2016年10月10日
中国の食材で作る「きつねタヌキそば風」
中国でも上海など大都市であれば大抵の食材は揃います。
また、自分で食材を揃えて作るのが面倒だとしても、美味しく食べさせてくれる店はいくらでも有ります。
グルメを自負する方々には物足りなさも有ると思いますが、日本人に評判の店であれば何を食べてもそこそこだと思います。
そんな上海でも美味しい店の少ない分野がいくつか有ります。
その一つが 「そば」 です。
最近では数店の専門店が登場し、そこそこ美味しく頂けるようになりましたが、「焼き鳥屋」「焼肉屋」「ラーメン屋」に比べると「そば屋」はまだまだ稀有な存在です。
原因は幾つか有りますが、私が思うに
「中国人は「そば」の味が分からない、好きではない」
という事が最大の原因だと思います。
スーパーで「そば(乾麺)」を売っていますが、これは「低カロリー」「高血圧予防」「美容・ダイエット」など健康食品としての市場をターゲットとしているのであり、味覚を主とした市場に対応しているのでは有りません。
その証拠にカルフール等の大手スーパーの売り場を見ると、「そば粉や関連食品」の売り場は「小麦粉や関連食品」の売り場の 1/10 も有りません。
つまり「そば」は日常食品では無く、健康食品に近い存在なのです。
「美味しいと思わない」 → 「人気が無い、認知度が上がらない」 → 「市場が拡大しない」 → 「良い原料の調達が難しい」 → 「外食分野として発展しない」
結果的に「そば屋」は日本人コミュニティーの存在する地域でしか生存できないカテゴリーとなっているのです。
話が大きく逸れてしまいました。
言いたかったのは、上海でさへ「美味しい蕎麦」を食べられる店が少ないのですから、地方都市ではなお更だという事です。
私は 本業 でしばしば上海近郊の中小規模都市に赴きます。
宿泊ホテル近辺の居酒屋で「そば」を食べる事が有りますが、
「美味しい!」
と感じた事は一度も有りません。
そこで最近の「揚げ物マイブーム」の食材を利用して
「中国きつねタヌキそば風」
を作ってみました。
中国で調達した原材料で作る「きつねタヌキそば風」です。
もちろん地方都市でも調達可能な食材ばかりです。
「風」としたのは、ある意味「似て非なる物」だからです。(笑)
では今回も大雑把に行きます。
1) 中国豆腐で作った油揚げをタレで煮て味付けします。
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・ 油揚げの作り方は 前々回の記事 をご参照下さい。
・ 水、醤油、砂糖(味醂なら更に良し)、紹興酒(日本酒なら更に良し)を、火にかけてアルコールを飛ばす
・ 分量はお好みに合わせて適当に調整
・ 本来は出汁、日本酒、味醂を使いますが、中国醤油、紹興酒、砂糖でもそこそこ美味しくできます
・ 出来上がったタレに油揚げを入れ、ひと煮立ちさせて味が沁み込むのを待ちます
ちなみに私がローカル市場で買う豆腐はこんな感じ
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言っておきますが、画像は市場内の豆腐屋です。
私の自宅では無いので誤解の無いように・・・(笑)
2.5元の塊で 8cm x 8cm 前後(揚げ上がりの縮んだサイズ)の油揚げが20枚くらいできます。(笑)
2) 蕎麦はローカルスーパーで買った中国製
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・ この手の乾燥蕎麦は中国のスーパーで普通に買えます (7〜8元/ 500g袋)
・ 手前に写っているのが自作キツネです!
・ ネギはもちろんローカル市場で調達
・ タヌキ(揚げ玉)は、揚げ物をした際に残る「水溶き小麦粉」を揚げて冷凍庫に保存
冷凍庫保存しておけばカリッとした食感を保持できます。
・ 「水溶き小麦粉」に乾燥オキアミ(又は桜エビ)を混ぜるとエビ天っぽい味になります!(笑)
乾燥オキアミは街の乾物屋や大手スーパーで普通に売っています。
3) そばつゆ(スープ)を超簡単に作る
・ 器に 醤油、砂糖、粉末出汁 を適量入れてお湯を注ぐだけ
私は日本の自宅で余っている賞味期限の切れかけた「鰹節」「粉末出汁」を日本から持参しています。
まるで上海は家族の残り物処理場です。(笑)
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鰹節や顆粒出汁が手に入らない場合は、ローカルスーパーで買える「味精(中国製の味の素もどき)」を代用すると良いと思います。
ローカルスーパーで買える「顆粒鶏粉」を代用する手もありますが、中華スープっぽい味になります。
中国で調達可能な「乾燥シイタケ」を使う手もありますが、予め水に浸けて出汁を取る必要があるので時間が掛かります。
残念ながら 「お湯を注いで出来上がり」 というわけには行きませんね!
4) 器に盛りつけて出来上がり
・ 茹でた麺をスープに入れ「タヌキ」と「きつね」をトッピングします。
それっぽく出来ました!
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見た目には美味しそうです?
もちろん実際の味も大満足!
中国人経営のインチキ居酒屋に比べると 100倍 美味しいです。
100倍と言うのはかなりオーバー?
客観的には大差無いかもしれません。
しかし
・ 中国のローカル食材で自作
・ スープの味を自分の好みで調整できる
・ 日本の本来の味を分かっている日本人が作る
これらの要素を兼ね備え、手間と愛情を注いだ「たぬきキツネそば風」です。
美味しくないわけが有りません。
少なくとも満足度は 100%以上です!
中国食材でつくる 「たぬきキツネそば風」
是非お試し下さい。
言い忘れましたが、醤油ベースの色の濃い関東風スープです。
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