2018年04月05日
SLの話題(プレリートファンドがmaneo子会社に+ネクストシフトファンドがサービス開始)
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プレリートファンドがmaneoの子会社になりました
一つめはプレリートファンドの話題です。
4/2付けでmaneoマーケット(以下、maneo)がはプレリートファンド(以下、PRF社)の親会社である
ブルーメロンキャピタル(以下、BMC社)の株式を取得し、子会社化したと発表しています。
・maneoマーケット株式会社とブルーメロンキャピタル株式会社が資本業務提携
(ValuePress)
以前の記事で、BMC社の役員はmaneoの元・親会社であり、かつ現在の主要貸付先と推定されるUBI社の
役員と共通しているということを書きました。
・当ブログ関連記事:新サービス「プレリートファンド」登場
その記事では「PRF社はmaneoの親藩事業者のようなもの」と喩えましたが、今回maneo社がBMC社を
子会社化したことで、名実ともに親藩事業者になったと言えるでしょう。
投資家の立場からすぐに何らかの効果が出てくるというわけではないでしょうが、少なくともPRFが募集
している案件の安全性は高まったと言って良いのではないでしょうか。
maneoがBMC社を子会社化した事で、ちょっと引っかかるのはLCレンディングとの関係性です。
PRFの案件はそのものずばりプレリートで、案件としては住宅、ホテル、老人ホームなど。
これに対し、LCレンディングは商業施設、医療関連施設、倉庫施設、ホテル施設であり、こちらも同様に
REITをExitにするプレリート案件があります。
同じような案件を取り扱うソーシャルレンディング事業者が複数あるのは別に構いません。
ただ、UBI社の役員にLCレンディングの山中社長、PRF社の木山社長が名前を連ねていますので、なおさら
関係性が気になってしまいます。
ソーシャルレンディング→REITという資金調達システムを、大々的に作ろうとしているのでしょうか。
プレリートファンドでもう1題
プレリートファンドと言えば、少し古いですがもう一つ話題がありました。
・国内不動産を投資対象とした非上場REIT (私募REIT) の組成検討を開始
上記の「ソーシャルレンディング→REIT」という流れの一部のような感じですね。
LCレンディングは自社内でREITを立ち上げ、ソーシャルレンディングで集めた資金を使って運用した案件を
REITへ流すという仕組みを取りました。
それに対してBMC社の場合、非上場REITを立ち上げる検討をしている、とのことです。
REITは不動産案件における代表的なExitの一つですので、非上場とは言えその道が示されたということは
PRF社案件の信頼性を高めることになると思われます。
まだ検討段階ということではありますが、楽しみなニュースです。
と、ここまで書いていて思いついたのですが、TATERUとTATERU FUNDINGの関係性も同じですね。
TATERU FUNDINGが不動産投資型クラウドファンディングで資金を集めて案件を準備し、案件が整うと
それをTATERUに流してExitにする。
REITか、大家さんかという違いはあるにせよ、同種のスキームのように思いました。
・当ブログ参考記事:TATERU FUNDINGの特徴、メリット、デメリットなどを紹介します
ネクストシフトファンドがサービス開始
もう一つは、新しいソーシャルレンディング事業者の話題です。
既にいくつかのブログ様で取り上げられていますが、ネクストシフトファンドがサービスを開始しました。
所謂maneoファミリーではない、独立系の事業者です。
特徴の一つには、「ソーシャルレンディング」という名前を表に出さず、「社会的インパクト投資」という
名前を大々的に謳っている事が挙げられると思います。
*社会的インパクト投資:財務的リターンと社会的/環境的な(良い)影響の両方を求める投資のこと
事業者自身は第二種金融商品取引業と貸金業の登録があり、スキーム的には完全にソーシャルレンディング
なのですが、それを前面に出さない事業者は始めてです。
社会的インパクト投資ということで、その投資対象は以下のようなものを予定しているとのことです。
・貧困削減(マイクロファイナンス機関への融資)
・公共セクター(ソーシャルインパクトボンドへの投資)
・地方創生
・介護/福祉
・女性活躍
・環境改善(再生可能エネルギーなどへの投資)
以下、私見です。
まず事業者の信頼性ですが、役員メンバーと株主を考えると、かなり高いと思われます。
代表取締役の伊藤氏はかつてソフトバンク子会社、SBI HDの取締役、YJ FXの代表などを歴任した経営の
エキスパートです。役員関係にもネガティブな情報は特にありません。
(取締役の一人は98歳の古老、もう一人は28歳の若さとなかなかユニークですが)
・参考記事1:取締役 相澤英之氏について
GHQと折衝し高度成長を支えた男 (Yahoo)
・参考記事2:取締役 永野雄太氏について
フィンテック×インパクト投資で世界のお金の流れを変える (ThinkAbout)
また鳥取に本拠を置き、鳥取銀行などから出資を受け、役員の受入もしています。
相当厳しいと思われる銀行の審査を受けているわけですから、悪質なスキームである可能性は極めて低いと
言えるのではないでしょうか。
他方、案件の魅力については、少なくとも第一弾ファンドについては微妙です。
(理念は理解できるのですが・・・)
これについては、別途記事にいたします。
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リンク先には同じ話題を取り扱うブログが沢山あります。こちらもいかがでしょうか。
posted by SALLOW at 10:00
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はい、わたしも同意見&同じ懸念を抱いています。
REITが生き残るにはREITをどんどん大きくしていかなければならない、というのは分かるのですが、そのために他と差別化する病院などを組み入れたのではないのか? と疑問です。
本気で他と食い合うのなら、LCHDの規模では一方的に喰われる方でしょう。だからこそ、差別化によるREITを作ったはずで、目的が入れ替わっていないかと思います。
それと関連して、本荘氏の行く末が取締役も辞任、顧問にも就いていない? ということで、いくらなんでも過激な人事だろうと思います。
おっしゃる通り、上場会社の所作としてはふさわしくありません。
だからこそ、どうしても内紛を疑ってしまうわけです。
だから、物件をどんどん買わないといけない」とゆう内容の発言がありました。この辺が人事で気になります。
しかし上場企業なら、本荘さんに取締を遠のいてもらうのだから、顧問か非常勤理事ぐらいは最低付けるのが常識だと思いますが・・・
またLCホールディングスからのLCレンディング兼任役員がいなくなるなら何らか影響ありそうですね。
想像ですが、新顧問が裏で、実質オーナーの高齢新社長に、旧社長の引き落とし工作してた感じも受けるのですが。
これは全く私の勝手な想像ですが・・・・
昨日から本日にかけて、普段コメントが多いとはとても言えない当ブログに3連発でその話題のコメントをいただいています。
ということで、時事ネタには食いつくべく、今色々調べつつ記事を書いているところです。
明日には記事にできると思いますので、少々お待ち下さい。
なお、退任劇について私の意見は概ね次の通りです。
「ちょっと過激な人事だと思うけど、筆頭株主自身が決めた事なら(内紛でなければ)いいのでは?」
「短期的にはむしろ、ポーリープラスのREIT組成が促進されるからプラスではないか」
「ただし、旧ダヴィンチと同じハイレバブン回しやるようならLCレンディングからは手を引く方向」
いつもブログ拝見させていただき勉強させて頂いております。
LCHD社長が退任し一癖二癖ありそうな経歴の方が就任予定となっています。
昨日今日だけで判断するのは間違っているとは思いますが、LCHDの株価の急落が
市場の動揺を表しているかのようです。
LCレンディングの保証付きにかなり出資していますので個人的に気になるところです。
上場企業が社長の交代だけで1年程度で倒産とは考えにくいですし、逆に業績が上がることも
十分にありえますので気にし過ぎだとは思いますが、
SALLOW様は今回の退任劇はどのように捉えていらっしゃいますでしょうか、
ご意見を伺えれば幸いです。
宜しくお願い致します。