実を言うと、私も、2年間公的ながん検診を受けていない。2年前は、病院に行くことも怖くて、持病の定期診察も先送りした。ひとりで自宅介護をしている人にとって、もし自分がコロナに感染したら、その日から介護をしている父や母は、濃厚感染者となり施設にも入れず、世話をする人もいなくなってしまう。そうなるくらいなら、自分の診察を後回しにしたほうがいい、そんな風に頭が働いた。ゆがんだ判断であると思う。しかし、恐らく同じような人は、日本中にいたに違いない。自分がいなくなったらどうなるのだ!という薄氷を踏みながらクラス人は数多くいるのだ。
だからこそ、今回こんなニュースが注目されるのだろう。
私も今年中には、市のがん検診を受けるつもりでいる。私と同様の人たちが、今年は検診に出掛けて、そこで、がんが見つかる人が大量に発生するかもしれない。来年の今頃には、がん患者は逆に激増しているかもしれない。
私も良性腫瘍を経験したが、ちょっと油断している間に、腫瘍というものは、あっというまに増殖する。すい臓などの静かな臓器であればなおさらだ。がんはコワイ病気である。
いまだに克服できないものも数多い。
介護とコロナウィルスと健康診断というのは、ものすごく多くの課題を提示したと思う。そのことから得られる貴重な方向性を、しっかりとくみ取り、未来の行政対応にいかしていくことが本当に求められていると思う。
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