このプリントアウトは, 一番最初の清書に加えた修正を反映させたものだ.
つまり清書の第 2 版.
所々にまだ論理の飛躍があったので加筆した.
加筆した箇所は, 論理の飛躍があって自分にはまだ理解できないと感じられた部分である.
数学の証明は, たとえば「条件 $A$ が成り立つならばその結果として $B$ が成り立つ」といった推論を積み上げて最終的な結果に辿り着く.
様々な証明のパターンはあるが, 少なくとも自分にとって数学の証明とは一般的にそういうもの.
どんなに複雑な証明であっても, 独創的な証明であっても, そういった小さな論理の歩みを重ねた結果と考えている.
そういう証明を見出だし, 閃く瞬間に数学の静かな美しさを感じる.
証明を行う中で, 前述のように $A$ から $B$ を導く根拠が (数学にある程度親しんだ者にとって), それをわざわざ書いて説明する必要が無いくらい単純明快だったり簡単な計算で確かめられるような場合,「$A$ からは明らかに $B$ が導かれる」とか「$A$ によって $B$ が成り立つことは自明である」などと書いて詳細を書かずに済ますことがある.
そんな子細なことまですべて書いていたら全体が冗長になり過ぎてしまうから.
自明なことの細かくて長過ぎる説明があることで, 読むための余分な時間を強いてしまう可能性があるから.
等々.
けれど今回, 自分はそういう子細な論理の流れもすべて事細かに書いている.
理由ははっきりしている.
現在の自分の想像力・思考力ではそこまで書かないと理解できないからだ.
それに, これは人に読んでもらうためのものではなく, 自分の鬱からの回復のためのものでもあるから.
鬱はゆっくりと回復している.
これは確かに実感できる.
だが想像する能力, 考える能力の回復という点でまだまだ先がある.
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