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ありがとうございました(=^0^=)


リボン        リボン        リボン


お元気ですか?

物語を読んでくださった方がいて、みーさんぽはとっても嬉しいのですびっくりびっくり



このお話は、お友達のみなしゃんのところに行けなくても、

こんなみーさんぽのところに遊びにきてくれる、心優しいみなしゃんのことを

書きたいと思ったのが発端で書き始めたのでした。



実はこのお話は、しいたけが終わった次の日には書きあがっていたのですが、

まずリアルのお友達何人かに読んでもらったところ、

「死んじゃうのって、失礼じゃない?」 とか 「寂しさだけしか残らない」とか

言われ、みーさんぽは落ち込みました。

でも、これ以上どうしても話を変えられなくて、思い切ってブログに載せました。



大切な人が二度と戻らないと分かった時

星になって見てくれていると思えば、少しはその痛みが安らぐような気がします。

風になって見てくれているでもいいです。

そうゆうふうによかったら考えてください。痛みから自分を救ってあげてください。



自分のキャパシティーのなさから、お友達のみなしゃんのこと全部書けなくて、

ごめんなさい。

また何か物語を考えたとき、是非出させてくださいm(_ _)m

ありがとうございました。










夜空の蛍10



ミサは神様の膝の上に顔を乗せた。

神様は目を細めて言った。

《ファンブ村はとてもゆっくりと時間が過ぎているのだ。

そうするとアキルノのミサは25年目で死んでしまうということになるな》

《しんでしまうって、お星様になることでしょう?ミサはなりたいよ!》

お星様になったら、お父さんもさぞかし誇りに思うだろうと想像すると、

ミサの胸が高鳴った。

《でも、シーちゃんがいないのが寂しくてたまらない。ミサ、アキルノに行くよ。》

神様はしばらくミサの目を見つめていたが、分かったと頷くと、愛おしそうにミサの

頭を撫でた。

《ミサ、怖くはないよ。心配するな。》

神様がミサの頭を撫でる度に、小さな灯りがフワリフワリと辺りに散らばった。

散らばった小さな光は、弱く光ったり強く光ったりして、ミサの周りいっぱいになった。

いっぱいになった光は、まるで蛍の群れのようだ。





黒い影はミサをそっと抱き上げた。

《何があっても、私がそばについてお守りします》

ミサは黒い影にしがみついた。影の身体のあたたかいぬくもりを感じたような気がした。

《ありがとう》

蛍のような光が一つづつ、消えていった。

影とともにミサも消えていった。




ファンブ村の世界



タンクトップは扇子で仰ぎながら、りゅうきんに聞いた。

《なあ、なあ、昨日の新星見た?》

りゅうきんは、椅子から身を乗り出した。

《見た見た!すごく光ってたね!ワタやん星の近くにあった。立派だったなぁ》

《私も見たぁ。とっても綺麗だったな。》

シーちゃんはそう言うと、はにかんだように微笑んだ。

《でも、なんだか昨日の星は、優しい感じがしたの》


その日まさみんせんせは、昨日の新星についてひとしきり褒め称えた。

教室のみんなも目を輝かせながら、まさみんせんせの話を聞いていた。

教室の誰かが言った。

《あれー?まさみんせんせが泣いてるよぉ?へんなのー》

へんなのーという合唱と笑い声が、朝日が差し込む教室に明るく響いていた。









おわりです







夜空の蛍9



《そうかそうか、それは失礼こっきりさん♪》

ミサは黒い影に、もう帰ろうと頼んだ。

神様は慌てて言った。

《チビさん、今日は何の御用だの?何かあったのだろう?》

ミサは半信半疑のまま引き返すと、こっくりと頷いた。

《はい、昨日友達のシーちゃんがお星様になりました。とっても名誉なことだけど、

寂しいんです。前のシーちゃんに戻ってきてほしいの》


神様はミサをしばらく眺めて、何かを考えている様子だった。

そしてミサの肩に手を置いて、ゆっくりと言った。

《君はアキルノの子のようだな。何かの手違いでファンブー村に来たのだろうな。

それでシーちゃんを元に戻したいんだな?》

《そうです。戻してください。》

《そうさのう、お星様になることはファンブー村ではとても名誉なことだの。

しかしアキルノでは死んでしまうということなのだよ。》

《しんでしまう?》





神様は長いひげをツルリとなでて、ミサに微笑んだ。

《そう、ミサは初めて聞いた言葉だの。でも怖いことじゃあないんだよ。

シーちゃんを村に返すことは出来る。その代わりミサはアキルノに行くのだよ》

《アキルノ?》

ミサは黒い影と神様を交互に見た。

《アキルノってところに行くの?お父さんは?ファンブー村のみんなは?》

《立ち話は腰にこたえるでな》

神様はどっこいしょっと、白い箱の上に腰をかけた。

《心配するでない。アキルノにはみんなちゃーんとおる。ただちょっと違うだけなのだよ。

それはもう決まっていて、わしにも変えられないデスティニーじゃ》




つづく






夜空の蛍8



《了解しました。では、私に付いてきてください。》

黒い影はサッと村の奥に移動すると、付いてこいという気配をミサに向かって発散した。

黒い影に従いながら、ミサは四角い箱に囲まれた石畳を歩いて行った。

小道の両側には、灯篭が立っているが灯りはついていない。

突き当たりの白い箱の前に黒い影は立ち止まると、白い箱の横の文字が並ぶ四角い板

の上にかぶさると、カチャカチャと何かを打っている気配を発散した。

そしてカチッと何かを押したようだった。

すぐに白い箱の中に、白いヒゲのはえた老人の姿が映し出された。

老人はこっくりこっくりと頭を動かしている。






《神様、起きてください。来訪者です。》

影の声に老人は、ハッと目を覚ました。

そして、杖を使ってゆっくりと椅子から立ち上がると、白い箱の中からこちらに向かって

歩き出した。

《おお、今日はまたちっさい女の子だのぉー》

老人は、ミサを見ると目を細めフォッフォと笑った。

《あなたは神様?》

ミサは目をこらしながら老人を見た。

《そうデスティニー♪》

神様はそういうと、腰を左右に降ってみせた。

そうデスティニー?

《神様、シンちゃんみたいな難しいギャグを言わないでよ》









夜空の蛍7




ミサはファンブー村とは反対の東の方向に走り出した。

マウス村は、四角い箱がたくさん積まれてある村だ。

昔ミサが小さい頃、一度だけお父さんに連れられて来たことがある。

字を入れるて、カチッと押すと、四角い箱の中に絵が出てくる仕組みになっている。

お父さんは《すごく便利な村なんだぞ》と教えてくれた。

神様は、この四角い箱の中にいるはずなのだ。


ミサは、走りに走った。心臓が激しく鼓動を打って、息ができない。

苦しい。でも休んでなんかいられない。

ミサはとうとうマウス村の入口にたどり着いた。


 


マウス村は、ぐるっと一周塀に囲まれ、塀の上には鉄条網まで取り付けてあった。

両門にはウィルスバスターと書かれた御札が貼ってあった。

その横には狐の石像が、ぴーんと空を向いた姿勢で座っていた。

ミサは門をくぐろうとすると、どこからともなく黒い影が現れた。

《どこに行かれるのです?》

黒い影はミサに聞いた。抑揚のない声だった。

《神様のところです。じかだんぱんに行くの》

ミサは顔のない黒い影に訴えた。

《神様にじかだんぱんですか。あなた、ファンプー村のミサさん?》

びっくりして黒い影を見たが、顔がないので影が何を考えているのか、なんにも分からない。

《そうです。》



つづく








夜空の蛍6



明くる日、学校ではシーちゃんがお星様になった話で持ちきりだった。

たかちゃんもタンクトップも、インディも、みんな大騒ぎだ。

まさみんせんせは、とっても名誉なことと、繰り返しシーちゃんを褒め称えた。

隣の席で、靴下をつくろっているシンちゃんにミサは聞いてみた。

《ねえ、シンちゃん、シーちゃんがいなくなって寂しくないの?》

シンちゃんは、驚いた顔でミサを見た。

《ミサちゃん、何を言ってるの?寂しいなんてことないけど》

シンちゃんの真っ直ぐな視線を受けながら、思わず頷いた。

《うん、そうだよね》

ミサは、シーちゃんのいた机を、その日何度も振り返った。


夜になって一番星が出る頃、ミサは裏山の麓までとぼとぼと歩いて行った。

昨日は雨が降ったから、あぜ道はカエルの合唱だ。

麓の小高い丘まで登ると、ミサはその場で体育座りをして夜空を見上げた。

シーちゃん星を探すと、直ぐに見つかった。




どの星や惑星よりも輝き、まばゆいばかりに光を放っている。

ミサはシーちゃんの名前を叫んだが、シーちゃん星はピカピカと輝いているだけだった。

ミサは何度も何度も何度もシーちゃんの名前を叫んだが、返事は帰ってこなかった。

手をぐるぐる回して見せた。

近くにあった小石を拾って投げた。ジャンプしてみたりキックしてみたりした。

夜の濃度が深くなると、シーちゃん星の美しさは信じられないほどだった。

もう一度シーちゃんを呼んでみたが、もう掠れ声しか出なかった。

横切った☆しましま☆な野良猫が、ミサを一瞥すると、何事もなかったように草むらに

消えた。

《シーちゃん、ホントにこのまんまなの?》

満点の星空の下、ミサは立ち尽くした。



つづく








夜空の蛍5



タンクトップは椅子から立ち上がると、興奮したように言った。

《せんせ、俺見たよ!ワタやんおじさんだった。立派だったね!》

私も見たという声があちらこちらから上がった。


《そうね、ご立派だったわ。お星様になれるって、とっても名誉なことね。

ワタやんおじさんのご家族も、さぞかし鼻が高くていらっしゃるでしょう。

あなたたちも、美しく瞬く星になってね。》


まさみんせんせは、分かった?という顔でみんなの顔を見回した。

教室のみんなは、目をらんらんと輝かせながら一斉に手を上げた。







放課後ミサが教室の外に出ると、シーちゃんが廊下の端にポツンと立っているのが

見えた。

《シーちゃん、どうしたの?》

《ワタやんおじさんみたいに、私もなりたいなぁ》

うつむいていていて顔がよく見えなかったが、シーちゃんの真剣さがミサにも伝わった。

《なれるよ、シーちゃんなら、大丈夫だよ!》

ミサはシーちゃんの肩をポンと叩くと、シーちゃんはゆっくりと顔を上げた。

そして嬉しそうにこくっと頷いた。


その夜、シーちゃんはお星様になった。

南の空にひときわ輝く新星になって。

目を閉じると、光の残像ができるくらいに明るく輝いていた。








つづく




夜空の蛍4



《ボクも見たぜ!すごい光ってたよな〜立派だったなぁ》

インディは鼻息荒く、二人の間に割り込んできた。

《インディ、おはよ。インディもお星さま見たの?》

《うん、見た。そんでさ、俺、昨日プリンも作ったんだぜ》

《ふーん、インディ、今度プリン食べさせてよ》

ミサはそう言うと、軽くインディの肩をつついた。

《いいぜ。いつでも作ってやるよ》

今度いつインディの家に遊びに行くかみんなで話しているうちに、あっという間に

学校に着いた。



おはよーミサちゃん、新しい星見た?》

ミサが教室に入ると、たかちゃんが眼鏡をなおしながらやってきた。




《おはよう、たかちゃん。うん、見たよ。》

《うん、すごい綺麗だったね》


タンクトップが上履きを鳴らしながら、教室に入ってきた。

《おっす!》

タンクトップとたかちゃんは、しばらく朝の取っ組みあいをしていたが、

始業のチャイムが鳴ると、生徒達は急いでめいめいの席に着席した。


背筋がピンと伸びた、いつも綺麗なまさみんせんせが、教室の戸を開けた。

みんなが一斉に朝の挨拶をすると、まさみんせんせはにっこりと微笑んだ。

《おはよう、みんな。昨日の新星は見たかしら?ワタやんおじさんだったわね》




つづく






※業務連絡 ピンポンパンポーン♪
 こんこんちゃ〜ん、こんこんちゃんのリンクがわからなくてお邪魔できませ〜ん^^:
 これをご覧になったら リンク先を教えてくださいませ〜



夜空の蛍3

ファンブ村の世界



ミサはいつものように父に布団を剥ぎ取られた。

《いつまで寝てるんだ、遅刻するぞ!》


《もうちょっと寝かせてよ〜》


ミサは布団を引っ張って抵抗したが、父の腕がそうさせなかった。

力の差にミサは抵抗するのをあきらめて、しぶしぶベッドから起き上がった。


父が作った味噌ラーメンをすすっていると、元気のいい子供たちの合唱が聞こえた。


《ミーサーちゃーん、がっこー行きましょー》

シーちゃんだ!


ミサはラーメンを急いてすすると、ランドセルを掴んで大急ぎで靴を履いた。

《気をつけて行ってこ来いよ》

父は玄関先で大きく腕を振った。


ミサは手を振り返しながら、シーちゃんとタンクトップと三人、

とぼとぼと 山道を歩きながら、昨日見たアニメの話をしながら歩いた。



《ね、シーちゃん、昨日新しいお星様、見た?》


ミサは肩までの髪を三つ編みにしている、シーちゃんに聞いてみた。

《ううん、昨日は夜縄跳びして疲れてすぐ寝ちゃった》

シーちゃんはそう言うと、えへっと舌を出して笑った。

ミサはそんなシーちゃんの姿が、大好きだった。





つづく




夜空の蛍2



肩にかけていたショルダーバッグをトサっと地面に置くと、その上に腰を下ろした。

周りにはミサの膝ほどの草がしげっている。

空を見上げた。

辺りは薄暗くなってきているが、まだ星は見えない。

《良かった。間に合った》


ミサは体育座りの格好で、そのままじっとしていた。

そして、もう一度濃紺色の星空を見上げた。

神様、今日私は25歳になったよ。

お星様になる日だね。

神様の言った通り、私、怖くないよ。


みんなのところに、行けるんだね。


風が草むらをそよそよと揺らした。

その時、ポワン ポワンと小さな灯りが揺らめいた。

蛍だった。



ミサは蛍に触ろうと手を伸ばした時、小さな蛍の灯りは

右にも左にも増えて、ミサの周りいっぱいになった。

小さな灯りがたくさん集まって、まるで宇宙のようだ。


神様、蛍がすごく綺麗だよ

お父さん、ありがとう。

さようなら。




つづく







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