10万円以上の金額は、現実にイメージしかねる貧乏な年金ジジイにとっては、まったく想像できない金額である。
新型コロナウイルス対策の巨額支出にあてるために、新規の国債を大量発行したこともあって、債務残高はここ10年で約1・5倍に急増したという。
これは、単純計算すると国民1人当たり約800万円!となり、その巨額のツケは、将来の世代に回しているわけである。
国の長期債務残高は借金全体から、貸し付けの回収金を返済に充てる「財投債」や、一時的な資金不足を補う「政府短期証券」などを除いた額。2020年度はコロナ対策で3度の補正予算を組んだため、財務省の見通しによると、今年3月末時点での残高は、なんと!前年3月末から100兆円近く増え、1010兆円に達するという。
そもそも、コロナ感染拡大前から、当初予算の一般会計の歳出は100兆円を上回っていて、年60兆円前後の税収ではとうてい賄えない状態であるという。足りない分は新たな国債の発行で穴埋めするほかない。(つまり借金を借金で返すあれですね)満期を迎えた国債の返済に充てる「借換債」も発行する。
コロナ対策に予算をつけないわけにはいかないし、さりとて財源はすぐには出てこないから、とりあえず未来にツケを回していく以外に打つ手はないわけで、さらにコロナ以外の支出も多くなっている。あまり考えたくもないが、この先、巨大企業の倒産防止支援などが発生したり、地震などの自然災害が発生してその対策費を支出したり、さらには、夏に開催される東京オリンピックもある。あ、もうひとつ、福島の原発後処理予算は、この先さらに増えるはずだ。
与党も野党も、借金以外、他に打つ手はないことはわかっているから、国会の議論もむなしい限りだ。
これほど巨額の借金経営を余儀なくされている国が、東京オリンピックを開催し、終了後に「すみません、かなり予算が超過しましたので、追加予算を申請します」:となることも目に見えている。
総理大臣から国会議員、そして私を含めて現在の人たちが生きている間では、解決不能だから、「見ぬもの清し!」とばかり、見て見ぬふりをする。しかし、誰にも解決策は見いだせない・・・・・少なくともひとつ、はっきりしているのは、この状況下でのオリンピック開催は、ミスジャッジだということである。
#国の借金1000兆円越え
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