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posted by fanblog

2017年10月12日

大腸CT(CT colonography)検査が保険でカバーされると大腸がん検診受診率が向上するデータが出てます!

2018年3月11日(日)に金沢で
第12回消化管先進画像診断研究会 (GAIA)を開催します!
豪華なセミナー、講演が実現できそうですよ!!
お楽しみに〜


◇Rad Fan様から本メルマガをご紹介頂きました!◇
私も購読しています。
有用情報が月一で配信される☆Rad Fan オンライン☆に是非ご登録くださいね!






PubMedから、今日のつぶやき − 90 −


Smith MA, et al. Insurance Coverage for CT Colonography Screening: Impact on Overall Colorectal Cancer Screening Rates. Radiology 2017;284(3):717-724.



こんにちは。
今年の欧州消化器病週間UEGWはバルセロナで10月に開催されます。
https://www.ueg.eu/week/
そのバルセロナでテロがありました。
(コミュニティ配信は8月18日でした。
先日はラスベガスで銃乱射・・・。恐ろしすぎます)。
自分も参加予定ですが怖いですね・・・。
欧州が全般的に物騒な感じです。
あれ、でも日本やグアムもミサイルが怖い・・・かな。
物騒な世の中になりました。
うーん、気持ちを切り替えて明るくいきましょう〜〜



それでは、「保険収載の大腸CT検査が大腸がん検診受診率全体に与える影響」
に関する論文を今日でまとめます。

ジャーナル「Radiology」ではポイントがまとめられています。

【新知見】

1.大腸CT検査が保険でカバーされると、
  大腸がん検診受診率が48%向上した。

2.大腸CT検査が保険でカバーされることで、
  大腸CT検査による検診受診率は8倍強になった。

3.大腸CT検査が保険でカバーされることで、
  大腸内視鏡検査による検診受診率は38%増加した。

4.2005年からの6年間の平均で、
  大腸CT検査を検診法として選択した人は11%であった。


【患者さんに対応する上での知識】

大腸CT検査が保険でカバーされることで、
大腸CT検査および大腸内視鏡検査の受診が増え、
結果として大腸がん検診受診率が向上する。


面白い論文でしたね。
人の好みはいろいろですから、選択肢があることは大切だと思います。
もちろんどんな検査でも良いわけではなく、
その検査の有用性の評価が科学的にされていることが条件ですが。。

さて、次回から
T橋さんが取り上げた記事
https://www.itnonline.com/article/future-ct-colonography-screening
についてと

別のT橋さんが質問してくれた
大腸CT検査と大腸内視鏡検査の米国におけるコスト・自己負担額について考えてみましょう。

それでは、また!


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。

原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28696184


★★重大ニュース!!━━━━━━━━━━━━━━━
日本消化器がん検診学会とGAIAの共催で実施した
「大腸CT検査の実態全国調査【臨床研究 GAIA-03】」
が放射線領域の代表的なジャーナル
「European Radiology(2016 Impact Factor: 3.967)」
に掲載されました!!
https://link.springer.com/article/10.1007/s00330-017-4920-y

PubMedにも掲載済みですよ
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28674967

委員の先生方に大変」ご尽力いただきました。
ご協力いただいた施設の医師や技師の皆様にも感謝です!
皆さま、本当にありがとうございました!!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★★





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大腸CT検査のポイント集
毎日のつぶやきを経て増えていきますね。

<適応>
・閉塞性大腸がんに対して大腸CT検査は有用だが、手技に工夫が必要。
・完全閉塞症例には「PET/CT colonography」。
・内視鏡の検査待ちの日数を減らす役割もあり。

<検診>
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
 大腸CT検査による検診受診率は735%増加した。
・検診目的の大腸CT検査が保険でカバーされることで
 大腸内視鏡検査による検診受診率は38%増加した。

<腸管前処置>
・内視鏡後にガストログラフィン30mLを服用したら約4時間後に大腸CT検査をしよう。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。

<腸管拡張>
・右側臥位は最適な腸管拡張を得るためのベストポジションである。
・炭酸ガス自動送気装置は良好な腸管拡張を得るのに有用である。
・ブスコパンは腸管拡張の改善に寄与しない。
・自動送気装置の使用は穿孔頻度を下げる。

<読影>
・読影の飛ばしすぎは読影精度を下げるので要注意。
・トレーニングを積めば、都市部の病院でなくとも高い精度の検査が可能。
・検診目的の大腸CT検査は有症状者に対する大腸CT検査よりも、病変をみつけづらく読影には注意が必要。

<診断>
・C-RADSにおけるC1の5-10年の検査間隔は妥当
・大腸CT検査の中間期癌の頻度は非常に低い(0.1%、2/1429)
・便潜血陽性後から内視鏡を受けるまでの期間が10ヶ月以上になると大腸がん全般・進行がんのリスクが高まる。

<受診者の受容性>
・患者さんの苦痛度は炭酸ガス自動送気装置の使用やブスコパンの使用は影響しない。

<偶発症>
・閉塞性大腸がんでは穿孔のリスクが高くなるので注意しましょう。
・術前検査目的の大腸CT検査の穿孔率は0.028%。
・検診目的の大腸CT検査の穿孔率は0.003%。
・精検目的の大腸CT検査の穿孔率は0.014%。
・穿孔率は術前検査目的に比べて検診目的で有意に低い。
・穿孔症例の81%では外科治療が不要。
・自動送気装置の使用は穿孔のリスクを低減する。




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ここ数年、ボランティアで読影トレーニングを行ってきましたが、自身の業務が膨大になってきたこともあり、残念ながら永続的に続けることは困難な印象です。
一方で、学会で認定制度の設立に向けた動きが活発化してきました。
そこで申しわけありませんが、読影トレーニングの個人的な実施は今年一杯までとさせていただきたいと思います。。
トレーニングのレポートの受付と解答送付は今年一杯までとさせていただきます。
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します。



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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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