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2020年03月25日

ヘルプマークを付けた人が、ヘルプマークを付けた人に怒鳴る現実。

最近、地下鉄の”専用席”付近で遭遇した、

ヘルプマークを付けた人が
ヘルプマークを付けた人を怒鳴る事件。

配慮や援助を必要としている同士で、いさかいが起きる。
これが現実かと、悲しい気持ちになった。



ー目次ー
  1. 専用席から突然の怒鳴り声
  2. サポートが必要な人が、サポートが必要な人を攻撃する現実
  3. 怒鳴った人の背景に思いを巡らせ、心を立て直す

1.専用席から突然の怒鳴り声

「おい!携帯いじるならあっち座れよ!」

地下鉄の”専用席”側から突然の、男性の怒鳴り声。

5メートルほどの距離に座っていた僕は
心臓が飛び出るのを必死で抑えた。



専用席にはヘルプマークをつけた人が2人、
4人掛けの両サイドに座っていた。

そこへ、同じくヘルプマークを付けたおじさんが乗ってきて、
専用席でスマホを操作していた1人に怒鳴ったらしい。



いきなり怒鳴られたその人は、びっくりして目を丸くした。
怒鳴ったおじさんは、構わずこう続けた。

「ほらそこ空いてるだろもう!あっち行けよ!」

追撃を受けた人は怪訝な顔をしながら
追い出されるように席を立った。

怒鳴ったおじさんは、
空席が増えた専用席の真ん中にそのまま陣取った。

そして、周囲を睨みつけるように見回していた。



僕は過去に怒鳴る人に遭遇した場面を思い出し、
震えが止まらなくなった。

「区役所で怒鳴る人に遭遇…。」

「レジで店員にスゴむ壮年に遭遇。」

2.サポートが必要な人が、サポートが必要な人を攻撃する現実

専用席の付近では、確かに携帯に関する決まりがある。
ペースメーカーなどの可能性もある。

怒鳴った人からしたら、
ルールを守っていないと思ったかも知れないし、
それが許せなかったんだろう。

日常が充実していない、ストレスがたまっている、
寂しくて仕方ない、そんな背景だって考えられる。



「善い」「悪い」そんなジャッジはいくらでもできる。
「迷惑だ」「周りを不快にした」そんな裁きは誰でも言える。

僕はそんな善悪よりも、ただ、悲しかった。

ヘルプマークを付ける必要がある同士で、
どうして争わないといけないんだろうと。

「配慮とサポートもらえれば嬉しい」
そんなマークを付けた人が、人を攻撃する。

これが現実なんだ、と。


3.怒鳴った人の背景に思いを巡らせ、心を立て直す

僕は何もできなかった。

突然の怒鳴り声に恐怖し、大きな動揺を抱えながら、
目的の駅まで黙っているしかなかった。

当事者じゃないから、きっと関わらないのが最善なんだろう。

怒鳴ったおじさんが怒りを抑えられなかったのは、
怒鳴ったおじさんの問題、僕が変えられることじゃない。

僕が変えられるのは、この件に対する自分の考え方。

「アドラー心理学『課題の分離』で、他者の問題を背負い込まずに生きる。」



あの場面だけを切り取って非難するんじゃなく、
起きた背景まで思いを巡らすこと。

ヘルプマークや専用席が必要な人も、
ところ構わず怒鳴ってしまうくらい、追い詰められてる現実。

悲しいけど、怒鳴る人には怒鳴る背景がある。
何らかの生きづらさを抱えてる。




そうやって何とか心を整え、震えを抑えながら降車した。
posted by 理琉(ワタル) at 16:52 | TrackBack(0) | 人生観

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自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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