明日死んでも後悔しない生き方をする

先日、僕の住むマンション へ到着寸前に
いきなり連絡をして食糧を届ける父について書いた。

→「一方的な父のASD特性。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/221/0



今回も同じように”モノをあげる”ことについて書いてみる。

母方祖父の四十九日に来ているこもあって
モノをあげたがる母方の親戚一同について
詳しく分析してみたいと思う。

他人の世話ばかり焼き、
自分の心と身体のことをないがしろにする点では、
先日書いた記事と被る内容もあるかも知れない。

→「お前、心が歪んでるよ。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/230/0



僕の母を始め、母方の親戚は一様に
何でも気前良くモノをあげたがる。

先日亡くなった祖父もそうだったが、祖母も親戚も
特に食糧を大量にあげたり、食べさせたがる。

一人では食べきれないくらい、
それ自体はとても嬉しいしありがたい。

田舎に帰った際によくある光景かも知れないが、
「もういいよ」と言っても食べさせようとするくらい、
とにかく量が半端ない。



そうやって何でもあげようとする姿と、
祖母がよく独り言のように呟いている言葉が結びついて、
ありがたさと切ない気持ちが混ざる。

「頑張らないと生きていけないねぇ…。」

モノや食糧が不足していた時代背景ももちろんあるし、
それが客人を招いた時の風習というのもあるだろう。



だけどそれ以外の側面として、
曾祖母と過ごした家庭環境で刷り込まれた可能性も、
祖母の寂しげな台詞から垣間見た気がする。

曾祖母は僕が3歳の時に亡くなったので
残念ながら覚えていることはほとんどないが、

親戚曰く何事にも小言が多く、厳しさを示す人で、
躾に関しては平気でしごく人だったらしい。



人生は厳しいもの、頑張らないといけないものと
繰り返し教えられ、実際に厳しくされたら、

威圧的だった父の元で僕がそうなったように、
「厳しさの基準に満たない自分」を卑下するようになる。

人に物をあげて喜んでもらい、
お礼の言葉をもらわないと自分の価値を実感できない、
そんな人になってしまった結果ではないだろうか。

なかには「世の中の残酷で厳しい現実を子供に教えるために
厳しくしているのだ」と思っている親がいます。

彼らにとって人間社会は敵対的な人たちばかりであり、
人生とはそうした環境の中で勝って生き残ることであり、
温かい心を通わせるなど最優先にすることでは
ないというわけです。

そのように扱われて育った子供が、
「親から愛されていると感じたことがない」
と感じるのは当然のことです。

子供時代に最も大切なものを親に取り上げられてしまった人が、
大人になって自分に価値があるように感じられなくても
不思議はありません。

『不幸にする親』 第二章 より

人から反応がもらえる手っ取り早い方法は
その人にとって役立つと思われる物をあげること。

その行為自体はとても神聖で、
優しさに溢れてた素晴らしいこと。

ただ、その頻度や量が度を越してしまい、
相手がもういいと言っていてもあげ続けるような場合、

それは相手を思っての行動ではなく、
物をあげて役に立っていないと不安で仕方ない
自分のための行動となる。

土地の風習はそうやって成り立つのかも知れないけど、
僕には止められないその渦をよく見ると、

祖母や親戚のみんなの心の奥に
深い悲しみが眠っている気がしてならない。



これは個人的な1意見に過ぎないし、
実家に帰るとどこにでもある光景らしいので、
見当違いかも知れない。

僕にできることは、帰省したら受け取って、
会いたい人に会って、そのひと時を楽しむこと。

起源が何であれ、あげたがりの渦は僕には止められないから、
いらないものは断りつつも、喜んでもらうことは続けたい。