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<景気よし不景気またよし> 松下幸之助





今の時代もリーマンショック、トヨタショック以来不況が続いていますが、
この本を読んでいると「まるで今の不況であるかのような状況がかつてあったのか」や「【歴史は繰り返す】とはよく言ったものだ」という言葉が思わずでてきてしまう一冊です。

これまで何冊かご紹介している松下幸之助さんの著書ですが、
こちらは経営について国全体を考えて言葉を選んでいる印象がありました。

これまでは高度経済成長によって経済界が日本の成長を牽引してきました。
これからは日本の政治が日本の成長を牽引してほしいと感じられた一冊です。



印象に残ったポイントは以下の通りです。


心なき経営者が業界全体を潰す
複数事業を行なっている経営者が、A事業で儲かっているからB事業では赤字になってもいいから商売をする。そうするとB事業を専業でやっている会社が潰れていく。



不景気は経済界の責任半分、政府の責任半分
政府依存は良くないが、政府にいろいろと手を打っていくように呼びかけることは必要なことである



どんどん物が売れているときは誰でも経営できる
しかし、多少でも不景気になったときには自主独立の精神を持っていなければ経営はできない
どこかに依存心があれば不景気になったときに儲けを出すことは難しい



商売が心配で心配で小便が赤くなるくらいの経験をしてきて初めて一人前の商売人になる



経営は見せ物ではない。大をもって尊しとしない



悪を絶無にしようとすることは愚の骨頂である。泥棒にも三分の理がある。
しかし、悪は適数でなければいけない



政治のロスが経済活動に影響する。国民生活と政治は非常に密着している
その自分に関わりがある政治を放棄してはならない



経営学は教えることができるが、生きた経営は教えられない。
経営は自得するものである



消費者(需要者)は王様である。供給者は家来である
家来は王様のご機嫌をとる必要がある一方で王様が暴君にならないように諌める必要もある

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