ユニクロが衣料品店から「社会インフラ」に変わろうとしている、という見出し。
ちょうど、東京より約1ケ月遅れの「ガイアの夜明け」で、柳井会長のインタビューを見たところだった。
(まあ考えてみたら、ガイアの夜明けも日経グループ関連の番組だが)
コロナ下で世界の価値観が一変し、がむしゃらに成長だけを追求する企業姿勢は支持を得られなくなり、世界の潮流がサステナビリティー(持続可能性)へと向かう中で、「よりソーシャルな存在」(柳井正会長兼社長)を目指して企業をつくり変えようとしているという内容だった。
ガイアの夜明けでの柳井氏のインタビューを見た時にも、あらためて、この人はすごい経営者だなあと感心した。コロナの影響で小売業はどこも軒並み大打撃を受けている。そんな中で、あらためて企業の向かう方向を、社会と共に歩む姿勢に強くシフトし、事業のドメインもそれに沿って変革をしようとしている。それは、コロナによる経営危機に立ち向かう方法論としての意味も当然ある。経営課題を解決する役割を担わぬ経営方針はあり得ないだろう。しかし、それだけではない社会的なビジョンも感じた。ガイアの夜明けで取り上げていたのは、ダウンのリサイクルであったが、コストのかかるリサイクル事業に数年がかりで取り組んでいるという。投資コストも大きいだろうが、そうした事業計画を貫くサスティナビリティというコンセプトを、新しい店舗では、キーワードとして随所に掲げている。もちろんこれは、ユニクロのコミュニケーションを担っている佐藤可士和氏のアイデアが当然大きいだろうが、それに最終的にGOの判断を下すのは経営者である。佐藤氏と柳井氏という天才二人の掛け算は本当に強い。
企業は社会の公器であるという松下幸之助氏の言葉があるが、柳井氏もまた、相通ずる道を歩んでいるのだろうか。
#ユニクロ #サスティナブル
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