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夜空の蛍3

ファンブ村の世界



ミサはいつものように父に布団を剥ぎ取られた。

《いつまで寝てるんだ、遅刻するぞ!》


《もうちょっと寝かせてよ〜》


ミサは布団を引っ張って抵抗したが、父の腕がそうさせなかった。

力の差にミサは抵抗するのをあきらめて、しぶしぶベッドから起き上がった。


父が作った味噌ラーメンをすすっていると、元気のいい子供たちの合唱が聞こえた。


《ミーサーちゃーん、がっこー行きましょー》

シーちゃんだ!


ミサはラーメンを急いてすすると、ランドセルを掴んで大急ぎで靴を履いた。

《気をつけて行ってこ来いよ》

父は玄関先で大きく腕を振った。


ミサは手を振り返しながら、シーちゃんとタンクトップと三人、

とぼとぼと 山道を歩きながら、昨日見たアニメの話をしながら歩いた。



《ね、シーちゃん、昨日新しいお星様、見た?》


ミサは肩までの髪を三つ編みにしている、シーちゃんに聞いてみた。

《ううん、昨日は夜縄跳びして疲れてすぐ寝ちゃった》

シーちゃんはそう言うと、えへっと舌を出して笑った。

ミサはそんなシーちゃんの姿が、大好きだった。





つづく





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