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2018年02月23日

【ブルーレイ映画ソフトレビュー】ボーダーライン / SICARIO (動画付)

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管理人がお気に入りの映画です。
完全にマイナー作品で知名度があるとは思えません。
高画質な映像美や高音質で緻密な音響が伴ったお気に入り作品は管理人にとっては希少です。
最近、このドゥニ・ヴィルヌーヴ監督にはまっています。

メキシコの犯罪が絡む映画というとかなりきつい描写が多いのですが、この作品はそういう直接的な描写や再現はしないためリピート視聴が可能なのです。
映画「セブン」のような表現方法と言えば伝わりやすいかもしれません。
犯行シーンの回想のようなものがないわけです。
きつい描写がひどくてリピート視聴したくない作品が結構あるんですよね。
※とはいえ、R-15指定で事件後の描写はありますのでご注意下さい。

4K Ultra HDを含めた海外版で日本語字幕、吹き替えがあるものはありません。(2018年2月現在)
それから、本作はなぜか日本では4K Ultra HDでのリリースはありません。
これは恐らく発売元のハピネットの事業領域の問題とそれによってオーサリング環境がないためだと思われます。
外注する方針もないのだと思います・・・。


コピーライトマーク 2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.


ブルーレイ評価

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公式動画


映画『ボーダーライン』本予告

(映画 KADOKAWA)



ソフト情報



■リリース:
 バージョン:初回リリース版 
 (スペシャル・プライス版も中身は同じ)
 発売:ハピネット
 時間:121 min
 レーティング:R15+(日本) / R(米国)
 制作年:2015年
 発売日:2016年10月4日

■映像:
 コーデック: MPEG-4 AVC 23.976Hz
 解像度: 1080p
 アスペクト: 2.35:1(スコープサイズ)
 ※Web販売サイトの中に、1.78:1(ビスタ)表記があるところがありますが、実際はスコープサイズです。

■オーディオ:
 英語:Dolby Atmos 48kHz 24bit (Dolby True HD 7.1ch 48kHz 24bit)
 日本語:Dolby True HD 5.1ch 48kHz 24bit

■字幕:
 日本語、日本語吹替え用字幕

■ディスク:
 Blu-ray Disc 1枚
 片面2層 (BD-50GB)

■リージョン:
 Region ALL

■平均ビットレート(おおよそ)
(MPEG-4 H.264上限:54Mbps)
(MPEG-4 MVC上限:66Mbps)
:37Mbps前後

■撮影カメラ:
 アレクサ XT M, Zeiss Master Prime Lenses
 アレクサ XT Plus, Zeiss Master Prime Lenses
 アレクサ XT Studio, Zeiss Master Prime Lenses
 フリアー SC8300 (サイエンスグレードの中波長赤外線サーマルカメラ)

■映像マスタ:
 撮影マスタ・フォーマット:ARRIRAW (3.4K)
 DI(Digital Intermediate):4K
 ※撮影が3.4KなのにDIが4Kということはアップコンバートしたということになりそうです。
 
■映像マスタリング(DI(Digital Intermediate)、マスタリング):
 Codex(撮影マスタ・レコーディング)
 ※Codexのマスタ保存はLTOテープです。
 The Post Group Production Suites(ポストプロダクション)
 EFILM Digital Laboratories(DI)

■音響:
 Dolby Digital、Dolby Atmos、Auro 11.1、DTS (DTS: X)

■音響スタジオ(Sound Mix / Re-recording)(サウンドトラック除く):
 Albuquerque Studios(サウンドステージ)

■制作背景
・制作予算:約30億円 /100円換算
・世界興行収入:84億円 /100円換算
・撮影:アメリカ(ニュー・メキシコ、テキサス)、メキシコ

■賞:
153の賞にノミネート、15の賞を受賞しています。




公式動画


4/9公開 映画『ボーダーライン』本編映像 -強制捜査-

(映画 KADOKAWA)



キャスト情報



■監督:
ドゥニ・ヴィルヌーヴ / Denis Villeneuve



■出演者:

エミリー・ブラント / Emily Blunt External_Link_15px.png

ベニチオ・デル・トロ / Benicio Del Toro External_Link_15px.png

ジョシュ・ブローリン / Josh Brolin External_Link_15px.png


公式動画


映画『ボーダーライン』特別映像(アレハンドロ)

(映画 KADOKAWA)




映像クオリティ・レビュー総評





【画質】

色あせた色調の高画質映像






ブルーレイ映像マスタ



4K Ultra HDとブルーレイでは高品位作品をリリースするようになったライオンズ・ゲート作品。
本作もその1つ。

撮影マスターは3.4KのARRIRAWで、アップコンバートされた4KのDIが映画マスターです。
ブルーレイの映像品位を考えると、日本版のブルーレイマスターはメモリーカードだったのではないかと思います。
テープに見られる悪い要素が感じられなかったためです。
いずれにしてもマスターの品位は高いです。
また、日本でのエンコードも良かったものと思います。


解像感


絞り開放値1.3の明るい単焦点レンズのみで撮影された映像は、解像感はどのシーンでも一定するものの、被写体との撮影距離によって解像感の描写が変わります。
当然、被写体に近いほど解像感は上がります。
こういった解像感はそのままソフトに反映されていて、アップでない限り、解像感は普通です。
と言っても、ブルーレイの中では上位のクオリティではあります。
これは映像表現の問題ですね。
撮影カメラは3.4Kのアレクサですので、精細感のある映像です。


ノイズ感


デジタル撮影ですので、ほぼノイズはありません。
また当然ですが、テープによるノイズもありません。
エンコード圧縮に伴うデジタルノイズもほぼありません。
ピクセルレベルのざわつきも感じられません。


鮮度感


色調が薄いため、既視感があるような映像ではありません。
ただし、ノイズがないため、リアルです。
薄く色が付いた眼鏡越しに見ているような感じでしょうか。


階調性・コントラスト


強靭な光のあるアメリカ南部やメキシコで撮影されたためか、影がはっきりしているのでコントラストは高いです。
また自然な撮影光を狙っているようで、人物表現などが暗く映っているシーンもそれなりにあり、そこは浅い表現になっています。
これは画質ではなく配光などの意図されたものですね。
階調性が良くとても自然です。
単焦点レンズのため、立体感や奥行を強調するような表現は少ないです。


カラー


色調をかなり落としています。
一見すると色の浅い今一つの映像に見えるかもしれません。
そのあたりは視聴環境にもよるかもしれません。
よくみると浅い色ですが、純度もあり滲みもありません。
またスキントーンなどに不自然な色がないことがわかります。



公式動画


4/9公開 映画『ボーダーライン』本編映像 -ワクチン-

(映画 KADOKAWA)





音声クオリティ・レビュー総評





【音質】

丁寧に作られたSEと情報量による高音質音声






ブルーレイ音響マスタ



映画マスターは、最新フォーマットを網羅していて、低予算ながらこだわりを感じます。
いや、いつも思うのですが、制作予算が30億円で低予算とは本当は言えないのですが、ハリウッド映画として捉えると低予算なのです。

ブルーレイの音声マスターは、Dolby Atmosです。
AVアンプやブルーレイプレーヤーが対応していない場合は、Dolby True HD 7.1chになります。

日本語音声は、珍しくDolby True HD 5.1chのロスレスです。
ロスレス収録の日本語吹き替えは珍しいです。
当たり前になって欲しいものです。
まあ、これは本国の仕様がセカンドチャンネル収録は大体ロッシーなので仕方ないですが・・・。
しかし、容量には余裕がありそうな4K Ultra HDでさえ、日本語(セカンドチャンネル)はロッシーなので、何とかならないものですかね?

Auro 11.1まで対応したマスターですが、サラウンドは結構あっさりで、濃密な音場感が創出されるタイプではありません。
これは制作側の好みなのかもしれません。



ダイナミックレンジ(音域バランス)


ダイナミックレンジはそんなに広い方ではなく、ある意味普通です。
あくまでも自然と言う意味です。
どちらかと言えばマイルドな音色で、キリキリとした緊張感のある音ではありません。


瞬発力・量感(キレと強さ)


圧縮感はなく、自然です。
とにかくこの映画は映像もオーガニックとも言うべき自然さを感じます。
(色調は浅いですが)
どちらかと言えば、その場に立ち会っている感じを受ける作りです。
要所での銃声は重たく実在風です。
空港滑走路での空気感や、ヘリの音なども強調するわけでもなくサラウンドも使って自然に鳴っている感じで包囲感よりも自然さが目立ちます。
瞬発力や量感が不足して気になることもありませんが、すごいと思うような作りでもありませんし、手を抜いてる感じでもないのがミソです。
エンターテインメント音響の反対の路線と言えば伝わるかもしれません。


情報量(台詞、SE音、音楽)


台詞:
至って普通で、現代的で緻密な情報量にあふれるタイプの音声ではありません。

SE音:
わざとらしい音はなく、画面との距離感まで精密です。
言い換えますと、同録のマイクの位置そのままではあります。
そこにSEをかぶせていますが、自然に溶け込んでいます。
音数は多く作り込んでいます。
強調感はありませんが、(チャンネル)移動感まで丁寧に作り込んでいます。

音楽:
サントラとも効果音とも言えそうな独特の音楽は、フロント2chメインで猛烈な重低音を伴います。
この映画で一番大きな音は冒頭のサントラ重低音です。
ここでボリュームを絞ってしまうと、それ以降は精細感のある音響の良さが小さいボリュームで隠れてしまいます。
ボリュームを下げないか、この重低音の後にボリュームを上げて下さい。
芝居の邪魔をしない音楽と使い方は、管理人としては大好物です。


サウンドデザイン(音像感と音場感含む)


よく考えられていて、こだわりが伝わってきます。
音楽はフロント2chで、台詞はセンタースピーカー、移動感のあるシーンはサラウンドの活用と、使い分けがしっかりしています。
環境音もしっかりとサラウンドを使っていて、その場にいるような感覚があります。
かといって音場感で迫ってくるわけでもありません。
後半のトンネルでのシーンでは空間の描き方や銃声や声がしっかりと高さや広さ(狭さ)まで描写しているのが良いですね。
ラスト近くのサイレンサーの銃声だけがこの映画で唯一強調されていたのは、アップであることもありますが、心情を反映した作りなのが伝わってきてそのセンスの良さを感じました。


サラウンド(移動感含む)


基本的にはフロント3chメインの音に、サラウンドは自然な環境音が中心です。
移動感が良く、画面外の音も良く描写します。
聞きどころは「トンネル」です。
あちこちから聴こえる銃声や跳弾の音、トンネルの壁や天井の土がパラパラと落ちる音などカメラと同期して位置がはっきり分かります。



公式動画


4/9公開 映画『ボーダーライン』メイキング映像(ビジュアルデザイン)

(映画 KADOKAWA)






クオリティ・レビュー詳細



★総合クオリティ     :94点

(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)


★映像クオリティ     :96点

(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)



 解像感        :92点
 ノイズ感       :99点
 鮮度感        :97点
 階調性・コントラスト :98点
 カラー        :94点





★音声クオリティ     :92点

(Blu-rayお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)



 ダイナミックレンジ  :88点
 (音域バランス)
 瞬発力・量感     :88点
 (キレと強さ)
 情報量        :96点
 (台詞、SE音、音楽)
 サウンドデザイン   :98点
 (オリジナルとメディア化)
 サラウンド      :91点
 (移動感含む)





レビュー基準についてはこちらInternal_Link_15px.png



公式動画


映画『ボーダーライン』本編映像 -国境通過-

(映画 KADOKAWA)




商品ソフト紹介


【ブルーレイ】
※海外版で日本語字幕、吹き替えがあるものはありません。(2018年2月現在)
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【DVD】
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【オンライン】
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オーディオとホームシアターが三度の飯より好きなアラフィフ管理人です。どちらかと言えばホームシアターのほうがオーディオより好きです。映画ソフトはかなりたくさん観てきましたので、機器だけではなくソフトのクオリティ・レビューも気ままにしていきたいと考えてます。機材検討やソフト購入検討のお役に立てれば幸いです。
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