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<私のウォルマート商法> サム・ウォルトン





創業わずか40年余りで世界一の売上高を記録した小売業チェーン店、ウォルマート。
その創業者であるサム・ウォルトンの類まれな性格、行動力をこの本を通して垣間見ることができます。


本書に多くの場面で出てくる言葉は「他店より安く売る」ですが、
これは現代の環境では誰にでも思いつく、安易な方法です。

ですので、本書で注目すべきことは、サム・ウォルトンがどのようなことを具体的に行なってきたか、
というよりも、考え方や行動力に注目すべきだと感じました。

ディスカウントストア・ビジネスの波が来ると読めていても、なかなか家や土地の全てを抵当に入れてまで店舗建設をしようという行動力の持ち主はめったにいないのではないでしょうか。
それをやってのけたサム・ウォルトンはまさに起業家だと感じました。


ウォルマートの痛快な成功物語であると同時にサム・ウォルトンの行動力や企業経営力に圧倒される一冊です。



印象に残った点は以下の通りです。


すべての努力は客のためであって企業のためではない


失敗を恐れず、改善と改革に挑戦し続ける


トラブルとは自分につきつけられた挑戦状である


ウォルマートの歴史は必要な時と場所に、必要な人物を得てきたことが著しい特徴である


優秀な人材を獲得するためには恥も外聞を捨てて他店を覗き回る


他社から学ぶことこそ成功への近道


あらゆる競争相手の研究をしろ。欠点は探すな。長所を探せ


店舗視察は小売業で成功するために不可欠なことである


コミュニケーションこそ組織の命である
お客こそが利益の生む源であり、お客と従業員との関係ほど重要なものはない
そのためのチームワークの精神が経営には最も大切なことである

素晴らしい働きをした社員は称賛し、会社にとって重要な人物だということを知らせる


ウォルマートに対抗する手段は「お客が望むような何かを見つけ、それを提供すること」
小店舗は大企業と正面から競争することを避け、大企業にはできない独自のことをする必要がある


ビジネスは競争である。商売が安泰なのは顧客が満足している間だけである
お客がそっぽを向いてしまった時には職探しをしなければならなくなる


小さく考え、大企業病には注意する
一店一店で日々努力することを怠り、年商○○億円の大企業だから偉大だと考えたら終わりである

現場に責任と権限を持たせる

現場から改善案を出させる

組織をスリムにし、官僚化を避ける
組織の官僚化に注意を払っていないとたちまち煩雑な事務手続きやポストが増えることになる


成功のための10カ条
1.あなたの事業に夢中になりなさい
2.利益の全てを従業員と分かち合いなさい
3.パートナーたちの意欲を引き出しなさい
4.できる限りパートナーたちと情報を共有しなさい
5.誰かが会社のためになることをしたら、惜しみなく賞賛しなさい
6.成功を祝い、失敗の中にユーモアを見つけなさい
7.全ての従業員の意見に耳を傾けなさい
8.お客の期待を超えなさい
9.競争相手より経費を抑えなさい
10.逆流に向かって進みなさい

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