一人になってから数日は、自分の分だけでよいのに、食事の支度をしながら、父のきざみ食を作らないと、なんだか忘れ物をしているような気分になった。
1週間くらいは、「あっ、オムツ替えなきゃ!」と思ったり、やらなければいけないことをやり忘れているような気分が続き、どこか落ち着かない時間が続いた。
そして、ずっとこまめに書いてきたブログを書かなかった。いや、なぜか書けなかった。
父の世話をしている時には、毎日がものすごく大変だった。だからこそ、やるべきことをしっかりやって、そのあいまに、自分を励ますかのように、ブログも一生懸命書いていたように思う。
料理も、「誰かのために」という思いがあると、やはり作り続けることへのエネルギーにつながるのではないか。
自分のためだけの食事を作ることは、気を緩めると、つい手を抜こうとしてしまう。カップ麺でいいか?とか、そばをゆでて食べればいいか?とかつい楽なことを考えてしまうことが多くなった。
「誰かのために」、は、実は「自分のために」でもあるのかもしれない。誰かのために、と思うことで、心を奮い立たせて、時には達成感のようなものも生まれる。ハリのようなことも、実はあるのだろう。
料理については、よくそんなことを聞く。誰かに食べてもらうことは、自分の喜びにもつながる。だから料理をするときにも張り合いがあると。
一人になった主婦が、自分のための食事だけだと手を抜くようになってしまう事が多いというのを聞いたことがある。
父が入所したことをSNSに書いた時、これまででもトップクラスの数の「いいね」を頂いた。そして、お疲れ様でした、というコメントも多数頂いた。そして、何人かの方からは、これからは自分のために時間を使ってください、というものもあった。
誰かのためにから、自分のために。そんな風に、これからの生き方を考えていこうと思う。
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