2020年05月31日
【函館の浜言葉】「なまってないね」とよく言われる理由 〜浜言葉と自分を分離させた〜。
僕は5歳〜18歳まで函館に住んでいた。
その後、山口、三重、札幌に住む中で、
よく言われること。
「浜言葉なまりがないね。」
長年すごした函館の方言がうつらなかった理由と、
それでも気づかずに使っていた方言を紹介したい。
ー目次ー
函館には、父の転勤で来た。
教員住宅に住んでいて、周りの大人も、
同年代の子どもたちも転勤族だった。
だから、僕の身近には
函館の浜言葉をがっつり話す地元の人が少なかった。
コテコテの浜言葉を話す人は
父方の祖母くらいだったけど、会うのは年に数回。
山口に移住した時みたいに、
方言がうつるには至らなかった。
※「【北海道から山口へ】言葉の壁にカルチャーショックを受けた話。」
非常に寂しい理由だけど、
僕の家庭には会話がほとんどなかった。
「作業所のような家」と表現したこともある。
→「【アダルトチルドレン】母に笑っていてほしかった。」
そんな環境で、家で仕事をする母は山村育ち。
なので、家庭内でも浜言葉が飛び交うことはなかった。
身近に話者が少なかったことで、
僕の中に定着しなかった浜言葉。
それでも、学校では函館の方言にたくさん触れたので、
リスニングはできるようになった。
その中で、僕が方言と気づかずに使っていたのがこちら。
あまりに自然すぎて、方言と気づかなかった言葉。
靴下は「履く」、手袋は「する」ものだと、
かなり後になってから知った。
もうSLが走ってない時代だったけど、
周りが電車のことを「汽車」と呼んでいたので、
あまり疑わずに使っていた。
煙突もないのに、なぜ「汽」なんだろう、
それだけはかすかに疑問だった。
「うちの中がちらかって、もうわやだ」
ひどいさま、めちゃくちゃな状態。
これも方言と気づかずに使っていた。
自然すぎて、方言と気づかなかった言葉がある一方。
あ、これは方言だなと認識しつつ、
なぜか自分では使おうとしなかった言葉。
「”ゴミなげて来て”と頼んだら、本当に投げた」
これが定番のやり取りかも知れない。
投げる・throwではなく「捨てる」という意味。
山口弁で言うところの「ぶち」
強調の言葉。とても、かなり。
「なまらわや」と言ったら、
ひどすぎて目も当てられない、笑うしかない状態。
バグる、ではない。「交換」の意味。
レアカードの交換交渉でたまに登場する方言。
もしかしたら、小さい頃の僕は
あえて浜言葉を話さないよう心掛けていたのかも知れない。
4歳まで、浜言葉じゃない北海道の言葉を聞いてきて、
「浜言葉と自分を分離させよう」という
謎のプライドがあったんだろうか。
そんな意地を張った結果、
浜言葉は聞いて覚えるけどなるべく使わない、
そんな自分を確立したのかも知れない。
それでも、
浜言葉を話す人の映像を見たりすると、
意味がだいたいわかってしまう自分。
ずっと聞いて、根付いてるものはちゃんとあるんだな。
ーー北海道弁を楽しく学べるおすすめの本はこちらーー
その後、山口、三重、札幌に住む中で、
よく言われること。
「浜言葉なまりがないね。」
長年すごした函館の方言がうつらなかった理由と、
それでも気づかずに使っていた方言を紹介したい。
ー目次ー
- 理由1.転勤族に囲まれていた
- 理由2.家庭に会話がなかった
- 方言と気づかずに使っていた言葉
- 方言と気づき、あえて使わなかった言葉
- 浜言葉と自分を分離させたかった?
1.理由1.転勤族に囲まれていた
函館には、父の転勤で来た。
教員住宅に住んでいて、周りの大人も、
同年代の子どもたちも転勤族だった。
だから、僕の身近には
函館の浜言葉をがっつり話す地元の人が少なかった。
コテコテの浜言葉を話す人は
父方の祖母くらいだったけど、会うのは年に数回。
山口に移住した時みたいに、
方言がうつるには至らなかった。
※「【北海道から山口へ】言葉の壁にカルチャーショックを受けた話。」
2.理由2.家庭に会話がなかった
非常に寂しい理由だけど、
僕の家庭には会話がほとんどなかった。
「作業所のような家」と表現したこともある。
→「【アダルトチルドレン】母に笑っていてほしかった。」
そんな環境で、家で仕事をする母は山村育ち。
なので、家庭内でも浜言葉が飛び交うことはなかった。
3.方言と気づかずに使っていた言葉
身近に話者が少なかったことで、
僕の中に定着しなかった浜言葉。
それでも、学校では函館の方言にたくさん触れたので、
リスニングはできるようになった。
その中で、僕が方言と気づかずに使っていたのがこちら。
1.手袋はく
あまりに自然すぎて、方言と気づかなかった言葉。
靴下は「履く」、手袋は「する」ものだと、
かなり後になってから知った。
2.汽車
もうSLが走ってない時代だったけど、
周りが電車のことを「汽車」と呼んでいたので、
あまり疑わずに使っていた。
煙突もないのに、なぜ「汽」なんだろう、
それだけはかすかに疑問だった。
3.わや
「うちの中がちらかって、もうわやだ」
ひどいさま、めちゃくちゃな状態。
これも方言と気づかずに使っていた。
4.方言と気づき、あえて使わなかった言葉
自然すぎて、方言と気づかなかった言葉がある一方。
あ、これは方言だなと認識しつつ、
なぜか自分では使おうとしなかった言葉。
1.なげる
「”ゴミなげて来て”と頼んだら、本当に投げた」
これが定番のやり取りかも知れない。
投げる・throwではなく「捨てる」という意味。
2.なまら
山口弁で言うところの「ぶち」
強調の言葉。とても、かなり。
「なまらわや」と言ったら、
ひどすぎて目も当てられない、笑うしかない状態。
3.ばくる
バグる、ではない。「交換」の意味。
レアカードの交換交渉でたまに登場する方言。
5.浜言葉と自分を分離させたかった?
もしかしたら、小さい頃の僕は
あえて浜言葉を話さないよう心掛けていたのかも知れない。
4歳まで、浜言葉じゃない北海道の言葉を聞いてきて、
「浜言葉と自分を分離させよう」という
謎のプライドがあったんだろうか。
そんな意地を張った結果、
浜言葉は聞いて覚えるけどなるべく使わない、
そんな自分を確立したのかも知れない。
それでも、
浜言葉を話す人の映像を見たりすると、
意味がだいたいわかってしまう自分。
ずっと聞いて、根付いてるものはちゃんとあるんだな。
ーー北海道弁を楽しく学べるおすすめの本はこちらーー
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