ヤマダホールディングスが、前年比2.1倍の増益とか、ノジマは3.3倍とか、なかなかの数字である。それを招いたのは、コロナ禍による巣ごもり需要だという。家にいる時間が多くなり、TVをもっといいものにしようとか、リモートで家で仕事をするのに、パソコンをカメラ付きのやつにグレードアップしなきゃとか、ウィルス除去のために空気清浄機を買おう、とか、家の中の家電品を買い替え・買い増しする動きが急加速したことが好調の原因のようだ。
(画像はNHKニュース画面)
他にも、鬼滅の刃の大ヒットしたことが大きな力になったSONYも、実は巣ごもり需要がコンテンツビジネスに寄与しているところもあるようだし、任天堂のゲーム機が好調なことも、巣ごもりの影響が指摘されている。AMAZONなどの世界的な好景気も、自宅からのネットによる買い物が急増したことがあきらかに要因となっている。
市場が急変するということは、時として起こるけれど、社会構造の変化によるマーケティングの変化が、これほど急激に、しかも比較的長期にわたって起きた事例は、あまりないのではないだろうか。
オイルショックの時に、日本中でトイレットペーパーが不足するほど売れた、ということを、社会構造の変化事例として挙げる方もあるかもしれないが、あれは、社会変化というよりは、一過性の衝動買いのようなものだと思う。
しかし、今回の巣ごもり需要は、仕事の仕方が変わるなど生活様式の変化や、生活意識の変化を背景として起こっているものであり、1年ほどの時間をかけて動いている構造変化でもある。
この先、どんな構造変化が起きるのか?、予測がつきそうで、なかなか難しい。意外なものに火が付くことが起きそうな気もする。
不謹慎だが、この先のマーケティング的な変化がどうなるのか、ちょっと楽しみでもある。
さて、自宅介護が仕事の私は、まさに巣にこもりながら、じっくりと世の中を眺めるとするか。
#巣ごもり需要
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