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2021年08月30日

ポテトサラダの午後

朝、燃えるゴミを出し終わってしばらくしたら、激しい雨が振り出した。
今日は父のデイサービスの日なので、送り出しの頃までこの雨が降り続くと困るなあ、と思っていたら、1時間もしないうちに雨が止み、陽も差し始めた。やれやれ。
11時に父を送り出し、ベッド回りを片付けたらもう昼前になっていた。

ランチは、好物のベーコンとキャベツのペペロンチーノを作った。ベルモットのソーダ割をちびちびと楽しみながらゆっくりとランチを楽しんだ。

午後、聞き逃しで、昨日の村上ラジオを聞いていたら、なぜかポテトサラダを作りたくなり、作業にとりかかった。ゆで卵を茹でながら、ジャガイモとニンジンも薄い塩ゆでにする。私のポテサラはシンプルだ。ただ、酒のつまみ用なので、マヨネーズにからしを入れることと、玉ねぎのみじん切りを少し混ぜることで、ビールにもあう多少大人向けの味にしている。
210830ポテサラ.JPG

今回の村上ラジオは、村上作品に登場した音楽のリクエスト特集だった。最初の曲は、デビュー作「風の歌を聴け」に登場したカリフォルニアガールだ。
1979年に群像に掲載されたこの作品を、私は偶然、その群像を買って読んでいた。当時、私はサリンジャーとかロスとかアメリカの小説を読んだりしていた頃だったので、なんだか翻訳小説のような文体の小説だな、とこれまで日本では出会ったことのない村上作品の感覚に、新鮮な驚きを感じたことを覚えている。それが村上春樹との出会いだった。

その後、書籍で出版された時にも、もう一度買い、風の歌を聴けを何度も読みながら、まるで小説の主人公のように、海辺でビールを飲み続けていた。もう40年以上前のことになる。
そういえば、この作品は、大森一樹監督によって映画化された。主役の「僕」を小林薫が演じ、「鼠」は、ヒカシューの巻上公一がキャスティングされていた。けっこう原作の持ち味をなんとかつくりあげていて、当時の映画としては、新しい感覚だったような印象を持っている。真行寺君江もいい雰囲気を出していた。映画のビデオも買ったのだけど、今は無きベータのテープなので、貴重な作品になっているのだが、もはや見る事もできない。

茹で上がったポテトをフォークで荒めにつぶし、ニンジンと一緒にからしマヨネーズを入れた器に投げ込む。ゆで卵の殻をむいて適当にカットして、それも混ぜる。塩で軽くもんだキュウリのスライスを少し加え、みじん切りの玉ねぎも入れて全体を混ぜ合わせて味をなじませたら出来上がりだ。
さて、今夜は、このサラダをつまみにして、ビーチボーイズでも聞こうかな。
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