このカップは、多分数十年前から実家にあったものだが、ほとんど使っていなかった。しかし、パンやお菓子を作り始めてから、突然スタープレーヤーになった。(笑) 使ってみると、小麦と砂糖が計量できる目盛もあり、電子レンジでも使えるというすぐれものであった。
小麦粉を頻繁に使うようになって、あらためて小麦粉の不思議に気づかされることも多い。
何といっても、一番新鮮な驚きは、小麦粉をこねることで、粉から生地に変わる瞬間である。
小麦粉に少しずつ水を加えながらこねていくと、粉っぽい状態が、ある時突然ねっとりとした生地に生まれ変わる。ちょっとしたメタモルフォーゼだ。
粉と水の分量とこねてできる生地の違いはなかなか微妙で、最初は水を入れすぎたりすることも多かった。やがて入れ方や、加減がわかってくると、パン生地らしいものができる回数が増えてきた。水の分量、ドライイーストの量、そしてその日の気温と湿度。発酵時間、こうした要素がからみあって生地の仕上がりや発酵の状態が変化する。なかなかに興味が尽きない。
小麦粉には、強力粉と薄力粉というのがあり、グルテンというたんぱく質の含有量が異なる。
パンを焼く時には、グルテンの多い強力粉を使い、クッキーやマドレーヌなどは薄力粉を使う。これもまた面白い。さらに玉子を入れたり入れなかったり、バターやオリーブオイルなど使う油の種類と量によっても風合いが変わる。
そして、発酵がうまくいかないと、生地が膨らまなかったり、オーブンの温度と焼き時間も、なかなかに微妙だ。だから、うまく焼きあがった時の喜びはひとしおである。
さて、今日は雨だし、午後はマドレーヌでも焼こうかな?
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