2019年05月24日
話しかけない母の意図は。
小さい子を連れた親子と
通りがかった人とのあたたかいやり取りを聞くと
何だかんだで胸がぎゅっと締まるような気持ちになる。
「かわいいですねーほっぺたぷっくらしてて、
お幾つになったんですか」
「今2ヵ月半なんですよ。
目が開いてきて、人の顔をじっと見るようになったんです」
「よかったですね、ほんとにかわいい。バイバイ、またね」
僕はあの子と同じ歳の頃、
こんなふうに、居るだけで愛されたんだろうか。
21時までに布団に入らないと押し入れ幽閉、みたいに
カウントダウンされることもなく、
熱が39℃以上にならないと休んではならないと
登校拒否もできず学校へ行かされることもなく。
ちぇっ、わかんないや。
でもいいなぁ、うらやましいなぁ。
祖父母には歓迎されてた。
行くたびに笑顔で語り掛けてくれた。
それは憶えてるんだけど、
母にそうされたかどうかについては
どれだけひねり出そうとしても思い出せない。
なぜだろう。
僕は保育園に通っていない。
幼稚園には年長になる歳の新学期からではなく
5月からの途中転入という形で少しだけ通った。
母は結婚してから、僕の2歳下の妹が生まれる前後まで
保育士をしていた。
待機児童が問題になるような土地柄でもなかったし、
どうして僕を保育園に入れなかったか、
幼稚園に通わせるのを遅らせたのかはわからない。
高校教師をしていた父の転勤と重なったからか、
家の近くにうまく保育園がなかったのか、
他の教育方針的な理由があったんだろうか。
僕は幼稚園に通う前、妹と仲がわりと良くて、
2人で遊んでることもあったらしい。
それは何となく憶えてる、
ただしその”2人”の中に”母も一緒に”という映像はなく、
そのことに欠乏感を抱いたことは…ないかな。
下の弟妹が生まれた時、上の子はかまってもらえなくなって
嫉妬したりわざといたずらをしたりして
自分に関心を向けてもらおうとするみたい。
これもわりとはっきり憶えてることは、
妹ばかりかまって自分を見てくれない、といった嫉妬を
僕はまったく抱かなかったということ。
むしろ、母はどこに居たんだろう?というくらい
断片的な記憶の映像に母は出てこない。
母はこちらから話しかけないと何もしゃべらず、
ただ黙々と家事や料理をこなしたり、
編み物に熱中したりする人。
少し大きくなってからの記憶になるけど、
母から話しかけてくることといえば、
手伝ってほしい家事や用事がある時だけ。
父といる時でさえそうだったし、
笑いも泣きもせず、ほとんど表情も変わらないので、
何を考えてるか本当にわからない人。
→「無言で緊張感に満ちた食卓。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/148/0
こういう人だから僕はきっと、妹もいたとはいえ、
それ以前からほとんど話しかけられなかったんだと思う。
笑顔であやしてもらえてる場面を1つも思い出せないのは
偶然じゃない気がする。
放置とはいかないまでも、
話しかけられたり干渉されたりしなかったから、
母への執着、この場合は妹ばかりかまうことへの嫉妬が
悪い言い方をすると「どうでもよかった」のかな。
→「泣かない迷子、冷静な3歳児。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/137/0
ただし、一緒に居ることや
構ってもらうことへの執着は薄くても
僕の気持ちに興味や反応を何も見せない母を
少なくとも安全や信頼の対象として見てはいなかった。
母にとって僕の存在はさほど重要ではないのかな、
透明人間のように、まるで存在しないかのように
関心を持たれていないのかな、と思って過ごしていた。
タイムマシンを使って、
僕が0歳から幼稚園に入るまでどう過ごしていたか
見に行ってみたい気持ちはすごくある。
転勤と重なったのが理由かわからないけど、
僕に話しかけたり、一緒に遊んだりせず
1人で本を読んでいた僕をそのままにしておいたのか
あの頃の母に質問してみたい気持ちもある。
あとはどうして保育園に入れず、
年長ぎりぎりになってようやく幼稚園に入れたのか、
狙いは何だったのかも聞いてみたい。
ついでに、保育園へ入れる云々は僕の希望だったのか
”親側の都合”だったのかも聞きたい。
今できるのは、こうやって推測すること。
とりあえず、小さい子連れの親子を見ると
やっぱりいつも胸がぎゅっと締め付けられる。
通りがかった人とのあたたかいやり取りを聞くと
何だかんだで胸がぎゅっと締まるような気持ちになる。
「かわいいですねーほっぺたぷっくらしてて、
お幾つになったんですか」
「今2ヵ月半なんですよ。
目が開いてきて、人の顔をじっと見るようになったんです」
「よかったですね、ほんとにかわいい。バイバイ、またね」
僕はあの子と同じ歳の頃、
こんなふうに、居るだけで愛されたんだろうか。
21時までに布団に入らないと押し入れ幽閉、みたいに
カウントダウンされることもなく、
熱が39℃以上にならないと休んではならないと
登校拒否もできず学校へ行かされることもなく。
ちぇっ、わかんないや。
でもいいなぁ、うらやましいなぁ。
祖父母には歓迎されてた。
行くたびに笑顔で語り掛けてくれた。
それは憶えてるんだけど、
母にそうされたかどうかについては
どれだけひねり出そうとしても思い出せない。
なぜだろう。
僕は保育園に通っていない。
幼稚園には年長になる歳の新学期からではなく
5月からの途中転入という形で少しだけ通った。
母は結婚してから、僕の2歳下の妹が生まれる前後まで
保育士をしていた。
待機児童が問題になるような土地柄でもなかったし、
どうして僕を保育園に入れなかったか、
幼稚園に通わせるのを遅らせたのかはわからない。
高校教師をしていた父の転勤と重なったからか、
家の近くにうまく保育園がなかったのか、
他の教育方針的な理由があったんだろうか。
僕は幼稚園に通う前、妹と仲がわりと良くて、
2人で遊んでることもあったらしい。
それは何となく憶えてる、
ただしその”2人”の中に”母も一緒に”という映像はなく、
そのことに欠乏感を抱いたことは…ないかな。
下の弟妹が生まれた時、上の子はかまってもらえなくなって
嫉妬したりわざといたずらをしたりして
自分に関心を向けてもらおうとするみたい。
これもわりとはっきり憶えてることは、
妹ばかりかまって自分を見てくれない、といった嫉妬を
僕はまったく抱かなかったということ。
むしろ、母はどこに居たんだろう?というくらい
断片的な記憶の映像に母は出てこない。
母はこちらから話しかけないと何もしゃべらず、
ただ黙々と家事や料理をこなしたり、
編み物に熱中したりする人。
少し大きくなってからの記憶になるけど、
母から話しかけてくることといえば、
手伝ってほしい家事や用事がある時だけ。
父といる時でさえそうだったし、
笑いも泣きもせず、ほとんど表情も変わらないので、
何を考えてるか本当にわからない人。
→「無言で緊張感に満ちた食卓。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/148/0
こういう人だから僕はきっと、妹もいたとはいえ、
それ以前からほとんど話しかけられなかったんだと思う。
笑顔であやしてもらえてる場面を1つも思い出せないのは
偶然じゃない気がする。
放置とはいかないまでも、
話しかけられたり干渉されたりしなかったから、
母への執着、この場合は妹ばかりかまうことへの嫉妬が
悪い言い方をすると「どうでもよかった」のかな。
→「泣かない迷子、冷静な3歳児。」
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/137/0
ただし、一緒に居ることや
構ってもらうことへの執着は薄くても
僕の気持ちに興味や反応を何も見せない母を
少なくとも安全や信頼の対象として見てはいなかった。
母にとって僕の存在はさほど重要ではないのかな、
透明人間のように、まるで存在しないかのように
関心を持たれていないのかな、と思って過ごしていた。
”子供は透明人間に”
彼女の母親は、子供が示す感情表現に対して何も反応せず、
心をかよわせようともしなかった。
そういう状態のもとで、彼女の受け取ったメッセージが
何であるかは明白である。
それは「お前は私たちにとって重要な存在ではない」
というものだったのである。
こうして彼女は、しだいに自分が自分をどう思うかではなく、
親が自分をどう思うかによって自分を規定するように
なっていった。
『不幸にする親』 第二章 より
タイムマシンを使って、
僕が0歳から幼稚園に入るまでどう過ごしていたか
見に行ってみたい気持ちはすごくある。
転勤と重なったのが理由かわからないけど、
僕に話しかけたり、一緒に遊んだりせず
1人で本を読んでいた僕をそのままにしておいたのか
あの頃の母に質問してみたい気持ちもある。
あとはどうして保育園に入れず、
年長ぎりぎりになってようやく幼稚園に入れたのか、
狙いは何だったのかも聞いてみたい。
ついでに、保育園へ入れる云々は僕の希望だったのか
”親側の都合”だったのかも聞きたい。
今できるのは、こうやって推測すること。
とりあえず、小さい子連れの親子を見ると
やっぱりいつも胸がぎゅっと締め付けられる。
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