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<不況に負けない「すごい会社」> 中里良一





中里スプリング製作所という中小企業の社長がその特異な経営方針について書かれた一冊です。

本文でも「経営が一変するような都合のいい経営手法はありえない」と書かれていますが、
すごい経営の仕組みができているとか、すごいノウハウを持っているとか、
そのようなことが書かれているわけではなく、中里社長の経営に対する考え方が込められています。


成果が出ていなければ中小企業の経営者が講演や出版することなどできません。

そんな成功につながった中里スプリング製作所の「よそに負けない工夫」は社長の考えの映し鏡です。
今までの考え方で上手くいっていないと思っている経営者に一読していただきたい一冊です。



印象に残ったポイントは以下の通りです。


工場の機械が動いてさえいれば安心というのは思い込みにすぎない
8割の稼働率で採算がとれるようにする



本心を見抜くセンサーとして脳には好き嫌いがある
人を採用する基準は「好きか嫌いか」



「勤務年数○年のうちにマイホームを建てなければ会社を辞めてもらう」



下請けは元請けを分散化してリスクの分散を図る



ゴミが落ちているような工場は整理・整頓・レイアウトがだめ
ゴミが落ちているような工場では社員のやる気は湧いてこない



同業者とは理由がなければ付き合わない
腹の探り合いをするように群れるのは時間の無駄になる



利益とは会社が存続するための必要経費、皆が幸せになるための必要経費である



本業がうまくいかないとき、本業の先が見えてしまったときに「多角化」という誘惑に駆られる



経営が一変するような都合のいい経営手法はありえない



その道のプロは自分の見方が正しいと思いがちだが、それは間違いである
相手の評価こそが正しい実力を映す鏡である



無借金経営を心掛けることが財政の健全化である


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