アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2020年03月10日

【アダルトチルドレン】母に笑っていてほしかった。

僕は静かな作業所のような家庭で育った。

誰もが心を閉ざし、無言で自分のことに没頭する。
そこに言葉の掛け合いや感情表現はなかった。

→「心の通い合いのない、時が止まった家。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/329/0



僕はどうして自分の家を「作業所」だったと感じるんだろう。

深く考えてみると、

いちばん長い時間を過ごした母が
まさに「無表情な作業員」のように見えていたからだ。

僕は母に笑って過ごしてほしかった
人生を楽しんでいるところを見ていたかった


そう思っていることに気づいた。



では、どうして母が笑って過ごしている姿を見たかったんだろう。

それは、
いちばん身近な親が楽しそうに見えないと、
自分は生まれてきてよかったのかを疑うから。




母はただ黙々と家事をこなし、空いた時間は
趣味のパッチワークかお菓子作りに没頭していた。

楽しいのか不機嫌なのかわからない、ただ手を動かす。
その表情からは、感情の起伏が読み取れなかった。

父が帰宅すると、「おかえりなさい」と言って
上着を預かるくらいのやり取りはあった。

ただ、その後は無言で父の晩酌の準備をし、
会話を交わすでもなく、台所での作業に戻っていった。




いちばん長い時間を一緒に過ごす大人が、無表情で笑顔がない。
不機嫌そうに見えないが、楽しそうにも見えない。

そんな母の姿を見ていて、漠然とながら、
ここは楽しい場所ではないことが伝わってきた。



母は愚痴を言わないけど笑顔も見せないな
母は今を楽しく生きてるのかな
母はやりたいことをやっているのかな
母は自分の人生に納得しているのかな
母は我慢しているのかな




渇いた作業音だけが響く室内で、負の思考は加速する。



母は僕を生んだことで今の人生になったとしたら
母は僕を生んだことに納得しているのかな
母が楽しそうにしないのは僕を生んだからかな


僕は生まれてきてもよかったのかな…。

もし親がいつも緊張していたり、
楽しいことがあっても神経をピリピリさせてばかりいると、
子供は楽しいことをそのまま楽しく受けとめることができず、
楽しいことはいけないことだと感じることもあります。


親がいつも腹を立てていたり、あるいは逆に怒りを避けてばかりいると、
子供は怒りを恐れたり、怒ってはいけないと感じるようになります。

子供の時に生じたこれらの意識は、
潜在意識の奥深くに埋め込まれ、成人した後もなかなか消えません。


『不幸にする親』第三章 より


母がどういう人生を送れば納得していたかは
僕にはわからない。

ただ、子どもを産んだことで今の生き方になったことは事実。
そしてその”今”を楽しんでいるように見えない。

すると、
「自分を生んだこと、自分が存在していること」で
母が納得できない我慢の人生に陥ったと思い込む。


目の前にある不安でわけのわからない世界に理由をつけ、
自分の心を守るために。



あれが母の納得する人生であり、
楽しんで生きている精一杯の表現だったのかも知れない。

だとしたら、「母に笑っていてほしかった」というのは
僕の欲張りなお願いだ。

欲張りなお願いだとわかっていても、

母には「自分が今、幸せかどうか」を伝えてほしかった。


posted by 理琉(ワタル) at 19:59 | TrackBack(0) | 家族

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/9680140

※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
検索
プロフィール
理琉(ワタル)さんの画像
理琉(ワタル)
自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
プロフィール
最新記事
カテゴリーアーカイブ
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。