2010年09月14日
<うちの社長は、なぜ「ああ」なのか> 石原明
タイトルに惹かれて購入した一冊です。
この世の中に全てが完璧な会社はありませんが、問題は色々な種類があります。
その問題を分けていくと大企業には大企業の病気があり、
中小企業には中小企業の病気があることを伝えています。
とくに中小企業には経営者を中心としたそれぞれの企業文化(会社の風土)があり、
その文化が良い部分も悪い部分も含めて会社全体に影響しています。
この本ではその企業文化の根本を作っている社長を中心に、
中小企業にありがちな悪習のパターンを5つに大別して紹介しています。
苦言を他者から言われるのは不快で苦痛な部分もありますが、
苦言を言われずに経営において裸の王様になってしまうことも恐ろしいことです。
こういった本を自戒のために参考にするのもよいことだと思われます。
印象に残ったポイントは以下の通りです。
現実のコンサルティングの場面では経営者が想像もしなかった意外なことの中に問題を解決するための答えが隠されていることが多い
大企業には大企業病があり、中小企業には中小企業病がある
中小企業病が発症しているときは成功事例を学んだり、成功者の講演を聞いても実を結ぶことはない
中小企業病の原因は社長の性格に反映される(当然に通常業務や組織運営とは別次元のものである)
中小企業病の5パターン
1.目先没頭型
→仕事を忘れなければならない
「売ること」を忘れて「サービス・商品やフォロー」に目を向け、自社のサービスや商品を、値段にかかわらず、購入してくれるファンをつくるきっかけをつくらなければならない
2.振り回し型
→経営者が周囲の状況を把握し、考慮したうえで計画が決定されるように手続きを踏まなければならない
3.振り回され型
→人に対して強い態度をとることができるように自分を鍛えなければならない
人に対して強いリーダーシップを発揮できるようにするための胆力をつける
4.他者不信型
→社員を大切にできるように愛情に目覚めなければならない
社員とコミュニケーションをとる機会を増やす。社員と共同作業をする機会を増やす。
5.リスク回避型
→投資なくして経営は成り立たないことを認識する必要がある
お金を使うことの大切さに気付く必要がある
どんな社長もこの5パターンのいずれか(の傾向)に当てはまる。
それぞれのタイプに長所と短所があり、長所が企業発展の原動力になっている。
中小企業病と呼ばれるのはそれぞれのタイプの短所が現れたとき
経営に不安の感じた時にこの5パターンのいずれかの傾向が表れる
これらの中小企業病を治すためには社長の性格や価値観にまで踏み込んだ解決策を講じるしかない。
しかしながら、思考を変えるのは非常に困難なので、思考ではなく、行動を変える(変えさせる)。
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