5月にしては冷たい雨がそぼ降る9年前のあの日、私はオープンを待つスカイツリー1階の建物の中にいた。前職の会社が、スカイツリーのPR全般を担当しており、私もそのチームの中核メンバーで、オープニングセレモニーのイベントなどにも関係していたためである。冷たい雨の中、スカイツリーのメインエントランス外には、たくさんの報道陣が待機していた、建物の内側には、我々関係者がオープニングセレモニーのスタートを今や遅しと待っていた。フジテレビの朝番組の看板アナであった笠井アナウンサーが、雨の中で、建物の中にいる我々を恨めしそうに眺めていたのを今も覚えている。(写真は、私がセミナーなどで使っていた、開業当時の資料写真である)
あれから9年、スカイツリーも10年目を迎えたということになるわけである。
最近は殆ど投稿しなくなったが、私が2つ持っているブログのひとつは、トップ画面に建設中のスカイツリーを、たぶん十間橋のあたりから撮影した建設中のツリーの写真を今も掲載している。
私は、区役所や周辺地域などを対応していたので、ほぼ毎週墨田区を訪れていたが、日々空に向かって伸びていくスカイツリーは、驚きの建造物だった。
しかし、開業当時は、タワーに上がるエレベーターには長い列ができていたけれど、今日の日経記事によれば、スカイツリー利用者も激減し、コロナ禍の今は休業を余儀なくされているようだ。
話題に上ることも少なくなったけれど、東京スカイツリーは、本当にとてつもないスケールのプロジェクトであり、あれだけの建造物が、軟弱地盤の下町の中で事故もなく建設され、今も殆どトラブルを起こさずに電波塔と観光施設としての両面を維持し続けていることは本当に素晴らしいことだと思う。
私は、タワーが立ち上がる前の基礎工事からずっと3年余りにわたって現場の変化を見続けていたので、感慨もひとしおである。
しかし、こんなふうに10年目を迎えるとは、誰も想像していなかったことだろう。
コロナ禍がおさまり、またスカイツリーとその周辺の町に、日本中、いや世界中から多くの人々が訪れる日が戻ってくることを心から願っている。
#東京スカイツリー10年目
【このカテゴリーの最新記事】