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2020年08月16日

お盆に思うこと

私の家のお墓は、30年ほど前に作られた公営墓地にある。山の上にある公園墓地といえば聞こえがいいが、遊休山間地を急ごしらえで再開発して公園墓地にしたような感じで、(そんな風に言って申し訳ない)狭い山道を登った山の上にあり、ここ最近は、けっこうクマも出没している。車がないと行けない。それでも、お盆の時期には、そこそこクルマの行き来がある。

お盆直前に、歩けない父が「墓参りに行くぞ!」と言い出した。昨年も同様に行くと言いはっていたが、車イスも入らないからあきらめてくれと説得してガマンしてもらった。今年は、連れて行ってやろうかなと思い、念のため車いすも借りておいたが、14日も15日もものすごい酷暑で、連れて行くにはあまりにも厳しい環境だったので、父を説得して、またあきらめてもらった。残念である。

昨年あたりから、お墓の中の水漏れが気になっていた。親戚もそれに気付いていたようで、気になっていたというので、専門業者に点検してもらい、シールド工事などを行った。
墓補修DSC_0017.JPG

最近は、一体型で石を掘り隙間がなく水漏れの起こらない構造のお墓もあるらしいが、昔のお墓は石を組んで作ってあるから、当然隙間があり、そこをセメントなどで埋めてある。年月が経てば、地震や雨などによって、石の間に亀裂や隙間ができてそこから水が滲みる。

30数年前、母が亡くなり、数年前には、大叔父そして大叔母、さらに叔父と、このお墓の前で、祈る機会があった。そして今回のお墓の修復工事は、お墓というものの意味をあらためて考える時間になった。
それぞれの家ごとに、先祖からの歴史の上にお墓がある。そんなことを理解し、納得できるようになったのは50代の終わり頃だろうか。おそらく私まではあそこに入ることになるが、息子はこの土地との地縁はほとんどない。墓は守る、と言ってくれているが、さてこの先の未来はどうなることだろうか。
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