約7年8ケ月の長期政権。災害対策やコロナV対策など山積する政治課題を抱え、殆ど休みも取らずに、高いストレスの中での総理の仕事の大変さは、もちろん想像するに余りある。政治家というとびきりタフな人たちといえども当然心身の消耗は大きいだろう。ほとんど同い年である私から見ても、大したものだと感心することもあった。
病気を理由とする辞任だけに、昨日と今日の報道を見る限り、一般人のインタビューなどを見ても、わりに好意的な受け止め方をしている人が多いように感じられた。(もうしばらくすると、批判的な記事が続々と出てくるのだろうが)
支持率から想像すれば、おそらく半分以上の国民が、安倍政権に対しては批判的だろうと思う。私も、今日のブログテーマをあれこれ考えていて、やはりこのタイミングでの大きなエポックと、これに対する感想を自分の記録にとどめるべきと思い、皆さんからのご批判もあるかもしれない危険なテーマ(笑)ながら、書くことにした。
私も安倍政権について大筋は、批判的な意見を持っているが、功績については、あらためて冷静に評価すべきだとも思っている。森加計問題、桜を見る会などの事案は、当然批判されるべきであるし、その真相が未だ明らかになっていないことについては、引き続きその真偽を追求すべきと思う。また、アベノマスクのような勇み足的愚作もあったがあれも論外だ。
西日本新聞のネット記事で、LINEによる2000人の調査データに基づく、安倍政権の一般の評価がわかりやすいまとめで興味深かった。
評価することのトップは、トランプ大統領との関係で、ついでアベノミクスとなっている。トランプのちょうちん持ちのようにも言われる安倍首相だが、アメリカをはじめ、国際政治の中でこれほど存在感を示した首相は、安倍、中曽根以外では、これまで日本にはあまりいなかったのではないかと思う。また、大企業とお金持ち向けの経済政策と揶揄されもしたが、アベノミクスは、景気回復や雇用水準のアップなど数字的実績をあげたことは一定の評価をすべきであろう。ただ、評価しないという点にもアベノミクスは入っているが。評価する・しないの両方に入っているものでは、コロナV対応もあげられる。これは、前述のアベノマスクなどの印象がネガティブ評価につながっているのかもしれない。
その他、ニューズウィークの記者が、「安倍晋三の成績表:景気刺激策、対米対中外交、防衛力強化......もしかして史上最高の首相?」と題して書いている記事もなかなか面白かった。引き続き、各メディアの論調など、今後じっくりと目を通して勉強していきたい。
私個人的には、平和憲法を強引に改正するという暴挙が在任中に行われなかったことについては、ほっとしている。もちろんこの問題は、首相が退任しても自民党としては継続案件だから、この先も気を許せないが。
ともあれ、慢性大腸炎の再発による辞任とのことではあるが、総理の座を自ら降りるほどのこととなると、もしや大腸がんではないかと余計な心配もしてしまう。彼の政治的功罪はさておき、同世代としては、辞任後は、体調の回復を第一に、とにもかくにも元気になって頂きたいと願っている。
#安倍首相辞任
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