2010年03月29日
タイトル:『未来スケッチ〜経営で大切なことは旭山動物園にぜんぶある』 遠藤功(あさ出版)
旭山動物園の成功の軌跡を経営的な視点からとらえた一冊です。
旭山動物園といえば、以前に、価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りませんよをご紹介したことがあります。
そのときには素晴らしい成功ストーリーをもっている旭山動物園の例がでてきましたが、今回はそのストーリーをより詳しく紹介していると感じられる一冊です。
また本書はコンサルタントの視点から書かれており、ストーリーの素晴らしさととともに、企業経営においては「経営の知識」よりもまずは「強い情熱」が必要になるのかも書かれています。
それが「未来のスケッチ」というタイトルになったと強く感じます。
弱小動物園だった旭山動物園のサクセスストーリーです。
様々なものが「足りない」というのは、多くの中小零細企業にあてはまります。
旭山動物園の感動秘話を知りたい人だけではなく、経営をよりよいものにしたい人にも読んでいただきたい一冊です。
アマゾンキャンペーンも行われているのでこの機会に購入されるとお得です。
→ http://www.pshonin.com/p/?pc=sgw63h1g44
印象に残ったポイントは以下の通りです。
行動展示は結果の産物に過ぎない。旭山動物園の競争力の源泉は「現場」にある
厳しいときだからこそ目線を上げ、未来を志向するための「旗」を立てる
(旭山動物園の予算権限を持つ)市長を動かしたのは動物園の職員たちが描いた14枚のスケッチ
そのスケッチは「ありのままの動物の姿を見せたい」という信念があって初めて描かれた
信念は危機になってより強固なものになる。
動物の「種」ではなく、「個」を語る
名称を付ける。名称を変える:飼育係員から飼育展示係員へ
小さな工夫の積み重ねが差別化になる
際立つためには選択と集中が必要。「あれもこれも」ではダメ
ハコモノ(ハード)ではなく、知恵やアイデア(ソフト)こそが本物の差別化である
ソフトのノウハウは手作りで蓄積される
安易な外注は現場力を低下させる
原体験こそ内発的な動機づけとなる
旭山動物園でいえば、動物の死と真正面から向き合う体験を通して「この仕事が好き」と感じることや「このような生という感動的なものを皆に知ってもらいたい、社会を幸せにしたい」と思うことが仕事に対する意識を高いものにする
原体験のない信念は薄っぺらい物にすぎない
職場の環境は皆でつくる。挨拶が環境づくりにはかかせない
情報発信の積み重ねが大切
ファンを一人ひとり作っていくプロセスが経営である
自分自身に対する問いかけ
「わたしは今できることを本当に全部やっているだろうか?」
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