2016年12月02日
創作活動は辛くて楽しいという話(1作者のモデルケース)
創作活動は辛くて楽しいという話
◆はじめに
この記事はRPGツクールMV Advent Calendar 2016に寄稿しています。
併せて他の方の記事もご覧下さいませ。
RPGツクールMV Advent Calendar 2016
http://www.adventar.org/calendars/1732
ここでは私という1作者の活動を通して、創作活動の面白さをお伝えできればと思います。
気楽に読み進めくださいませ。
◆自己紹介
アドベントカレンダーから初めてお越しの方もいらっしゃると思いますので、簡単に自己紹介からさせて頂きますね。
・クリエイター名「kuro(くろ)」という名前で活動しております
・ゲーム制作、ブログでの情報発信が主な活動です
・企業様の商用案件や、RPGツクールMVまとめwikiの編集のお手伝いにも携わらせて頂いてます
Twiiterアカウントはこちら
https://twitter.com/rpgmakerer_kuro
細かい活動については3ヶ月目、1年目の頃に記事を書いているので、興味がわきましたらご覧くださいませ。
[3ヶ月目]
3ヶ月の初心者が3作品を制作し「ツクールMV」でGoogleで1ページ目に表示されるようになるまでの道のり
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/230/0
※気を付けていたので、とても丁寧
[1年目(2016/8)]
2015年度(1年目)の活動内容まとめ
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/564/0
※気を張っていたので、とても暗め
◆2016年の実績
はじめに私がどんな人か知って頂くために、2016年の主な活動実績をまとめました。
・2016/12/1現在で5作品公開(年内中に6作品目を公開予定)
・KADOKAWA社×DeNA社「AndApp」に「重力ルーペ/探求リバーブ」が起用
・KADOKAWA社「RPGツクールフェス」のサンプルゲームに「そして魔女に会う」が起用
・ドワンゴ社主催「自作ゲームフェスMV」の企画支援として「RPGツクールMVまとめwiki」の編集サポート員に起用
色々な方のおかげで、デビュー1年でここまで活動することができました。
本当にありがとうございます。
◆2016年の活動
ではここから、実際の活動とその背景を書き記していきます。
考え方の違いはご容赦くださいませ。
【1月】
■創作活動
ブログのコンテンツを充実させながら、「ブックモービル」という作品の制作に勤しんでいた時期でした。
深夜や早朝に「着る毛布」に包まりながら、制作していたことをよく覚えています。今年も重宝しそうです。
■ツクラーさん向けTips
この頃実験していたのは「シンプルな構造の作品」「モバイル上での快適な動作」でした。
1.プラグインは最小限の使用
2.色々なイベントを試してみる
特に2からアイディアを広げると、練習→実践になるので、技術力がつきます。
また「ブックモービル」は、地下から上を目指して進む物語なので、制作の進行=ストーリー上の「ゴールに近づく感」が一体化して、楽しみながら制作を進めることができました。
物語と地形の一本道構造は、制作側とプレイヤー両方にとって親切かもしれませんね。
■交流
この頃、ブログを通じて色々なクリエイターさんとお知り合いになることができました。
後に私に大きな影響を与えて下さった方々です。
作者が見える/見せる活動(例.ブログでの情報発信、作品投稿、Twitterを活用した交流)というのは重要だと思います。
【2月】
■創作活動
2月6日「ブックモービル」を公開
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/327/0
・対応環境:Androidアプリ、PC、ブラウザ
完成しました「ブックモービル」。
完成後に外で見た景色は、達成感のあまり、いつもと違ってみえたことをよく覚えています。
初心者が0からAndroidアプリ化した例として、皆さんから温かい言葉を沢山頂きました。
それはもう、嬉しかったです。
■少しずつ認知され始めた?作者名
この頃から掲示板で「ブックモービルの人」と呼んで頂けるようになりました。
ようやく覚えて頂けたって感じで、本人は一安心。
この頃はツクールMV界隈でも、投稿作品が少なかったので目立ちやすかったというのが大きいと思います。
■ツクラーさん向けTips
完成した作品は、作者の実績を示す名刺のようなものです。
製品(ツクールMV、ツクールフェス)の発売直後やサービス(opengame、RPGアツマール)開始直後は存在感を示したり、経験を蓄えるチャンスなので、積極的に飛び込むといいかもしれません。
【2月中旬~4月末】
■創作活動
「重力ルーペ」という作品の制作に、取り掛かり始めました。
「ブックモービル」が完成した数日後には、制作に着手しています。
これは「ブックモービル」の反響が嬉しかったのと、後述のある魔法の言葉のおかげです。
えんため大賞の募集が始まる頃だったので、目標はえんため大賞。
賞に応募するからには、エンタメ性を意識した作品にしようと目論見ました。
こだわったのは表現力を広げるためのプラグイン利用とBGM。
BGM素材を揃えるため、フリーBGMの配信サイトから数え切れないほどの曲を視聴しました。
グラフィックまでは手を広げる余裕がなく、ここではデフォルト素材を利用しています。
宣伝動画
https://www.youtube.com/watch?v=J1wJHZFkcbQ
■取材という楽しみ
「重力ルーペ」の舞台となる江ノ島に行き、歩いたり写真を沢山撮ったりしました。
山道にかかるエスカレーター、山にある神社、屋台の数々、島が一望できる展望タワー、どれも現地に行かないと採用されなかったものばかりです。
リアリティの追求とか堅苦しいことを言ってもいいのですけど、やっぱり楽しいから行うことなのです。
取材時の写真の一部はこちら
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/447/0
■ツクラーさん向けTips
重力ルーペを制作する原動力となった魔法の言葉とはこちらです。
これはブックモービルのエンディング後に表示される作者メッセージです。
実はここに、仕掛けがあります。
クリアして気に入って頂けた場合は、この台詞をご覧になっているので「次回作も楽しみにしています」という言葉を頂けるのです。
そして作者はほくほく、次のエネルギーになるという素敵な還元システムなのです。
よろしければ、このシステムの導入をご検討ください。
また上にも述べましたが、取材という理由をつけて作品の外で楽しむ行為はオススメです。
発見もありますし、アイディアが広がります。
【5月】
■創作活動
5月1日「重力ルーペ」を公開
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/394/0
・対応環境:PC、ブラウザ
およそ300時間近くの時間をかけて完成した「重力ルーペ」。
そしてこの作品により、多くの方とのご縁がうまれるきっかけになりました。
公開直後は休みを取ると思いきや、バグ直しで結局バタバタしている始末でした。
【5月中旬〜7月】
■創作活動
とあるタイミングで、「重力ルーペ」のAndAppさんへの起用のお話を頂きました。
公開している「重力ルーペ」と全く同じものを公開するのは私としても忍びなかったので、「探求リバーブ」というスピンオフ作品を急きょ制作することにしました。
こうして私の休みは露(梅雨)に消えたわけですが、好きな事のためなら喜んでといった気持ちでした。
RPGツクールシリーズは「プログラミングができなくても、ゲームを制作できる」が売りのツールですから、その辺りを体現した活動が実ったのかもしれませんね。
言いかえるなら、色々な方に同じようなチャンスが今後も開かれていると思います。
■ツクラーさん向けTips
何がAndAppさん起用の決め手に至ったのか、本当のところは私もわかりません。
ただ私が商用案件でお声をかける立場なら、この辺りを意識します。
[作者に求められること]
・実績(完成した作品があること)
・他者とコミュニケーションが取れること(話を聞く、受け止める能力)
・納期意識、計画性があること
・連絡先/手段が開かれていること(Twitterアカウント、連絡用メールアドレス)
[作品に求められること]
・案件にマッチした作品が制作/提供できること
公式さん絡みの案件をすることだけが創作の目的ではありませんから、これらができない=作者として不利になるではありません。
作者に必要なのは、創作行為を楽しむことだと私は思います。
【7月〜9月】
■創作活動
7月26日「重力ルーペ/探求リバーブ」配信開始
https://www.andapp.jp/rpg_tkool/
・対応環境:ブラウザ
・DeNA社のマルチプラットフォームサービス「AndApp」ロンチタイトル
ついに公開しました。「重力ルーペ/探求リバーブ」。
AndAppさんを盛り上げたくて、色々と奔走もしていました。
ただAndAppさん起用で浮かれている余裕はなく、反省点をどうやって次に活かすか、そんなことをずっと考えていました。
そうしてある時から作り始めたのが「そして魔女に会う」と「バンドワゴン」、「地図の時間」という3作品です。
■人から受ける影響
AndApp公開前後あたりから、企業様の案件を頂くようになり、色々な方とお会いする機会が増えました。
打ち合わせで意気投合して何時間も喋ることもありましたし、仕事から離れたところで会話して下さる方もいらっしゃいました。
この頃に感じたことは、立場は違くとも一緒に「製品/サービスを盛り上げようとする」という点で一致しているということです。
だから私も一緒にお力になりたいと思いましたし「人と一緒に面白いことを作り上げる」ことの楽しさを知ることができました。
(有償案件とフリーゲームの思想は反するという考え方もあると思いますので、この辺で。ただ、私が接させて頂いている方々は素晴らしいプロフェッショナルばかりでした、ということは強調させてください)
■「AndApp」「えんため大賞」の悩み
AndAppさん起用前に「えんため大賞」にエントリーしていたのですが、AndAppさんの起用による知名度向上が他の応募者との差になると思い、このアンフェアさに悩んでいました。
(今になって思えば、思い上がりかもしれませんけどね)
この時決めたのが審査結果が出るまで「重力ルーペ」のアップデートはしない、「重力ルーペ」単体の宣伝は控えるという自分ルールです。
結果はご存知の通り、一次落選。
掲示板で笑いものになっちゃいましたが、沢山のお仲間が応募している賞が「出来レース」呼ばわりされるよりは、清々しい気持ちでした。
それよりも、一時落選により、他の方と競えなくなったことに落ち込みましたね。
そしてこの時の悔しさが、今の糧になっていたりします。
タダでは転びませんし、転んだつもりもないのです。
【10月】
「RPGツクールMVまとめwiki」の編集サポート員に起用頂きました。
http://wiki.denfaminicogamer.jp/tkoolmv/
こちらは自作ゲームフェスMVを盛り上げる企画の一環として、頂いているお話です。
3DSの「RPGツクールフェス」とイベントとしての「自作ゲームフェスMV」と、両方のフェスに関わらせて頂いて光栄な限りです。
そしてまだまだ他にも、面白いことに参加させて頂いております。
いつか明らかにできる日が来るのか、来ないのか分かりませんが……私が楽しんでいるのは確かです。
【11月】
11月16日「そして魔女に会う」配信開始
・Nintendo3DS「RPGツクールフェスプレイヤー」向け
・3DSソフト「RPGツクールフェス」のサンプル作品
ついに家庭用ゲーム機、しかも3DSでの作品デビューを果たしました。
この「そし魔女」で私のことを知ってくださった方も、多いかもしれませんね。
公開直後から今までで1番多くの反響を頂き、これまでの方向性が認められた気がして嬉しくなりました。
でもプラットフォームの力を、自分の力と勘違いしないようにしつつ、今日もお寄せ頂いたレビューを拝見させて頂いてます。
11月20日
「バンドワゴン」公開
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/684/0
・ブラウザ
「そし魔女」発表から狙いすましたかのように、しれっと出しました「バンドワゴン」。
「そし魔女」と並行して制作していた個人作品。
作品説明を最小限にして想像力を掻き立てたり、映画を参考にしたり、連作を意識した構成だったり、色々と実験しています。
7月から自分の殻を破ろうと足掻いた痕跡でもあります。
PLiCyさんでも1週間でプレイ回数が1000回を突破し、今でもランキングに残っている奮闘を見るとやっぱり制作して良かったと思えます。
【12月(予告)】
驚かせるためのクラッカーは2つあります。
これをご覧の方は、後にささやかなサプライズをお楽しみくださいませ。
◆あとがき
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。
あらためて活動のダイジェストを並べます。
・2016/12/1現在で5作品公開(年内中に6作品目を公開予定)
・KADOKAWA社×DeNA社「AndApp」に「重力ルーペ/探求リバーブ」が起用
・KADOKAWA社「RPGツクールフェス」のサンプルゲームに「そして魔女に会う」が起用
・ドワンゴ社主催「自作ゲームフェスMV」の企画支援として「RPGツクールMVまとめwiki」の編集サポート員に起用
どれも才能ある人間のところにやってきたラッキー話ではない、ということが伝わったなら幸いです。
結局のところ、創作活動は辛くて楽しいという話なのです。
付け足すならば「素晴らしい」も。
次回の記事は、みなみよつばさんの「ツクールの◯◯◯を変える!特殊な◯◯を作るのに役立つプラグインまとめ」です。
みなみよつばさんは制作者支援に尽力されている方で、私もサイトをよく拝見させて頂いてます。
期待は応えるものと言いますので、ぜひお楽しみに。
RPGツクールMV Advent Calendar 2016
http://www.adventar.org/calendars/1732
◆作品別お気に入りシーン
■ブックモービル
「本はなくならないよ。いつか、読んでくれる人がいる限り」
■重力ルーペ
「他人の話で簡単に立ち直れるなら、もっと生きやすい世の中になっているよな」
「人知れず…戦っていたんだな!」
■探求リバーブ
「強引だけど……まるで初めて会ったときとは別人みたいだ」
■そして魔女に会う
「おまつりはいいよ
いつになっても
いくつになっても」
「わたしだって かわれるなら かわりたい
XXXなんて なまえをすてて もっといいなまえの XXになりたい」
■バンドワゴン
「僕らはハローを言う間もなく出会って
気付けばグッバイだ……せわしないなぁ」
■地図の時間(制作中)
「どんなときも楽しんでね、この甘くも辛い旅を!」
■おまけ
いつもありがとう:)
◆はじめに
この記事はRPGツクールMV Advent Calendar 2016に寄稿しています。
併せて他の方の記事もご覧下さいませ。
RPGツクールMV Advent Calendar 2016
http://www.adventar.org/calendars/1732
ここでは私という1作者の活動を通して、創作活動の面白さをお伝えできればと思います。
気楽に読み進めくださいませ。
◆自己紹介
アドベントカレンダーから初めてお越しの方もいらっしゃると思いますので、簡単に自己紹介からさせて頂きますね。
・クリエイター名「kuro(くろ)」という名前で活動しております
・ゲーム制作、ブログでの情報発信が主な活動です
・企業様の商用案件や、RPGツクールMVまとめwikiの編集のお手伝いにも携わらせて頂いてます
Twiiterアカウントはこちら
https://twitter.com/rpgmakerer_kuro
細かい活動については3ヶ月目、1年目の頃に記事を書いているので、興味がわきましたらご覧くださいませ。
[3ヶ月目]
3ヶ月の初心者が3作品を制作し「ツクールMV」でGoogleで1ページ目に表示されるようになるまでの道のり
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/230/0
※気を付けていたので、とても丁寧
[1年目(2016/8)]
2015年度(1年目)の活動内容まとめ
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/564/0
※気を張っていたので、とても暗め
◆2016年の実績
はじめに私がどんな人か知って頂くために、2016年の主な活動実績をまとめました。
・2016/12/1現在で5作品公開(年内中に6作品目を公開予定)
・KADOKAWA社×DeNA社「AndApp」に「重力ルーペ/探求リバーブ」が起用
・KADOKAWA社「RPGツクールフェス」のサンプルゲームに「そして魔女に会う」が起用
・ドワンゴ社主催「自作ゲームフェスMV」の企画支援として「RPGツクールMVまとめwiki」の編集サポート員に起用
色々な方のおかげで、デビュー1年でここまで活動することができました。
本当にありがとうございます。
◆2016年の活動
ではここから、実際の活動とその背景を書き記していきます。
考え方の違いはご容赦くださいませ。
【1月】
■創作活動
ブログのコンテンツを充実させながら、「ブックモービル」という作品の制作に勤しんでいた時期でした。
深夜や早朝に「着る毛布」に包まりながら、制作していたことをよく覚えています。今年も重宝しそうです。
■ツクラーさん向けTips
この頃実験していたのは「シンプルな構造の作品」「モバイル上での快適な動作」でした。
1.プラグインは最小限の使用
2.色々なイベントを試してみる
特に2からアイディアを広げると、練習→実践になるので、技術力がつきます。
また「ブックモービル」は、地下から上を目指して進む物語なので、制作の進行=ストーリー上の「ゴールに近づく感」が一体化して、楽しみながら制作を進めることができました。
物語と地形の一本道構造は、制作側とプレイヤー両方にとって親切かもしれませんね。
■交流
この頃、ブログを通じて色々なクリエイターさんとお知り合いになることができました。
後に私に大きな影響を与えて下さった方々です。
作者が見える/見せる活動(例.ブログでの情報発信、作品投稿、Twitterを活用した交流)というのは重要だと思います。
【2月】
■創作活動
2月6日「ブックモービル」を公開
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/327/0
・対応環境:Androidアプリ、PC、ブラウザ
完成しました「ブックモービル」。
完成後に外で見た景色は、達成感のあまり、いつもと違ってみえたことをよく覚えています。
初心者が0からAndroidアプリ化した例として、皆さんから温かい言葉を沢山頂きました。
それはもう、嬉しかったです。
■少しずつ認知され始めた?作者名
この頃から掲示板で「ブックモービルの人」と呼んで頂けるようになりました。
ようやく覚えて頂けたって感じで、本人は一安心。
この頃はツクールMV界隈でも、投稿作品が少なかったので目立ちやすかったというのが大きいと思います。
■ツクラーさん向けTips
完成した作品は、作者の実績を示す名刺のようなものです。
製品(ツクールMV、ツクールフェス)の発売直後やサービス(opengame、RPGアツマール)開始直後は存在感を示したり、経験を蓄えるチャンスなので、積極的に飛び込むといいかもしれません。
【2月中旬~4月末】
■創作活動
「重力ルーペ」という作品の制作に、取り掛かり始めました。
「ブックモービル」が完成した数日後には、制作に着手しています。
これは「ブックモービル」の反響が嬉しかったのと、後述のある魔法の言葉のおかげです。
えんため大賞の募集が始まる頃だったので、目標はえんため大賞。
賞に応募するからには、エンタメ性を意識した作品にしようと目論見ました。
こだわったのは表現力を広げるためのプラグイン利用とBGM。
BGM素材を揃えるため、フリーBGMの配信サイトから数え切れないほどの曲を視聴しました。
グラフィックまでは手を広げる余裕がなく、ここではデフォルト素材を利用しています。
宣伝動画
https://www.youtube.com/watch?v=J1wJHZFkcbQ
■取材という楽しみ
「重力ルーペ」の舞台となる江ノ島に行き、歩いたり写真を沢山撮ったりしました。
山道にかかるエスカレーター、山にある神社、屋台の数々、島が一望できる展望タワー、どれも現地に行かないと採用されなかったものばかりです。
リアリティの追求とか堅苦しいことを言ってもいいのですけど、やっぱり楽しいから行うことなのです。
取材時の写真の一部はこちら
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/447/0
■ツクラーさん向けTips
重力ルーペを制作する原動力となった魔法の言葉とはこちらです。
これはブックモービルのエンディング後に表示される作者メッセージです。
実はここに、仕掛けがあります。
クリアして気に入って頂けた場合は、この台詞をご覧になっているので「次回作も楽しみにしています」という言葉を頂けるのです。
そして作者はほくほく、次のエネルギーになるという素敵な還元システムなのです。
よろしければ、このシステムの導入をご検討ください。
また上にも述べましたが、取材という理由をつけて作品の外で楽しむ行為はオススメです。
発見もありますし、アイディアが広がります。
【5月】
■創作活動
5月1日「重力ルーペ」を公開
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/394/0
・対応環境:PC、ブラウザ
およそ300時間近くの時間をかけて完成した「重力ルーペ」。
そしてこの作品により、多くの方とのご縁がうまれるきっかけになりました。
公開直後は休みを取ると思いきや、バグ直しで結局バタバタしている始末でした。
【5月中旬〜7月】
■創作活動
とあるタイミングで、「重力ルーペ」のAndAppさんへの起用のお話を頂きました。
公開している「重力ルーペ」と全く同じものを公開するのは私としても忍びなかったので、「探求リバーブ」というスピンオフ作品を急きょ制作することにしました。
こうして私の休みは露(梅雨)に消えたわけですが、好きな事のためなら喜んでといった気持ちでした。
RPGツクールシリーズは「プログラミングができなくても、ゲームを制作できる」が売りのツールですから、その辺りを体現した活動が実ったのかもしれませんね。
言いかえるなら、色々な方に同じようなチャンスが今後も開かれていると思います。
■ツクラーさん向けTips
何がAndAppさん起用の決め手に至ったのか、本当のところは私もわかりません。
ただ私が商用案件でお声をかける立場なら、この辺りを意識します。
[作者に求められること]
・実績(完成した作品があること)
・他者とコミュニケーションが取れること(話を聞く、受け止める能力)
・納期意識、計画性があること
・連絡先/手段が開かれていること(Twitterアカウント、連絡用メールアドレス)
[作品に求められること]
・案件にマッチした作品が制作/提供できること
公式さん絡みの案件をすることだけが創作の目的ではありませんから、これらができない=作者として不利になるではありません。
作者に必要なのは、創作行為を楽しむことだと私は思います。
【7月〜9月】
■創作活動
7月26日「重力ルーペ/探求リバーブ」配信開始
https://www.andapp.jp/rpg_tkool/
・対応環境:ブラウザ
・DeNA社のマルチプラットフォームサービス「AndApp」ロンチタイトル
ついに公開しました。「重力ルーペ/探求リバーブ」。
AndAppさんを盛り上げたくて、色々と奔走もしていました。
ただAndAppさん起用で浮かれている余裕はなく、反省点をどうやって次に活かすか、そんなことをずっと考えていました。
そうしてある時から作り始めたのが「そして魔女に会う」と「バンドワゴン」、「地図の時間」という3作品です。
■人から受ける影響
AndApp公開前後あたりから、企業様の案件を頂くようになり、色々な方とお会いする機会が増えました。
打ち合わせで意気投合して何時間も喋ることもありましたし、仕事から離れたところで会話して下さる方もいらっしゃいました。
この頃に感じたことは、立場は違くとも一緒に「製品/サービスを盛り上げようとする」という点で一致しているということです。
だから私も一緒にお力になりたいと思いましたし「人と一緒に面白いことを作り上げる」ことの楽しさを知ることができました。
(有償案件とフリーゲームの思想は反するという考え方もあると思いますので、この辺で。ただ、私が接させて頂いている方々は素晴らしいプロフェッショナルばかりでした、ということは強調させてください)
■「AndApp」「えんため大賞」の悩み
AndAppさん起用前に「えんため大賞」にエントリーしていたのですが、AndAppさんの起用による知名度向上が他の応募者との差になると思い、このアンフェアさに悩んでいました。
(今になって思えば、思い上がりかもしれませんけどね)
この時決めたのが審査結果が出るまで「重力ルーペ」のアップデートはしない、「重力ルーペ」単体の宣伝は控えるという自分ルールです。
結果はご存知の通り、一次落選。
掲示板で笑いものになっちゃいましたが、沢山のお仲間が応募している賞が「出来レース」呼ばわりされるよりは、清々しい気持ちでした。
それよりも、一時落選により、他の方と競えなくなったことに落ち込みましたね。
そしてこの時の悔しさが、今の糧になっていたりします。
タダでは転びませんし、転んだつもりもないのです。
【10月】
「RPGツクールMVまとめwiki」の編集サポート員に起用頂きました。
http://wiki.denfaminicogamer.jp/tkoolmv/
こちらは自作ゲームフェスMVを盛り上げる企画の一環として、頂いているお話です。
3DSの「RPGツクールフェス」とイベントとしての「自作ゲームフェスMV」と、両方のフェスに関わらせて頂いて光栄な限りです。
そしてまだまだ他にも、面白いことに参加させて頂いております。
いつか明らかにできる日が来るのか、来ないのか分かりませんが……私が楽しんでいるのは確かです。
【11月】
11月16日「そして魔女に会う」配信開始
・Nintendo3DS「RPGツクールフェスプレイヤー」向け
・3DSソフト「RPGツクールフェス」のサンプル作品
ついに家庭用ゲーム機、しかも3DSでの作品デビューを果たしました。
この「そし魔女」で私のことを知ってくださった方も、多いかもしれませんね。
公開直後から今までで1番多くの反響を頂き、これまでの方向性が認められた気がして嬉しくなりました。
でもプラットフォームの力を、自分の力と勘違いしないようにしつつ、今日もお寄せ頂いたレビューを拝見させて頂いてます。
11月20日
「バンドワゴン」公開
https://fanblogs.jp/tabirpglab/archive/684/0
・ブラウザ
「そし魔女」発表から狙いすましたかのように、しれっと出しました「バンドワゴン」。
「そし魔女」と並行して制作していた個人作品。
作品説明を最小限にして想像力を掻き立てたり、映画を参考にしたり、連作を意識した構成だったり、色々と実験しています。
7月から自分の殻を破ろうと足掻いた痕跡でもあります。
PLiCyさんでも1週間でプレイ回数が1000回を突破し、今でもランキングに残っている奮闘を見るとやっぱり制作して良かったと思えます。
【12月(予告)】
驚かせるためのクラッカーは2つあります。
これをご覧の方は、後にささやかなサプライズをお楽しみくださいませ。
◆あとがき
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。
あらためて活動のダイジェストを並べます。
・2016/12/1現在で5作品公開(年内中に6作品目を公開予定)
・KADOKAWA社×DeNA社「AndApp」に「重力ルーペ/探求リバーブ」が起用
・KADOKAWA社「RPGツクールフェス」のサンプルゲームに「そして魔女に会う」が起用
・ドワンゴ社主催「自作ゲームフェスMV」の企画支援として「RPGツクールMVまとめwiki」の編集サポート員に起用
どれも才能ある人間のところにやってきたラッキー話ではない、ということが伝わったなら幸いです。
結局のところ、創作活動は辛くて楽しいという話なのです。
付け足すならば「素晴らしい」も。
次回の記事は、みなみよつばさんの「ツクールの◯◯◯を変える!特殊な◯◯を作るのに役立つプラグインまとめ」です。
みなみよつばさんは制作者支援に尽力されている方で、私もサイトをよく拝見させて頂いてます。
期待は応えるものと言いますので、ぜひお楽しみに。
RPGツクールMV Advent Calendar 2016
http://www.adventar.org/calendars/1732
◆作品別お気に入りシーン
■ブックモービル
「本はなくならないよ。いつか、読んでくれる人がいる限り」
■重力ルーペ
「他人の話で簡単に立ち直れるなら、もっと生きやすい世の中になっているよな」
「人知れず…戦っていたんだな!」
■探求リバーブ
「強引だけど……まるで初めて会ったときとは別人みたいだ」
■そして魔女に会う
「おまつりはいいよ
いつになっても
いくつになっても」
「わたしだって かわれるなら かわりたい
XXXなんて なまえをすてて もっといいなまえの XXになりたい」
■バンドワゴン
「僕らはハローを言う間もなく出会って
気付けばグッバイだ……せわしないなぁ」
■地図の時間(制作中)
「どんなときも楽しんでね、この甘くも辛い旅を!」
■おまけ
いつもありがとう:)
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