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2020年05月26日

ガードレールを折って隠した5歳児 〜叱られてでも、かまってほしい〜。

僕が5歳くらいの頃。

「かまってほしい、自分のことを見てほしい」と
はっきり自覚して取った行動がある。

それは、
叱られるのを期待して、
おもちゃをわざと壊し、隠したこと。




あの頃から僕は、
寂しい、かまってほしいと自覚してたんだ。

叱られてでも「親にとって特別な存在」でありたい、
それは5歳児でもはっきり自覚してたんだ。


そんな、子どもの問題行動の話。


ー目次ー
  1. わざとガードレールを折って隠す
  2. 叱られる怖さと、叱られたい期待
  3. 叱らず飲み込んだ大人、名乗り出られなかった自分
  4. 叱られてでも、かまってほしい

1.わざとガードレールを折って隠す

当時の僕はミニカー遊びが好きだった。

祖父母の家に帰省すると、
薪ストーブ用の木材の切れ端に車線を書き、
ミニカーの道路を作っていた。



そんな僕に、祖父母が誕生日プレゼントに
「スロットカーサーキット」を買ってくれた。

ミニ四駆とは少し違う。
ミニカーを溝のついたコースにセットし
電気で走らせるというもの。

【Wikipedia】スロットカー



コース組み立てキットの中に、
オレンジ色のガードレールが入っていた。

順調にコース同士をつなぎ合わせ、ガードレールを取り付ける。
完成も間近となった時、僕は急に寂しくなった。

「コースを完成できるんだよ、僕を見てよ…」



僕はわざとガードレールの1本を真っ二つに折り、
ソファー脇の暗がりへ隠してしまった。


最終コーナーのガードレールだけが未設置のまま、
コースは完成した。

2.叱られる怖さと、叱られたい期待

夜になると、叔父叔母の家族が集まり、賑やかになる。

組みあがったスロットカーサーキットを見て、
訪れる大人たちは口々にこう言った。

「すごいな、これ航(旧名)が作ったのか」

そう言ってくれた後、大人たちは語らいの場へ戻っていった。



その言葉は嬉しかった。

だけど、僕が本当に求めていたのは、
ガードレールが足りないとバレることだった。

そして、バレたい中に2つの怖さと、1つの期待を抱いていた。

ガードレールを折って隠したことがバレる怖さ
ガードレールを折って隠したと叱られる怖さ

ガードレールを折って隠したと叱られることで
自分を見てもらえる期待




思いは交錯したまま、
語らう大人たちをうらめしそうに眺めていた。

3.叱らず飲み込んだ大人、名乗り出られなかった自分

数日後、
ガードレールが足りないこと、
ソファーの陰に隠されていたことが見つかった。

誰が折って隠したんだと、軽く話題になるも、
犯人を特定しようという話にならずに終わった。

僕は叱られたい願望があったのに、
怖くて名乗り出られなかった。



大人たちはたぶん、僕のしわざと知っていた。
知った上で、追及しないことを選び、飲み込んだ。


僕はせっかく見つかったのに、叱られるチャンスを逃した。
ものを壊した罪悪感と、後味の悪さが残った。

「僕はいったい何をやってるんだ、何がしたかったんだ。」



自分の愚行と、大人たちの配慮への感謝、
そんな複雑な気持ちが入り混じった。

4.叱られてでも、かまってほしい

”「特別な存在」でありたい人が進む、ふたつの道”

<哲人>
子どもが問題行動に走ったとき、
親や周りの大人たちは叱ります。
叱られることは、子どもにとって
ストレス以外の何物でもありません。

しかし、たとえ叱られるという形であっても、
子どもは親からの注目を得たい。
どんなかたちでもいいから「特別な存在」でありたい。


どれだけ叱っても子どもが問題行動をやめないのは、
ある意味当然のことなのです。


『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え』 より

よいことをしたら、褒めてもらえる。
でも、よいことをするのは難しい。

だから、「ものを壊して隠す」という悪いことをしてやろう。
そしたらたぶん叱られる。怖い。怖いけど、

叱られている間は、僕のことを見てもらえる。

5歳の僕がここまではっきり自覚した上で、
ガードレールを折ったことに、我が事ながら驚いている。



自分は見られていない、だから見てほしい。

幼少期に抱いたこの思いがエスカレートし、
リストカットやオーバードーズにつながったのかも知れない。

「リストカットは心の悲鳴 〜”寂しい。お願い、気づいて”〜。」

「OD(オーバードーズ)した時の気持ち 〜人生最期の、親への復讐〜。」



そんな、子どもの問題行動の話。


posted by 理琉(ワタル) at 00:19 | TrackBack(0) | 家族

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自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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