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夜空の蛍8



《了解しました。では、私に付いてきてください。》

黒い影はサッと村の奥に移動すると、付いてこいという気配をミサに向かって発散した。

黒い影に従いながら、ミサは四角い箱に囲まれた石畳を歩いて行った。

小道の両側には、灯篭が立っているが灯りはついていない。

突き当たりの白い箱の前に黒い影は立ち止まると、白い箱の横の文字が並ぶ四角い板

の上にかぶさると、カチャカチャと何かを打っている気配を発散した。

そしてカチッと何かを押したようだった。

すぐに白い箱の中に、白いヒゲのはえた老人の姿が映し出された。

老人はこっくりこっくりと頭を動かしている。






《神様、起きてください。来訪者です。》

影の声に老人は、ハッと目を覚ました。

そして、杖を使ってゆっくりと椅子から立ち上がると、白い箱の中からこちらに向かって

歩き出した。

《おお、今日はまたちっさい女の子だのぉー》

老人は、ミサを見ると目を細めフォッフォと笑った。

《あなたは神様?》

ミサは目をこらしながら老人を見た。

《そうデスティニー♪》

神様はそういうと、腰を左右に降ってみせた。

そうデスティニー?

《神様、シンちゃんみたいな難しいギャグを言わないでよ》










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