2010年04月15日
<コピー用紙の裏は使うな!> 村井哲之
経営において、売上はお客様という外部要因が関わってくるため、自分(自分たち)の力だけではどうしようもないこともあります。
しかし、コスト削減は自分(自分たち)の力だけでやることができます。
その理由から多くの企業がコスト削減に取り組んでいますが、その方法には多くの間違いがあり、結果としてかえってロスが生じている。そこで効率的にコスト削減を行うための方法を伝えようというのがこの本のコンセプトです。
電力料金には長期割引契約があることや敷地契約だけでなく、施設ごとの契約もできるといった具体的な削減例も載っています。
印象に残ったポイントは以下の通りです。
コスト削減にはセオリー、取り組む手順がある
下手なコスト削減はかえって企業力を衰退させる
コピー用紙の裏を使うことで発生するコスト・リスク
1.スペース
2.紙のサイズの分別やホチキスを外す時間
3.裏表間違えた場合の再コピー代
4.情報漏れによるお客様からの信用失墜
電気・ガス・上下水道といったの公共料金もコスト削減の交渉
対象になる
コストの3分類
1.エネルギーコスト(電気・ガス・水道代など)
2.オペレーションコスト(人件費・物流費など)
3.オフィスコスト(通信費・コピー代・家賃など)
コスト削減の3手法(1→2→3の順番で遂行する)
1.調達改善(契約の見直しにより調達コストを下げる)
2.運用改善(使用の無駄をなくすことにより使用料を下げる
)
3.設備改善(新しい設備を導入することによりランニングコ
ストを下げる)
コスト削減を成功させるためのステップ(調達改善)
1.コストの全体像を描き出す
(決算書の通信費というレベルではなく、電力なら1年間の使
用料と支払い金額を明確にするくらいの作業を行う)
2.それぞれのコストをコストの3分類にカテゴリー分けする
3.業界平均と比べて削減すべきコストを明確にする
(金額の多寡ではなく、たとえば顧客1人あたり、荷物1個あ
たりにかかるコストを割り出して業界平均などと比較する)
4.契約内容を確認する
(調達改善を目指す)
コスト削減を成功させるためのステップ(運用改善)
1.経費項目データを洗い出す
(決算書の通信費というレベルではなく、電力なら1年間の使
用料と支払い金額を明確にするくらいの作業を行う)
2.経費項目データごとにコスト削減状況を把握する
3.一覧表をつくり、削減可能性のレベルを俯瞰する
4.一覧表から削減目標と達成期日を決定する
5.プロジェクトチームを組織に経費削減を遂行する
現場にコスト(削減)意識が浸透しない、進まない理由
1.現場にコストそのものが見えない
2.当事者意識もないのに、現場に削減目標だけを押し付ける
3.コスト削減活動の効果検証ができていない
4.コスト削減活動の成果に対する評価ができていない
5.コスト削減活動の成果の分配方法が明確になっていない
感覚ではなく、データを取って検証する
契約あるところに交渉あり
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