流を描いた比較的明るさのあるほのぼのした日常を描いています。ところどころにシリアスやコメディを挟んでいてバランス的にもよく出来ていたと思います。中盤で少しだけ中弛みを感じましたが、後半になって化けましたね。正直前半の雰囲気で最後まで行ってくれても私的には満足いく作品になっていたと思いますけど、後半の怒涛の展開は目が放せない面白さがありました。後半は説明するとネタバレすぎるので内容は伏せますが、物語は大きく動き出してそれまで潜んでいたキャラも表に出てきて、多くの伏線も巧みとは言えないまでもしっかり回収してました。そして、なんといってもラストの感動は忘れられませんね。あることをしようとするソルティの姿にも、必死なロイの姿にも泣かされました。
メインを張っている3人の個性的なキャラ性と、家族となっていく人間関係の描写も感動できて良かったです。
ロイは視聴者からツンデレ親父、ツンデレヒロインなんて言われてるようです。当初はソルティやローズを邪険に扱っていたんですけど、どう接していいのか困ったりして、無愛想に振舞っていても内心はおろおろしてるんでしょうね。近寄りがたい雰囲気を醸し出していたロイが、ソルティと接していくうちにだんだん人間らしさを取り戻していき、実の家族のような関係になっていく様はよく描かれていてほっこりさせられたりもしました。そして感動を与えてくれた終盤のデレっぷりもあって、きっとおっさんに萌えてしまった人も少なくないでしょう。
このおっさんのデレはソルティの健気さあってのものですね。ロイとの間に溝が出来てしまったこともあったんですけど、料理を作ったり落ち込むロイを元気付けようとしたり、終始健気で献身的に振舞っていた彼女を嫌いになんてなれるわけないです。純粋な笑顔にひたむきな想い、そりゃデレるわ。
ローズに関しては最初出てきたときは、ただのモブ、よくてソルティの友人ぐらいにはなる子かなと思っていたんですけど、予想に反してメインに食い込んできました。お転婆な彼女が家に転がり込んできたことで、ロイの周辺はさらに賑やかになっていきましたね。
「家族」という言葉を意識させられます。ロイにしろソルティにしろローズにしろ、さらに言えばミランダとカーシャもですけど、主に出てくるのは1度家族を失ってしまった人達や最初から何もなかった子たちです。それぞれふれ合って日常を過ごし事件を乗り越えていくうちに絆を深めて、あの温かかった家族を奪われてしまった人はそれを取り戻し、その温かさを知らなかった子は一緒にいる中でその感覚を芽生えさせ、家族を築いていく話でしたね。皆その家族を失う痛みを知ってる人達であり、同時にそこにある愛がどれだけ大切なものだったのかも痛感しているので、家族を守るための必死がよく伝わってきました。
最後まで観てよかったと思えた作品でした。中盤の一部で少し「う〜ん・・・」とさせられてしまいましたけど、それでも序盤・中盤を全体的に見れば良く出来てる方でした。そして終盤、特にラスト2話ぐらいかな、このおかげで私の中で本作は傑作になりましたね。それほど最終回は感動できて涙させられましたので。感動、笑い、爽快なアクション、見所が多く、家族愛を強く感じられる素晴らしい作品です。強くおすすめさせていただきます。
SoltyRei DVD-BOX (アンコールプレス版) | ||||
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