2017年09月19日
【オーディオ&ホームシアター全般】市場について考える
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■今回は、管理人の考えているこのオーディオとホームシアターという趣味の難しさを書いてみたいと思います。
完全に一般的ではなく、主観に基づくものですので、違う意見は他にもたくさんあるという前提で観て頂けると幸いです。
この10年ほどホームシアター市場は、業界再編や市場縮小でマニアックな市場になっていると感じています。
それは、ホームシアターの中核であるAVアンプに注目してみると良く分かる気がしています。
SONYが某開発者の引退に伴い、ESシリーズ(SONYのハイエンド製品によく採用される独自基準技術)のAVアンプは事実上なくなり、既存メーカーのハイエンド製品はほとんど見かけなくなり、低価格化が進んでいます。
どちらかと言えば、音質より機能追加に開発目線が向いている気がします。
新機能である規格が毎年のように追加され、それを求められる製品であるため、やむを得ないとは思います。
Sony Corporation,Sony Marketing Inc.
また、このホームシアター市場は、そういったAVアンプやBlu-Rayプレイヤーのようなホームシアターに関連した特定分野の市場という見方はされなくなっているようです。
明らかにニッチな世界になっていますので、わざわざ右肩下がりの業界市場を取り上げることはご法度というわけかと思います。
まれにホームシアター機器の市場推移統計があっても、全体数量は表に出てきません。
あるのは、新型機能(例えばDolby Atmos機能)搭載のAVアンプと非搭載のAVアンプとの出荷量、販売数量の割合というような相対比です。
それは新しい機能が追加されれば、増えていくことのほうが圧倒的に多いと思います。
業界努力の市場アピール方法とも言えますが・・・。
そして、ホームシアター市場の上位にいるAV市場というものがあります。
こちらは、オーディオ&ビジュアルというくくりで、オーディオ市場とホームシアター市場を足したものです。
この市場における世界のホームシアター市場は、オンキョーの2013年調査では17%になっています。
日本の市場は記載ありませんが、日本の住宅事情を考えると、それより少ないのではないかと思います。
このホームシアター市場には、TVが含まれていますので、TVを抜いた場合は、相当少ないと思います。
また、オーディオの世界の市場というと、Hi-Fiという昔ながらのオーディオ市場は、25%とホームシアター市場よりは多いものの、似たような状況です。
ただし、TVのような家庭浸透品があるわけではないので、そこそこ頑張っているとも言えます。
TVでさえスマホやPCに取って変わりそうな気配がありますが・・・。
また両者を足して、42%という数字は過半数を割り込んでいるという見方も出来ますし、まだまだの市場があるとみることも出来ます。
では残りは何かと言いますと、2017年現在、最も一般的で主流になったユーザーの利用状況に沿った製品群です。
今更ですが、ライフスタイルの変化や利便性、お得感、品質の向上などに伴う時代の変化があったものだと思います。
32%の比率でヘッドホンとBluetoothスピーカーがその製品群です。
昔は、外ではヘッドホン、家ではコンポやラジカセなど、使い分けがありましたが、今ではいつでもヘッドホンか、部屋ではスマホかPCに繋いだお手軽なスピーカーというわけです。
そして、それは当たり前の世界になっています。
残りは、26%でDAP(デジタルオーディオプレイヤー)です。
これは昔のウォークマン(SONY)の延長ですね。
この2つで市場の58%を占めているわけですから、2017年の現在、またはこの数年後は、さらにその比率は上がり、旧態依然と成り下がったHi-Fiやホームシアターは下がり続けるわけです。
このAV市場全体は、緩やかな低下傾向にあり、ライフスタイルを含めた革新的な技術や製品が出てこない限りは厳しいわけです。
そこに、メーカーが目を向けなくなるか、マニア層しか狙わなくなると、さらに事態は改善する気配がなくなって行くと思っています。
一定量のマニアがいるHi-Fi市場では、メーカーは低価格品や多機能品を中核に市場アプローチを行い、それには成功していると思います。
一方、中堅層からハイエンド寄りの層に対しては、値段が異常に高く、質はあまり変化していない製品投入が多いように感じます。
売れないから広告コストを掛けざるを得ないため、製品コストにも反映されるのは悪循環ですね。
また、販売数量が少ないため、開発コストや部品コストも回収を考えると、製品コストが上がる要因ですね。
アンプにしても、プリメインアンプでもプリアンプでもパワーアンプでも、大体、参入メーカーは決まっており、音色も昔からあまり変わらず、価格だけ上昇しているように感じます。
まあ、非常に悩ましい業界の趣味を持っているというわけです。
ホームシアター市場はさらに厳しく、ハイエンドなどのマニア向けの開発は一時期に比べ、相当減っています。
メーカーがこの中堅以上の層に対して、目を向けなくなっているわけです。
(目を向けたくても売れない悪循環にあるからです)
そうなると、Hi-Fiと同じで、ライト層に対して、低価格品や多機能品を中核に市場アプローチを行うことになるわけです。
それでも、ホームシアター製品は、TVを除くと、非常に狭い世界です。
マルチチャンネルによる複数のスピーカーとそれを部屋に設置しないといけません。
この時点で、相当数、対象が限られます。
一時期ホームシアターが活況を呈しましたが、それはDVDという新メディア(それまではアナログの世界)登場に伴うものが多かったと思います。
ただ、その層も家庭を持ち、住宅を購入したりすると、もてあましたりして、手放すことになりました。
その理由はやはり、新しい技術が毎年のように登場し、DVDが登場した90年代後半にシアターセットを買った人が、今でも現役で使えているケースは少ないです。
そうすると、買い替えになりますが、結構な投資をまとめてしないと対応が難しく、結局捨てて終わりです。
家庭があると、優先順位は別に行くと思います。
また、今の市場ニーズは、高機能で手軽なスマホやPC関連の方向にあり、部屋をシアターにするような目線はほとんどありません。
このようなHi-Fi市場とホームシアター市場で、映像や音のクオリティを気にするような趣味は、ほぼ壊滅的と言えると思いますし、選択肢も少なくなってマニアでさえ力が入り難いのではないでしょうか?
管理人はそう感じています。
そのため、AVアンプは高いものを買っても、数年で新機能が出てきて低クオリティに感じてしまいますし、クオリティを気にしてハイエンドを買ってもお金が付いてきません。
ほいほい買い替えられるようなレベルではないからです。
かと言って、エントリークラスのものはそもそも買いたくないし、という具合です。
もっと、AVアンプはレシーバーやコントロールに徹したセパレートAVアンプがあっても良い気がします。
マニアの目線ですが。
メーカー目線では、それ単体では音が出ないアンプを出しても、販売数量が見込めないと考えているので、現実的に難しいと思います。
ホームシアター市場のプレイヤーも同じですね。
レコーダーが主流の日本では、プレイヤーはほぼ絶滅状態ですね。
最新のUHDプレイヤー自体、ほぼない状態の上、クオリティを求めると1,2個しかないと思います。
BDプレイヤーも似たようなものです。
プロジェクターも同様ですが、プレイヤーよりは「まし」な感じです。
長々とつまらない出尽くされた考えを、敢えてしてきましたが、Hi-Fi市場とホームシアター市場のユーザーが欲しくなるようなクオリティの高い製品が出回るような技術革新と市場性のある価格での製品投入を期待したいです。
なぜこのような考えを書いてきたかと言いますと、先般、新しい技術を投入したAVアンプが発表されたことと、それでも全く欲しいと思うような技術ではなかったためです。
その前振りとしてのこの記事になります。
尚、2017年現在、欲しいとは全く思いませんが、将来クオリティと利便性が向上したら、とてもうれしい技術としては、以下です。
1.イマーシブオーディオ
2.8K
3.UHD(Ultra HD Blu-ray)の次
どれも現在の形(将来像も)では、全く欲しい技術になってませんが、改善と普及の余地はあると考えています。
続きは、また。
ITU 2018 All Rights Reserved.
2016 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
2015 Sony Corporation, Sony Marketing Inc. All rights reserved.
OPPO Digital Japan株式会社 All Rights Reserved.
2018 Panasonic UK & Ireland
【セカイモン:eBayの日本語仲介サイト】
【JBL公式通販サイト】
【AVアンプ】
【サウンドバー】
【ハイレゾ ヘッドホン】
■今回は、管理人の考えているこのオーディオとホームシアターという趣味の難しさを書いてみたいと思います。
完全に一般的ではなく、主観に基づくものですので、違う意見は他にもたくさんあるという前提で観て頂けると幸いです。
この10年ほどホームシアター市場は、業界再編や市場縮小でマニアックな市場になっていると感じています。
それは、ホームシアターの中核であるAVアンプに注目してみると良く分かる気がしています。
SONYが某開発者の引退に伴い、ESシリーズ(SONYのハイエンド製品によく採用される独自基準技術)のAVアンプは事実上なくなり、既存メーカーのハイエンド製品はほとんど見かけなくなり、低価格化が進んでいます。
どちらかと言えば、音質より機能追加に開発目線が向いている気がします。
新機能である規格が毎年のように追加され、それを求められる製品であるため、やむを得ないとは思います。
Sony Corporation,Sony Marketing Inc.
また、このホームシアター市場は、そういったAVアンプやBlu-Rayプレイヤーのようなホームシアターに関連した特定分野の市場という見方はされなくなっているようです。
明らかにニッチな世界になっていますので、わざわざ右肩下がりの業界市場を取り上げることはご法度というわけかと思います。
まれにホームシアター機器の市場推移統計があっても、全体数量は表に出てきません。
あるのは、新型機能(例えばDolby Atmos機能)搭載のAVアンプと非搭載のAVアンプとの出荷量、販売数量の割合というような相対比です。
それは新しい機能が追加されれば、増えていくことのほうが圧倒的に多いと思います。
業界努力の市場アピール方法とも言えますが・・・。
そして、ホームシアター市場の上位にいるAV市場というものがあります。
こちらは、オーディオ&ビジュアルというくくりで、オーディオ市場とホームシアター市場を足したものです。
この市場における世界のホームシアター市場は、オンキョーの2013年調査では17%になっています。
日本の市場は記載ありませんが、日本の住宅事情を考えると、それより少ないのではないかと思います。
このホームシアター市場には、TVが含まれていますので、TVを抜いた場合は、相当少ないと思います。
また、オーディオの世界の市場というと、Hi-Fiという昔ながらのオーディオ市場は、25%とホームシアター市場よりは多いものの、似たような状況です。
ただし、TVのような家庭浸透品があるわけではないので、そこそこ頑張っているとも言えます。
TVでさえスマホやPCに取って変わりそうな気配がありますが・・・。
また両者を足して、42%という数字は過半数を割り込んでいるという見方も出来ますし、まだまだの市場があるとみることも出来ます。
では残りは何かと言いますと、2017年現在、最も一般的で主流になったユーザーの利用状況に沿った製品群です。
今更ですが、ライフスタイルの変化や利便性、お得感、品質の向上などに伴う時代の変化があったものだと思います。
32%の比率でヘッドホンとBluetoothスピーカーがその製品群です。
昔は、外ではヘッドホン、家ではコンポやラジカセなど、使い分けがありましたが、今ではいつでもヘッドホンか、部屋ではスマホかPCに繋いだお手軽なスピーカーというわけです。
そして、それは当たり前の世界になっています。
残りは、26%でDAP(デジタルオーディオプレイヤー)です。
これは昔のウォークマン(SONY)の延長ですね。
この2つで市場の58%を占めているわけですから、2017年の現在、またはこの数年後は、さらにその比率は上がり、旧態依然と成り下がったHi-Fiやホームシアターは下がり続けるわけです。
このAV市場全体は、緩やかな低下傾向にあり、ライフスタイルを含めた革新的な技術や製品が出てこない限りは厳しいわけです。
そこに、メーカーが目を向けなくなるか、マニア層しか狙わなくなると、さらに事態は改善する気配がなくなって行くと思っています。
一定量のマニアがいるHi-Fi市場では、メーカーは低価格品や多機能品を中核に市場アプローチを行い、それには成功していると思います。
一方、中堅層からハイエンド寄りの層に対しては、値段が異常に高く、質はあまり変化していない製品投入が多いように感じます。
売れないから広告コストを掛けざるを得ないため、製品コストにも反映されるのは悪循環ですね。
また、販売数量が少ないため、開発コストや部品コストも回収を考えると、製品コストが上がる要因ですね。
アンプにしても、プリメインアンプでもプリアンプでもパワーアンプでも、大体、参入メーカーは決まっており、音色も昔からあまり変わらず、価格だけ上昇しているように感じます。
まあ、非常に悩ましい業界の趣味を持っているというわけです。
ホームシアター市場はさらに厳しく、ハイエンドなどのマニア向けの開発は一時期に比べ、相当減っています。
メーカーがこの中堅以上の層に対して、目を向けなくなっているわけです。
(目を向けたくても売れない悪循環にあるからです)
そうなると、Hi-Fiと同じで、ライト層に対して、低価格品や多機能品を中核に市場アプローチを行うことになるわけです。
それでも、ホームシアター製品は、TVを除くと、非常に狭い世界です。
マルチチャンネルによる複数のスピーカーとそれを部屋に設置しないといけません。
この時点で、相当数、対象が限られます。
一時期ホームシアターが活況を呈しましたが、それはDVDという新メディア(それまではアナログの世界)登場に伴うものが多かったと思います。
ただ、その層も家庭を持ち、住宅を購入したりすると、もてあましたりして、手放すことになりました。
その理由はやはり、新しい技術が毎年のように登場し、DVDが登場した90年代後半にシアターセットを買った人が、今でも現役で使えているケースは少ないです。
そうすると、買い替えになりますが、結構な投資をまとめてしないと対応が難しく、結局捨てて終わりです。
家庭があると、優先順位は別に行くと思います。
また、今の市場ニーズは、高機能で手軽なスマホやPC関連の方向にあり、部屋をシアターにするような目線はほとんどありません。
このようなHi-Fi市場とホームシアター市場で、映像や音のクオリティを気にするような趣味は、ほぼ壊滅的と言えると思いますし、選択肢も少なくなってマニアでさえ力が入り難いのではないでしょうか?
管理人はそう感じています。
そのため、AVアンプは高いものを買っても、数年で新機能が出てきて低クオリティに感じてしまいますし、クオリティを気にしてハイエンドを買ってもお金が付いてきません。
ほいほい買い替えられるようなレベルではないからです。
かと言って、エントリークラスのものはそもそも買いたくないし、という具合です。
もっと、AVアンプはレシーバーやコントロールに徹したセパレートAVアンプがあっても良い気がします。
マニアの目線ですが。
メーカー目線では、それ単体では音が出ないアンプを出しても、販売数量が見込めないと考えているので、現実的に難しいと思います。
ホームシアター市場のプレイヤーも同じですね。
レコーダーが主流の日本では、プレイヤーはほぼ絶滅状態ですね。
最新のUHDプレイヤー自体、ほぼない状態の上、クオリティを求めると1,2個しかないと思います。
BDプレイヤーも似たようなものです。
プロジェクターも同様ですが、プレイヤーよりは「まし」な感じです。
長々とつまらない出尽くされた考えを、敢えてしてきましたが、Hi-Fi市場とホームシアター市場のユーザーが欲しくなるようなクオリティの高い製品が出回るような技術革新と市場性のある価格での製品投入を期待したいです。
なぜこのような考えを書いてきたかと言いますと、先般、新しい技術を投入したAVアンプが発表されたことと、それでも全く欲しいと思うような技術ではなかったためです。
その前振りとしてのこの記事になります。
尚、2017年現在、欲しいとは全く思いませんが、将来クオリティと利便性が向上したら、とてもうれしい技術としては、以下です。
1.イマーシブオーディオ
2.8K
3.UHD(Ultra HD Blu-ray)の次
どれも現在の形(将来像も)では、全く欲しい技術になってませんが、改善と普及の余地はあると考えています。
続きは、また。
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