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2021年03月08日

木瓜の春

昨日、いつも花を買うスーパーのコーナーをのぞいたら、木瓜の小枝があった。
たいていは、鉢植えで売っていることが多いが、買ってきてもたいてい枯らしてしまっていた。小枝で売っていることは珍しい。しかも安かった!思わず買い求めた。
小枝といっても、家に持ち帰ってみたら、けっこうな大きさで、花瓶にはおさまらず、やむなくいくつかに切り分けて活けた。
210307ぼけ2.jpg

父の介護をしてから8年ほどになる。途中ゴルフができるくらいまで半年ほど回復した時期もあったけれど、しばらくして、また要介護になった。完全に歩けなくなったのは、この2年弱ほどだろうか。その少し前から、冬の終わりのこの時期に、木瓜の鉢植えを買うことが何度かあった。淡い色のやさしい花と、「ボケ」という花の名前が、ボケ老人の世話をしている自分に妙に似つかわしいようなちょっと皮肉な気持ちもあったのかもしれない。介護に疲れ、心がくたびれていたことは確かだったと思う。しかし、じっくり眺めていると可憐で優しい花だなあと思った。

私は、植物とはあまり縁のない人間だった。独身の頃から、ポトスなど観葉植物を時々部屋に飾ったこともあったけれど、植物の世話とはどうも相性が悪いようで、いつも枯らしてしまっていた。そんなわけで、50代くらいまでは、あまり花を飾ったりすることもなかった。ところが、60代を過ぎてから、散歩の途中に目にする季節の草花などに目がいくようになった。時々切り花を活けるようにもなった。なにしろ、蔵の中には山のように安物の花器があった。花を飾る器には困らない。かくして色々な切り花や鉢植えを買ってきたりするようにもなった。面白いものだ。

ボケは、瓜に似ている果実が実ることから、木になる瓜ということで「木瓜(もけ)(もっけ)」と呼ばれていたそうだ。この「木瓜(もけ)」が訛ってボケとなったと言うのが名前の由来の有力な説のようである。

昨日買ってきて、枝を切って、3つほどに分けたのだが、いちばん花の多い枝が、今日は少し開花してきたように思う。枝の状態でどれくらい持ってくれるのかわからないけれど、ささやかな春の楽しみではある。

五弁の花を模った「五つ木瓜」(いつつもっこう)は、織田信長の家紋だという。
「先駆者」「指導者」「熱情」「平凡」「退屈」「妖精の輝き」「魅感的な恋」など様々な花言葉もある。熱情と平凡と退屈では、ずいぶんと大きな違いがあるようにも思うけれど。
そんなことを調べながら、淡い赤い色を眺めていると、ようやく長い冬が終わり、百年古民家にも、春がやってきたような気持になる。

3月11日の大震災から10年目の春、コロナの春、木瓜の春。
#木瓜
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