2008年09月22日
攻めの原采配ピタリ!10連勝で虎捕まえた
![](/gianst/file/67/MjAwODA5MjEtMDAwMDAwNDYtamlqcC1zcG8tdmlldy0wMDBUVw.jpg)
開幕から131試合目で、阪神をとらえた。92年以来16年ぶりの10連勝。7月9日の時点で巨人が39勝37敗2分けの3位。阪神は51勝23敗1分けの首位。実に13ゲームの大差をつけられていたが、そこから奇跡のロングスパートを見せ、約2カ月半、53試合で追いついた。会見場に姿を見せた原監督は気持ち良さそうに、おしぼりで顔を覆った。
「(阪神戦を)3つ取るという気持ちで来て、結果的に取れたことは大きい。全員で戦う。一戦一戦そうやってきた。この勢いを持ってしっかり戦っていきたい」
攻めの采配に迷いはなかった。0―2の5回。谷の適時打で1点を返し、1死一塁から坂本の右前打で一、二塁となったところで指揮官が動いた。5回まで2安打2失点の上原に代打・大道を送った。死球で満塁となり鈴木尚の右中間2点二塁打で逆転。その後も李スンヨプの3ランなど打者11人攻撃で8得点を挙げ、試合を決めた。「(岩田が)いい内容で放っていた。あそこは勝負だと思った。勇人(坂本)がよくつないでくれた。2死一塁なら上原を(打席に)いかせていた。それぞれがいいものを出してくれた」
阪神を追いかける立場で、じわりじわりと差を詰めてきた。そんな中、原監督はチーム全体を見渡しながら指揮していた。昨年のクライマックスシリーズに腰痛で出場できなかった高橋由を、若手の亀井やベテラン・谷と併用しながら使った。我慢の起用法で、勝負の秋をにらんでいた。13ゲーム差の7月。松尾育成ディレクターが作成した、2軍選手の育成状況のファイルを手にすると「よくまとめてくれた。オレの手元にも置いておきたい。もう1セット用意してくれ」と依頼した。1軍だけでなく2軍選手にも目を配って戦った。
逆転打を放った鈴木尚は、珍しく二塁ベース上でガッツポーズした。「上原さんを代えたということはベンチが勝負に出ているということ。大道さんが身をていして出て、積極的にいこうと思った。ベンチで上原さんがガッツポーズしてくれたので、僕も自然と出ました」。攻めの気持ちはナインに浸透していた。
「まだ振り返るのは早い。チームの目的は1つですから。振り返って多くの話を出すのは正しくない」と原監督は語気を強めた。まだ通過点。22日からは8勝11敗1分けと苦手にしている広島との4連戦が控える。残り13試合。セ界最大の逆転Vへ、原監督は攻め続ける。
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